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うんこめも

自律分散うんこ製造システムについてのメモ

子どもの名付けで気をつけたい5つの観点

雑感

※ 本稿は、人の名前についての文章です。誰かの名前を揶揄したり批判するものではなく、名付けの際になにを気をつけるべきかを考えたものですのでご留意ください。

※ 2015/1/13 22:00 2項目追加しました。タイトルは変えてません。


年末年始、子供につける名前に悩んでいる友人と話す機会があった。

当然だけれど、名前はほんと大事。アイデンティティの記号として一生使われ続ける。けっして書類上のものだけでなく、名前があることでそのものは認知されて存在する。それなのに自分ではほぼ変えることはできず、たいていの場合は親が勝手に決めてしまう。親というのはすごい権力を持っている、とかなんとかかんとか。


これまで生きてきた人間の数だけその命名が行われているということで少なくとも数百億の知見が貯まっているはずだし、書籍もたくさんあるから命名なんて簡単だ、と思いきやそうではなさそう。知見は共有されていなかったり、変な本やサイトもあるし流行廃りがあって難しい。


たとえば「子ども 名前 付け方」でGoogle検索して一番上に出てくるこのサイト。

  • 子供の将来を考えて名前を付ける
  • あえてひらがなにする
  • 姓名判断で良い名前を見つける
  • 子供の名前ランキングを参考に
  • 夫婦の名前から
子供の名前付けで大事にすべき5つの基本の考え方|Wedding Parkマガジン for新婚生活

「5つの基本の考え方」と銘打っていることで期待したんだけれど見出しからしてコレジャナイ感がある・・・。将来を考えた名前の条件を細かくして欲しい。あえてひらがなにするって基本的な考え方なのか。。



名前を付けることはそれだけ難しいということなのだろう。
それに名前を決めるのは常用漢字表人名用漢字表に載っていさえすれば親の自由でもある。イメージなり、願いなり、好きなキャラなりなんでもよい。ただ、そんな中でも苦労する名前と苦労しない名前はあると思っていて、いい音・字面が思い浮かんだ後にでも注意すべき観点がいくつかあるように思う。


図書館で命名の本をさらっと見た感じ、ここらへんの注意点は体系化されていないようだったので僭越ながら書いてみました。
多くの方々はすでに考えていることばかりでしょうのでご笑覧の上、補足・注意点などあれば共有していただければ幸いです。



1.可読性

漢字の名前があったときに正しく読めるかどうか。18歳以上の人のうち、どれくらいが読めるだろうか。単純に読めないと時間もとるし訂正も必要だし、トラブルのタネにもなる。名前を正しく読まれず毎回訂正するのは本人にとっても周囲の人にもストレスだろう。

例えば2014年の男の子の名前ランキング、ここ数年人気でこの年も2位の「大翔」くん。これはなんて読みますか?

明治安田生命 | 名前ランキング2014 - 名前ベスト100 - 男の子*1

読み方をみると「ひろと」、「はると」、「そら」、「やまと」、「たいが」、「たいと」と6パターンもあってくらくらする。教室で名前を呼ぶ先生やお役所の人が苦労するし本人も訂正がたいへんだろう。

対処としては、当て字や無茶な読みをさせないこと、また教養深すぎて読み手を選ぶものも考えものかもしれない。せめて漢字辞典の名乗りに載っているか慣用であるべき。

ただ、あえて変わった名前とすることで名前をネタに会話が広がってよいという説を聞いたことがあるけれど、人に会うたびに同じことを聞かれる本人はつらそう。身を削る営業マンならありかもしれない。


2.伝達性

公共サービスの登録・名義変更やビジネスではいまだに電話を使う場合も多い。このとき、名前を口で説明しやすいかどうかが伝達性。

たとえば、「たくや」という名前はたくさんあるけれど、「開拓のたく」に「なり」です、と伝えたり、「キムタク」と同じですと伝えて分かってもらうためには多少のリテラシーが必要だ。時代時代で変わるもので難しいけれど、あまりに伝えにくいものは避けた方がよいだろう。

ベストは同音異句がないこと。耳で聞いて、この音ならこの字しかないと分かるとスムーズ。


3.画数

これは漢字文化圏古来からある姓名判断の大きな要素だし、苗字と合わせてのバランスもあるもので意識している人は多いと思う。
それだけでなく、まだまだ手書きが必要な場面は多いため、自分の名前の書きやすさという効率性にも影響がある。

ちなみに、これまで出会った中で苗字を合わせて一番画数が少ないのは10画、最大60画*2。たぶん書くのに10数秒程度差があると思う。また、画数が10画とかなり少ないと、たくさんの名前が並ぶ名簿でも目立つので有利のようだ。


4.かな漢字変換

これはワープロ普及後のここ20年で急速に必要になっている指標。可読性や伝達性とも関わっているけれど、Microsoft IMEなど主要な日本語入力システムで変換にどれくらいキーを押す必要があるかというもの。自分だけなら自分のPCに覚えさせればいいけれど、周りのひとへの影響が大きい。

たとえば、ジョジョの奇妙な冒険第3部の主人公「空条承太郎(くうじょうじょうたろう)」、「承」は「じょう」とは普通読まないのでサラのIMEだと変換のためには、「しょうたろう」か「うけたまわるたろう」とする必要があってなかなか手間である。この時代、一発変換できることを狙う必要がある。


5.検索性(ググラビリティ)

これも近年急速に浮上してきた観点で、名前をGoogleやBingで検索したときに本人の情報が上位に出るかどうかというもの。

まず避けたいのは、犯罪者や有名なキャラクター、また芸能人(作家・役者、特にポルノ俳優など含む)と同じ名前となること。もちろん子どもが大きくなる数十年で情勢は変化するけれど、わかるだけでも避けておくべき。そして次に考えるのは、その名前が複数ヒットするか、まったくヒットしないか。
ヒットしない、つまりユニークな名前の場合は、政治家でも目指すのならSEO度高くてよいけれど、もし炎上沙汰をおこしてしまえば一生その呪縛から逃れられないだろう。逆に多数ヒットする場合は、そこそこ一般的でありふれた名前ではあるということだけれど、炎上・ネットストーキング耐性は高いかもしれない。




書き損ねていた観点を思いついたので追記します。5つどころじゃないですね。

(追記1)発音容易性

名前の発音が容易かどうか。日本人にとって口に出しやすいかどうかはほとんどの方が気にするだろうけれど、英語話者が話しやすいかは気にした方がよい。アメリカ人になったつもりで口に出してみるといいんじゃないだろうか。
たとえば「つ」、「っ」、「ラ行」は発音しにくいとされている。

参考)
英語圏の人にとって発音しにくい日本語 | 英語 with Luke


(追記2)多言語での意味

外国人をおもねる必要はないけれど、このグローバル化が避けられない時代、子どもがどういう人生を送るかわからないため、メジャー言語圏において名前で誤解/軽蔑されるものは避けた方がよい。名前の読みを検索するといいだろう。
福井出身というだけで笑うアメリカ野郎もいるくらいなので例えば、福美さん(仮称)はお察し・・・。

参考)
このNAVERまとめがいろんなQAサイトなどから情報を集めている様子。

まとめ

これらの観点は命名で必須のものでもないし、これらの条件がよければいい名前というわけでもない。けれど、これらの条件がわるい名前はそれだけ面倒ごとが増える可能性を持っている。いったん思い浮かんだいい名前を変えるのは難しいかもしれないけれど、いったん考えておくとみんなすこしだけハッピーになれるかもしれない。また、名前を付ける時にはそれがその子の将来にどういう影響をもつか考えると、その名前を持った人間がどう大きくなっていくか想像できて楽しいと思う。

もちろんどの観点も苗字の影響を強く受けるもので、名前だけでどうにもならない場合もあるのでそのときは甘受するしかない。ただ、難読の、珍しい苗字は、奇抜な名前よりもはるかに格好いい(無責任)。



あとがき

そういえば、幼いころ「ある人のものなんだけれど、それを使うのは他人ばかりで本人は使わないものなーんだ」というなぞなぞがあったことを思い出した。答えはこの記事の主題である「名前」で、今思うと本人もたくさん使うんだけれど、当時はなるほどと思ったのを覚えている。自分のものだけれど人がよく使うという意味で、使いやすさは気をつかってもよいと思うのです。

*1:毎年URLを使い回すの辞めて欲しい。

*2:特定されそうだけれどもし特定してもインターネッツには書かないでね!