ぜぜ日記

ブログです

通勤読書メモ10月

ちょこちょこ読んだ本についてもメモ。
娯楽ばかりだけどすこし方向性が見えてきたかな。
もっとバリバリ読みたいけど通勤中に読むのしんどいお・・


クーリエ・ジャポン12月号
ほぼ唯一購読している雑誌
気になったこと

  • 特集:新しい経済学
    • 新自由主義への疑義、先進国の成長は望めない。ただ論理はちょっと?
    • 開発経済学。援助は逆効果。貧しい国でもたいてい食べ物はあるが教育やインフラよりも娯楽が強いところも
    • 欧米の経済が回復するためには雇用をつくる必要がある。つまり特効薬はない。長い時間がかかる
  • 世界のニュース
  • びじねす
    • ハクティビズムの活躍と分裂とその裏側
    • インド人CEOの急増
    • 自動採点システムのテスト進む
    • 殺虫剤より環境にやさしい遺伝子操作された蚊
  • 日本
    • 松下政経塾
    • 企業の海外流出止まらず
    • フジテレビ抗議デモ、日本より海外が注目
    • 韓流に席巻された日本の音楽市場
    • 私企業の横暴と無批判なマスコミ、鉢呂大臣の辞任と都合の良い野党、マスコミ
  • その他
    • イギリス人ジャーナリストが経験したロシアFSBの活動


内容はもっと詳しいしほかにもおもしろい記事も多いので気になった人は買いましょう!




fate/zero
Fate / stay night という大ヒットを記録しコンシューマにも移植されたアダルトゲームのプロローグ、語られなかった物語。
オリジナルが出てから3年後くらいに同人作品としてコミケに出品され、そのあと人気が出て商業出版、文庫化を経た物。原作を読んでいないとわからない部分も多いかも知れないけれど、いきおいで楽しめる、かも。かなり優れたエンターテイメント。作者は魔法少女まどか☆マギカ虚淵玄、筋の構成もレベル高く、複雑な出来事をすっきり記述していて読みやすい。奈須きのこが原作でさんざ(思いつきに近い)伏線をばらまいたものをよくこれだけまとめることができたものだと思う。
2つ続けて読んでプレイするとすごいカタルシスが得られそう。
聖杯を求めて英霊を召喚して市街地で魔術師7人が戦う、というあらすじはどう見てもおもしろくなさそうだけどある種の群像劇でありそれが収束するさまを神秘主義的なアイテムで象った物語はとても興奮する、と思う。




・憂鬱なプログラマのためのオブジェクト指向開発講座
98年刊行の本であるが、オブジェクト指向を理解するには良いだろう。クラス図を書く性的分析、シーケンス図を書く動的分析。オブジェクト指向の利点が分からないならば一読の価値はある。C++の解説も多いが、モダンな言語を触っていればよみ飛ばしても良いとは思う。CかJavaをやっているならC++の入門としても優れているように思える。自分が実際に携わっている開発標準のなかでオブジェクト指向開発の意図がどう込められているかはよくわからないので調べなおしてみたい。


・ハゲタカ
買収エンターテイメント。ちょっとダメな企業を再建するというターンアラウンドマネージャーに憧れるかもしれない。物語とはいえ、日本の銀行の闇をうかがい知ることができる。そして日本では資本的な合理性よりも情の占める割合が大きく冷静にものごとを判断することはできないことを強調しているように感じる。無情そうな金融の世界であっても人の弱み・モチベーションを意識することが人を動かすということにつながるというのは新鮮。物語としてはおもしろいのだけど、やや間のとり方に違和感も。

・ハゲタカ2(バイアウト)
続きもの。序盤で前作の愛すべき主要人物が死んでしまう・・。前作よりは政治な力が強調されてエンターテイメント性が強まってるかも。一見素人のプロットのような上巻の終わりのあっけなさは、もしあえて演出してるとすればすごい、かも。後半戦では追いつめらる部分と準備に時間をかけてかけて、勝利パターンに入ったところの描写はすごくあっさり書いているのがおもしろい。


・中核vs革マル
60年代から70年代、新左翼内ゲバを丹念に編年体で描いたノンフィクション。
日本を革命するという同じ目的を抱く同志であったはずなのに殺し合いをするという壮絶で奇妙な出来事。同じ組織を前身としているのに、いやだからこそか憎悪がふくれあがっていたのかもしれない。黒ヘルや赤軍ほど過激派ではない、にも関わらず実際に何十人も死んで何千人も逮捕されている。こんなことが自分の生まれる10数年前にあったとは信じがたい。その分、興味深い。
全国的な地下組織を結成して継続して仲間を確保し戦力を蓄え扇動を重ねていったことは驚嘆に値する。これらのノウハウを持って、さらに殺し合いの経験もあるほとんど高学歴の若者たちはいまどうしているのだろうか。
このころの立花隆はいい仕事してるな・・。


・20歳の原点 序章
学生運動全盛期に立命館に入り、のち20歳で自殺した多感な女学生の日記。日常の悩みと自意識の確立の過程はかなり読ませる。


・外国語の水曜日
とある工学系の大学のロシア語教官によるエッセイ。外国語の学び方を知ることができ、言語学のあれこれについても学ぶことができておもしろい。りょうちょ。