うんこめも

自律分散うんこ製造システムについてのメモ

豚骨魚介最強伝説 つけ麺 ろぉじ

つけ麺は好きですか。おれは大好きです。

締められた麺に絡みつく濃いめのスープ、魚介系の芳醇で豊かな香り、肉のうまみを凝縮したチャーシュー。つけ麺は、味・匂い・食感ともにおよそ既存の料理に類を見ない奇怪な料理だと思う。

起源を中華そばに持ち独自の進化を遂げガラパゴス文化の先端をなすラーメン、その落とし子であるつけ麺は近年、急速な進化と普及を重ねてどこの地域でも食べられるものになっている。

詳しい歴史はWikipediaにまとまっているので読むといい。ここ数年の進化の急速なスピードが感じられると思う。
つけ麺 - Wikipedia



おれは京都で(大学院に)入院していた時期につけ麺の魅力に目覚め、数年前に東京に来てからその人気と趣向を凝らした変化を発見している。

雑誌やwebのランキングを上位から攻めるように体系的に食べているわけではないけれどつけ麺激戦区亀有や有名店の連なる松戸、強豪の集まる神田や三田、際立つお店を持つ大門や木場、名店を集めた東京駅のラーメンストリートや品川達人、その他、訪れた地域地域の味を楽しみつつ血肉にしている。

その中でももっとも好きなつけ麺はなにかと問われれば、考えることなく「ろぉじ」を挙げる。これは初めて食べたつけ麺でもありいまなお頂点に君臨し続けるドラゴンボールでいうところの悟空のようなつけ麺だ。

その店は下宿「白い家」からほど近く、良く目の前を通っていたにもかかわらずひとりラーメン文化がなかったおれはその店をほとんど意識したこともなく、後にラーメン師匠と一部で呼ばれるようになる友人から誘われてはじめて食すこととなった。

最初は世の中には美味しいものがあるんだなあ、と思ったけれどほかのつけ麺を食べるようになるとその精緻さと暖かみを併せ持つその味のすばらしさを知るようになる。

もしかしたらつけ麺ファーストインプレッションのバイアスがかかっているかもしれないけれど、東京の名店を知ってからも年に2,3度訪れる京都でほぼ必ず寄って味わっていることを考えるとそれだけではない。

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その麺をまえにして手が震えたのでうまく撮れていない。


香り高さをもつ全粒粉麺と濃厚だがくどさを感じさせない芳醇なスープ、ほろほろの厚切りチャーシューに食感と甘さが冴えるメンマ。さらに山椒やにんにく粉をかけて味の変化を楽しむこともできる。また、各席にはヒーターが備えられており、麺をつけて冷めてしまったスープをアツアツにすることもできるのだ。ヤカンが汗をかくほどに冷やされているさわやかなジャスミンティーは口腔内と気持ちをリフレッシュしてくれる。狭く明るい店内の清潔感、料理人たちの動きがわかるカウンター、提灯。欠点があるとすれば自転車を止めるスペースがないことくらい。

このうまさについては自分の語彙では表現できない。とりあえず最高とだけ言っておこう。


ただ、公平のため一部のつけ麺フリークスの中にはあれはつけ麺ではないと言う人もいることを付記しておく。
たしかにその全粒粉麺は蕎麦のようだし濃くてもやさしいスープは東京の濃厚をアピールしているパンチの効いたつけ麺と比べるとあまりパンチがないかもしれない。だからすべての人に最高とは言わないでおくけれど、マイベストつけ麺であることは確か。主観であるが主観だからこその究極。

そして、このお店がすごいのは常に進化していること。麺をゆず麺と通常の麺を選べるようになっていたり、スープに創意工夫が加えられたり割り出汁をタンブラーで出したりとあらゆるものに工夫を重ねている東京から季節ごとに行くたびに変化を発見し、最強のつけ麺屋であるろぉじが進化しつづけているのにおれはこの数ヶ月なにをやっていたんだろうと自己嫌悪するほどだ。



冒頭にも書いたように今でもつけ麺やラーメンはよく食べるのだけれど、それはそれが美味しいから食べるというよりは、つけ麺ろぉじが最強で至高であることを証明するために食べている気がする。もちろんそれを越える店が現れることは期待しているもののこれまでには現れていない。




さて、なぜこの記事をいま書いたかというと、このつけ麺ろぉじが今月末で店を閉じ、集客力のある木屋町三条にて新ブランドとして再出発するらしいとの話を聞いたからだ。新しくなったら絶対行くけれど、あの店がなくなることはすこし悲しい。ただ、これは世界中の神話でよく見られる破壊と再生のモチーフそのものである。人類の物語のプロトタイプである神話をなぞるなんてさすが最強のつけ麺だぜ。

今月中に京都による機会があればぜひそのお店を訪れて欲しい。
場所は京都風に表現すると左京区鞠小路通今出川上ル。わかりやすく言うと今出川通りと東大路の交差点である百万遍から北西にはいったところ。

京都駅からは行きにくいのだけれど銀閣寺や京都大学、鞍馬やけいおん聖地巡礼などでお立ち寄りの際はぜひ。

参考エントリ:京都お土産問答(嘘) - うんこめも



蛇足その1:もっとも天に近いつけ麺たち

せっかくなので、参考までに今まででもっとも最高クラスに近かったラーメン・つけ麺屋を紹介する(順不同)。
もし協調フィルタリング的におすすめなつけ麺屋やラーメン屋がヒットすればぜひ教えて欲しい。

八柱:めん屋 一期一会

閑静な住宅街で一見、巨大な霊園があることくらいしか特徴のない松戸市八柱には恐るべきラーメン屋がある。
それがこの一期一会だ。鮮烈で味わい深い豚骨魚介の和風豚つけ蕎麦はあまり類をみないものの万人受けすると思う。まずはそのスープの美味しさと完成度の高さに目を奪われるだろうけれど、もちもちとコシがあってプッツンと切れる麺も最高なんだよな。自分がよくいっていたときには行列がないのも良い。もっと評価されるべきとは思う。

ただ、もしかするとこれもバイアスかかっているかもしれない。
プライベートな話で恐縮だけれど、就職して一年目のころの自分は八柱にある社員寮に住んでいた。その遠さとそれ故の独自の雰囲気から八柱<ヘルクライムピラー>と一部で呼ばれていたところだ。
ここに住んでいたころ、終電ごろに会社から帰って駅前のこのラーメン屋によるとだいたい同じく遅くまで働いた同期や先輩がいて社会の機微を学んだものだ。
この寮はもう閉鎖されてしまったけれどあの一期一会の日々を忘れる事はないだろう。

麺や 六三六(大阪、名古屋など)

独特の濃厚スープ。煮干しと昆布と鶏ガラでダシをとって野菜を煮込んでつくられたという甘く濃厚なスープはさりとてくどさがなく簡単に飲み干せる。ぷっちんと切れる太麺もスープに絡んでスープを飲んでいるのか、スープに飲まれているのかわからなくなる。高級な天下一品という感じ(最上級の褒め言葉)すらある。ここも高みに届いている味だ。東京に支店ができて欲しい。

ラーメンTHANK(東京 大門)

美大のそばにあるカフェといっても通用する明るく暖かなウッド系装飾が特徴。
鶏ポタという鶏のダシと野菜の甘みがよく出ている濃厚なスープは身体にも心にも染みこむ。博多系のようなハリのある細麺もなかなかよい。特徴的なラーメンが多い大門でも屈指だと思っているので東京タワーにデートしたあとで行くと最高だと思う。


ほか好きなお店はこんなの、天天有(京都)、夢を語れ(京都)、東龍(京都)、さすけ(東京:大門)、一蘭(福岡、日本各地)、魚雷(東京:本郷)、トナリ(東京:木場)、吉左右(東京:木場)、いし井(東京:銀座)、ラーメン凪(東京:新宿など)

また、食べるときは軽くお酒を飲んでからが最高。昔、渋谷のバーで美女と飲んだあとになぜか一蘭によったところ多幸感で死にそうになった。


蛇足その2:昔話。自分とラーメン

ここまでつけ麺とラーメンの話をしてきたけれど、じつは自分は大学を卒業するまであまりラーメンを食べてこなかった。

自分のラーメンの原体験は中学校のとき。所属していた柔道部にて、新入生10人勧誘できたらラーメンおごってやると顧問の先生に言われてがんばった結果、連れられて食べに行った8番ラーメンは美味しかったなあ。けれど、いかんせん北陸の田舎町ではラーメン文化を知ることもなかった。
大学に入ってからは久留米出身の友人にして好敵手の豚骨先生と呼ばれる男に連れられた梅田の一風堂が最高だったし研究室に入ってから先輩に連れられていった天下一品も衝撃でどれもすごく美味しかった。ただ、学部生のころはロケーションと体育会系な食生活と金銭事情もあってあまり外でラーメンは食べなかった。4年間で20食は行っていないと思う。


それが豚骨先生や、大学院にて薫陶を受けた替え玉先輩、先に挙げたラーメン師匠といった優れたビジョナリーと出会う幸運に恵まれ、いろんなラーメン屋やつけ麺屋に連れて行ってもらうことでその魅力を再発見、まだまだファンのレベルだけれど各地のラーメン屋に行く生活を送っている。

いまや、国民食でもあり、1人でも気軽にはいれる気軽さと、ある種の格調高さを併せ持つこの食べ物はまだまだ可能性があると思う。大好きなラーメン屋、夢を語れがボストンに進出したり、東南アジアに展開しているお店が多いように和食の最右翼であるこの料理は日本の宝だ。

だからラーメン三銃士のこと、たまにでいいから思い出してあげてください。
ではなくて、ろぉじの至高さを知って欲しいと思いこの記事を書いている次第です。