ぜぜ日記

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トレードオフな政治 ー素人床屋政治談議ー


野田新首相になりましたね。
いままでと打って変わって謙虚で協調路線な印象です。
仮にとても良い政策があったとしてもそれを実行できなければ意味はないということで、わりと良いのかな、とも思います。

野党が瑣末な失態とか発言の揚げ足取りで足を引っ張らなければいろいろ進むんじゃないでしょうか。それを抑えられればいいですね。個人的には足を引っ張っているより、民主党と建設的な議論をしていい政策を出していったほうが自民党にも好印象です。なんだか新聞を読む限りは、日本のためというよりは次の選挙で勝つことが目的になっている気がします。いまの選挙制度では当然なのでしょうか。

念のため書いておくと自民も民主もいる人の主義主張がばらばらなので支持政党はないです。


ただ、それで協調できたとしてもいい政策をつくるのは難しい気がします。そもそもこの利害関係者が複雑に絡んでしがらみも手が付けられなくなっているいま、「いい」政策が存在するのかどうかも怪しいです。後世から見て、結果論で判断はできてもその結果と政策との因果関係も怪しい、ような・・。


それとトレードオフ。みなに良い顔しないと当選しないけれど、みながハッピーな政策は存在しない。
「増税」と対立するのは「反増税」ではない:日経ビジネスオンライン


例えば福島の再建も、しなければいけないけれど、その負担のしわ寄せは他地域や将来の国民にかかってくる。年々、非常な速度ですすむ社会保障費の増加も、それは企業に負担が行く。景気を盛り上げるための減税は、短期的には税収の悪化からの社会保障費圧縮につながってしまう。

政治的にはどこかで妥協点を探らないといけないのですけれど、一部の利害関係者には致命的で猛反対されることと、まだまだ大多数の国民に切迫感がないことからか遅々として進みません。

なんとかすべてを解決できる銀の銃弾がないことを国民に納得してもらえて処置しないと、将来の世代の負担が取り返しの付かないほど増えていく気がして恐ろしいです。

・・・
そのトレードオフから抜け出すために成長すべきだという話もあって、これも至極まっとうなのですが、紛糾してますね・・。果たしてひとつの成熟した国、国際間でも相対的に世界上位に発展してしまった国に成長を操作できるのか。ちょっとできない気がします・・・*1

ローマは滅んだし、大英帝国も沈んでしまった。祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

ゆっくり死んでいくか早く死ぬかの。
そして、どちらが復活しやすいのでしょうか。


*1:20世紀半ばのシンガポールとか日本とか小さな貧しい国が世界トップに追いつくというのはいろいろ例はあるけれど