生まれて初めて染め物をしたのでちょっとメモを書いてみる。
ことの始まりは、ちょっとまえに洗濯を失敗してしまったこと。
お気に入りのシャツのポケットにボールペンを入れたまま洗濯してしまったのだ。それもただのボールペンじゃなくてゲルインクの三色ボールペン。
まるで血痕のようでよくない。
ネットで調べてみたところ、これを染み抜きするのは相当に難度が高いとのことであった。近所のクリーニング屋さんにもっていくと、触るなり「これは無理だね」と言われる始末。
今回の犯人は、DeNAのセミナーでもらった社名入りボールペンでそれなりに書きやすくて好きだったけれど。やっぱりDeNAは・・・。まあ悪いのは自分ですが。
シャツくらいまた買ったらいいじゃないか、と言われるかもしれないけれど、けっこう大事にしていた。スーツ類の中では靴と同じくらい気を遣っている(つもり)。
自分の体型だと、既製品でサイズが合うのはまずないのでどうしてもオーダーになる。最近はパターンオーダーというやつで、シンプルな設定だと8000円くらい。襟の形やカフスもいろいろ選べて、ボタンの形や色だけでなく、ボタンホールの糸の色も選べる。けっこう楽しい。
そうやって選んだ中でも、白地に薄い白の縦縞が入っているどこでも使える万能戦艦のようなこのシャツはお気に入り。これが使えなくなったのでそれなりに残念である。
棄てるしかないかなと思っていたけれど、たまたまtwitterに流れてきた松崎しげる系の話を見つけて思いついた。
木を隠すなら森の中。
スパイは一般人の中に紛れ込む。
そう、このシミを隠すにはより巨大なシミで隠せば良い。つまり、染めてしまえばいい!
一点だけのシミは汚れだが、それが全体に広がれば柄となり模様となる。日常で1人殺せば重罪だが戦場で100人殺せば英雄なのだ。
でもどうやって??ネットで調べてみると、ほとんどが知恵袋系とか教えてGoo系であまりまとまった情報はなかったけれど、簡易染料というものがわりと手頃に使えるらしい。というわけで何でもそろうと評判の渋谷東急ハンズで見つけた簡易染料を使う。
ダイロンというメーカーのが評判も良さそうでパッケージもかっこいいけれど、今回の対象はポリエステルとの混紡品。というわけでポリエステル用のを買ってみた。
なんか薬品が三種類はいっている。説明書を読むと、90度のお湯を10リットルも用意してこれで30分以上染め続けるとある。染めるってけっこうたいへんだ。
簡単に手順を書くと、
- お湯に染料を溶く。
- 90度以上のお湯10リットルに溶かした染料を混ぜて、濃色促進剤を混ぜる。
- 染める対象の物を濡らして入れていく。
- 90度以上で30分染める。時折混ぜる。
- 染料の湯を棄て、90度以上のお湯10リットルにソービング剤を溶かし、30分以上つけておく。
- 温度が60度以下に下がったら水で良く洗って陰干しする。
10リットル入る鍋とか持っていないので、トタンのバケツを使う。8リットルくらいしか入らないけれどまあ大丈夫でしょう。亜鉛メッキのスチールだしお湯を沸かす分には火にかけても大丈夫かなとコンロでぐつぐつ。けっこうカロリー使っている。
30分ほど煮る。
すぐに色は変わる。
(中略。この間、約2時間。けっこう空気が悪くなるので注意)
こんなふうになりました。けっこういい藍色。
ところが一晩たって乾くと・・・
薄くなっている。
さらに後ろを見るとシミは相変わらず・・。
やはり混紡品だとうまく染まらないのか。
全部で3時間くらいかけたのでちょっと悔しい。
というわけで翌日に、染め物界の巨人、ダイロンのプレミアムダイを買ってきた。
これはホットダイと比べてすごくシンプル。温度も50度だからガス給湯で事足りる。
ただ塩を250gも使う。
実際に測ってみるとこのくらい。けっこう多い。
ああ、こんなときにくっちんぱさんがいれば。
【速報】友人から誕生日プレゼント届いた!!! http://twitpic.com/37jdv4
— くっちんぱ (@kuttinpa) November 17, 2010
実際の手順は省略するけれど、わりと簡単にできた。
結果はこんな感じ。けっこういい色。
耐洗濯性や色移りについてはおいおい調べてみる。
染物屋さんって、たいへんですね。
(余談)
あとこういう作業やcookpadに投稿するときって頻繁に写真を撮っていくけれど、どう撮っていくと楽に綺麗に撮れるんだろ。今回はiPhoneさんで撮ったけれどあまり綺麗に撮れていない。照明が暗かったかな・・。一眼で標準ズームがあるといいのかな。