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うんこめも

自律分散うんこ製造システムについてのメモ

東京マラソンとスポーツビジネス雑感

冬季オリンピックの最終日に開催される東京マラソン

WMM(ワールドマラソンメジャーズ)という世界6大マラソンに選ばれるくらい権威も出てきたし、36,000人の定員に対して10倍の申し込みがあったという事からもかなりの人気になっていることがわかる。まわりでも応募したけど落ちたという人ばかり。


参加料10,000円というのも国内の他のマラソン大会と比べると高い。前回テロが起きたボストンマラソンでは参加費200$だから異様に高いというわけではないけれど、参加料だけで3.6億円にもなるというのはなかなか。東京という過密都市で交通規制をするためスタッフの数も必要だしで仕方ないのだろうか。ところで交通整理したり先導する警官の人件費はどこから出ているんだろう・・・。


そんな東京マラソンに幸運にも当選した後輩が東京にやってきたので*1観光ついでに事前受付についていったりした。


事前受付。そう、東京マラソンでは当選した後、前日から3日前までに手続きが必要だ。国際展示場、東京ビッグサイトまで直接に本人が出向いてやる必要がある。

本人確認をきっちりやる必要になっているとはいえ、この時代にいけてないなと思ったけれど、実際にビッグサイトに行ってみて考えが変わった。

東京マラソンは興業としてかなり商売上手にやっていそうだなと思った。


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※写真は某駅伝大会のもので東京マラソンとは関係ありません。

その1.前日までの受付はビッグサイト

まず、マラソンの予行演習がてらジョギングしている人もいたようだしバスや自転車、マイカーもいるだろうけれど来訪者の多くは新交通ゆりかもめりんかい線を使っている。

株式会社ゆりかもめ持株会社東京臨海ホールディングス東京マラソンのちょっと前まで主催で今は共催になっている東京都が株の85%が掌握している。新橋から片道370円。2万人が往復で使ったとすれば1500万円ほどは入る。ちなみに会場の国際展示場も東京臨海ホールディングスが持っている。胴元すごい。さらにビッグサイトではスタッフの講習会もやっていたのだけれどボランティアスタッフって交通費も食費も出ないのにここまで呼ぶのもちょっと・・・。


その2.全員が全ブースを見ることになる仕組み

そして到着してひっきりなしに訪れるランナーたちが受付をしたあとは参加記念Tシャツを受け取るレーンに入っていくのだけれど、ここにいったん入ってしまえば、60ほどの協賛企業・団体のブースが立ち並ぶ「一方通行」の東京マラソンEXPO商店街を通らないといけなくなる。

東京マラソンEXPOでは他のWMMの紹介や東京マラソンの記録、高橋尚子の靴など展示してある入り口を過ぎるとスポンサーたちの派手なブースがたくさん。各スポーツ衣料メーカー、靴メーカー、先導者を提供するBMW、タイマーを提供しているSEIKOなどなど。


1万円も払ってマラソンに参加するようなマラソン好きなタイプ、具体的にはスポーツできる余裕があったり健康意識が高かったりするそこそこ豊かな層が4万人近くにオフラインで直接営業できるというのはかなりのチャンスだろう。さらに一緒に来ている応援者の人も含めると相当な数だと思う。



ブースがいくらで提供されているかは気になるけれど、どこもディスプレイやイベントをきれいにつくっていて賑わっていた。
おもしろかったのはKINECTを使ったマラソンアトラクションや、景品付きの体力測定的なアトラクションを提供しているところ、マラソンの補給食としてトマトを提供するカゴメや自国のマラソンを宣伝するタイ観光庁とかドイツ。プロテインをつくっている鈴廣蒲鉾などなど。

ランナー限定のノベルティも多かったけれど誰でももらえるノベルティも多かったです。自分もビニールバッグと眼鏡拭きだけもらいました。

特に気になったのは30種類くらいある記念Tシャツが16時くらいの時点では7割くらいが売り切れになっていたこと。


ただ、良くないな、と思ったのはゴールや表彰台を模したボードのまえで「写真無料で撮ります!」と宣伝していたけれど実はダウンロードは有料です。というやつ。マラソン走行中にプロが撮ってくれたものをゼッケン番号で検索して買えるのはとても良いと思うのだけれど、写真無料で撮ります!って案内しているのはちょっとずるいレトリック。


その3,チャリティー枠

さらに東京マラソンでは一般では倍率10倍だけれどチャリティランナーとして10万円以上の寄付をしていれば先着3000名まで参加できる。

ちなみに寄付できる事業はこんな感じで自分で選べる。
チャリティ・サポートシステム【Run with Heart】とは? - チャリティ・サポートシステム【Run with Heart】|東京マラソン 2014 チャリティ“つなぐ”

今年は2,569人が利用している用だ。10万円だとしても2億4千万もの寄付を集めていることになるしランナーすごい。
東京マラソンのチャリティー枠・過去最多の2,593人に | レース情報 | SWAC四日市ランニングクラブ



まとめ

全体の収支については適当に調べたところ収支については2012年の資料しか見つからなかったけれど予算18億円とのことなので2年で数倍になっていてすごいイベントだなあと思う。

概要だからか用途はちょっとアイマイだけれどいろんなところにお金が落ちているだろうし参加者も応援者もみんな楽しんでいるしスポンサーもいい宣伝できてるだろうしでたいへん良いイベントだと思った。高給もらってても物欲が減っている人が増えているらしい現代ではこういう放課後産業が流行っていくんだろう。

運営のトップの人たちがどういう人なのかはあまり分からないけれど、各所との調整はほんとたいへんだろうしこれだけの感覚がある運営がいれば東京オリンピックも安泰?というのは楽観的すぎるかな。おこぼれもらいたいれす。


しかしこれだけ稼いでいるんだから東京マラソンのサイトもうちょっとちゃんとして欲しい。落ちすぎ。ほとんど静的なサイトなのに負荷分散できていないのちょっと惜しい。


・・と書いていたら後輩氏が東京マラソンゴールしたっぽい。ゼッケン番号からラップがわかるのすごいなー。ずっと沿道で応援してもらえて楽しく走れたそうだ。
ランナーアップデート|東京マラソン2014


蛇足

ちなみにこの受付のあと、出走者の後輩氏と他数名とで表参道に食事にいきました。そこにフライングタイガーというデンマークダイソーみたいなお店があって、行きに通りがかったときは店外にも行列ができていたけれど帰りに通ると入れるようになっていたので覗いてみると店内は一方通行になってました。マラソンEXPOの展示と重なって目眩がしたけれど、こういう一方通行って流行っているんでしょうか。運営は楽だし効率的ではあるんだけれど客がベルトコンベアーに載せられている感があってなんか自分は消費単位でしかないんだなあと思える。

フライングタイガー自体はあんまり日本にはない奇抜なデザインの商品が多くておもしろかった。ただ名前がフライングマンとその墓を連想させるのと、虎に翼という桃鉄でしか見たことない故事を思い出させるところが小憎らしい。

以上です。明日に向かって走ろう。

*1:核物理を研究するM1のこの後輩はマラソンのついでに就活もしていくそうだ