ぜぜ日記

ブログです

虎姫駅2021年冬

滋賀県長浜市にある虎姫駅*1に行ってきました。
1日の平均乗降人数は500人台のややマイナーな駅です。 きっかけは来年寅年の年賀状。どうしようかと考えていて、ふと思い浮かんだのがこの駅。もともとは大学の同級生が防災関係の研究でフィールドにしていたのを聞いてから印象深い地名だと記憶に残っていたのでした。 そしてググってみつけた下記記事にある顔はめ看板がよいのでは、と思ったこと(後述しますがこの看板は見つかりませんでした)。

www.nagazine.jp

https://www.nagazine.jp/tora/

虎姫駅 顔ハメ看板
https://www.nagazine.jp/tora/ から引用

ちなみに年賀状は、長いあいだ不義理をして出さなかったり返事もおろそかにしていたのですが、結婚を機に出すようになっています。特に妻が仕事関係で仕方なく出しているのを代理作成しているというのが実情。

というわけで、予定があいた日曜日に思い立って行ってきました。1歳5か月児もちょっと歩けるようになって遠出しやすくなったのもひとつ。 1時間以上じっとしてられないけれど、はいはいしかできない時期(うちの場合は11か月から1歳3か月ごろまで)はたいへんそうで遠出を断念してた。

虎姫駅の現状

ログハウス風で清潔な感じ。ICOCAも使えて便利です。 駅を出てすぐにいくつか虎スポットがあります。

虎姫駅 多目的プラザ

ホームから見える。

虎姫から甲子園へ

駅舎内になります

虎神殿

けっこうこまめに手が入ってそう。昔の記事では虎明神と紹介されています。

虎の力水

由来不明

虎姫像

スラリとしてる。

虎姫の由来

ブラックジャックで見たことある。

虎御膳

お米屋さんです。

かつては、虎吉・大吉や虎姫の顔はめ看板があったことがさき記事などで紹介されていますが、おそらく現状は撤去済みです。

2016年にはありそうだけれど、ちょっと破損してそう・・・

駅構内には自習室にもなる場所がありますがしまっていました。営業時間不明です(写真撮り損ねた)。 また駅舎の横にイタリアンレストランがあります。昼夜はやっていてなかなか美味しそう。次に機会があればきてみたい。

www.italiancibo.com

窓からの雪景色もまたいい。

虎姫町について

駅の周りは一見さびれているようですが、昔から交通の要所で製造業も盛んで姉川の決戦の舞台にもなったところです。

今回は雪も積もっていたしなにより1歳児がいたので断念しましたが、治水の一環で川が立体交差している田川のボックスカルバートが見どころです。その工事の無事を祈って建立された水引神社と、当時の滋賀県令の籠手田安定をまつった祠はみてみたかった。

籠手田安定については、この「若狭地方が滋賀県だった時期」というめちゃめちゃおもしろいWeb記事で知りましたが土木関係でも成果を出していてすごいですね。

blog.bi3.jp

以上、レポです。

子育て1歳3ヵ月~4か月

ひさびさに投稿。道ですれ違う0歳児をみると、あの頃どうしていたんだろう・・・と記憶があいまいになっている自分に気付くので日記を書いておくのは大切。

日々成長している。

  • 手づかみ食べから自分でスプーンを持って食べだした(好物や食事の後半とかは手づかみ食べになる)
  • 食べたいものを指さして指示してきたり
  • 相変わらず、親とか保育園の先生にはバイバイしないけど、電車に対してはバイバイする
  • 好きな絵本「やさいさん」の「おやおや」というシーンがあるとぺこぺこお辞儀をする。どこで覚えたんだろう
  • ちょっと歩き始めるのは遅い。1歳4か月後半でようやく5,6歩あるけるようになってきた(保育園ではほかの子に拍手されたらしい)
  • 妻の親戚に、1歳8か月まで歩かなかったけれど陸上部で入賞した子もいるらしいし心配はしていない
  • 絵本を大人に読ませるために差し出して、「ん」といってせがんできたりする
  • 教えていないこともできるようになっている。もうおなかいっぱいか食べるのに飽きているときになにかを食べさせようとすると、顔を横に振っていやがる
  • みかんの皮をゴミ箱に捨てようとしたり

ちょっと歩けるようになって、靴をかって外で歩かせると、緊張と好奇心のある表情をして歩こうとする。そのあと、成長のステージが変わった気がするしもっと早く連れ出せばよかったかもしれない。

今月好きな絵本は谷川俊太郎の「あ」。OyOyで買いました。

あ

Amazon

インターフェースが大好きで、テレビや照明のリモコンを押して遊んだり、古いandroid(LifeTouch Note)を触ったり、音が出るおもちゃを遊んだりしてる。リビングで目を離すと一目散にコンロまではいはいして火をつけようとするので危険。家の構造でキッチンをベビーゲートで守ることができずより目を離せなくなって、活発になってきているので土日は疲弊してしまう。 自分でご飯をたべようとすることでごはんが散乱してしまうのがなかなかたいへん。 転んだりで顔に傷がつくことがあって、子どもだしすぐ治るかなと放置してたらごまのような跡が残ってしまっていて、ちゃんと処置しておけばよかったかも(もうちょっとしたら治るかもはしれない)。

寒くなってきて、自転車通園の防寒とか夜の寝方が気になる。布団はすぐ弾き飛ばすし、0歳児の時のようにボタンで留めるブランケットをするにも足ははみ出るしどうするといいだろうと思いつつエアコンをかけるだけにしている。

離乳食については記事を書いてみました。

tsukurioki.hatenablog.com

今週末はこんな感じ。ちょっとまいっていた。毎回思うけど、なにかしようと期待していると辛くなるので無になって楽しむくらいでやらないといけなさそう。

なんとかさまざまなことに恵まれて夫婦フルタイムでもやっていけている。これについてもまた書いてみようかな。

そんな感じです。

dai.hateblo.jp

ネットをより楽しむツール「はてなブックマーク」の紹介

みなさんはてなブックマークはてブ*1やブクマと略されているよ)を知っていますか。 SNSで流れてきたり、Googleで検索してみつけたブログや記事などのWebページをブックマークできるサービスです。 単にブックマークするだけならブラウザ(ChromeとかSafariとかWebサイトをみるためのアプリのこと)にもあるじゃん!と思うかもしれないけれど、はてなブックマークはみんなで使うブックマーク、いわゆるソーシャルブックマークなのです。

何が嬉しい?

1.ブックマークに100文字までのコメントやタグをつけることができます

ブラウザのブックマークと違ってコメント(ブックマークコメントの略でブコメと呼ばれたりしています)を書いたりタグをつけられるので、あのときみたWebページ(ブクマの世界ではエントリーと呼ばれています。以下単にページと表記します)を探すときに便利だったりします。

2.ほかのユーザのコメントを読むことができます

なんとほかのユーザがつけているコメントを読めてしまいます。
あるページを読んで、なるほど!と思ってブックマークしようとすると、ほかのユーザさんが鋭くも筆者の誤解や捕捉を指摘しているのをみることで自分の思慮の浅さを思い知らされたりすることもしばしばです。 いろんな人がいろんな観点でコメントしているので、情報をいろんな視点でみやすくなります。

もちろん自分のコメントは、非公開にもできるから内緒にしたいものでも大丈夫。

3.いまネットでもりあがってる記事をみつけることができる!

多くのブクマカ(はてなブックマークを使う人のことだよ)がブクマしたページはみんなが注目しているページでもあります。 はてなブックマークのトップページでは、そういう盛り上がっているページ(かつてはhot entryでホッテントリと呼ばれていました)が並んでいますしカテゴリごとに盛り上がっているページをみることもできます。

これをチェックするとみんなが注目しだしたページを素早く知ることができます。 https://b.hatena.ne.jp/

おすすめの使い方

※ これはいちライトユーザの使い方なのでほかにおすすめの使い方あればブコメなどで教えてください。ブログにしていただけたら追記します。

1.まずははてなIDを取得しましょう

自分のIDを決める必要があります。考えてつけましょう。はてなIDがあると、はてなブログもシュッとつくれて便利です。 https://www.hatena.ne.jp/register

2.PCを使う方はChromeはてなブックマーク拡張をいれましょう

右上に「B!」アイコンがでるのでコメントをつけたりコメントを読むのも簡単になります。

3.スマートフォンを使う方ははてなブックマークのアプリをいれましょう

例えばAndroidではTwitterでもブラウザでもページを見ているときに「共有する」から簡単にはてなブックマークを選択してコメントできます。

4.好きなコメントにスターをつけよう

はてなブログの記事や、ブックマークには★マークを押すことでスターをつけることができます。 なんと、これはYoutubeFacebook, TwitterのLikeとは違って、何度でも押せてしまいます。 気に入ったり秀逸だとおもったコメントには遠慮なくスターしましょう。

5.よくいいコメントをする人をみつけたらそのID名をクリックして「お気に入りに追加」しましょう

マイページの「お気に入り」からお気に入りにいれたひとがブックマークしたページをみることができます。 関心分野が近い方だと、マニアックでブックマークは少なくとも優れた記事を発見しやすくなります。

6.関心ワードを追加してみる

マイページの関心ワードを追加するで、キーワードをいれておくとそれに近いWebサイトが新着したときに発見できます。 アイデアに詰まったときに眺めるとなにか発見があるかもしれません。 *2

7.おもしろいブログやTwitterを見つけたら、そのURLではてなブックマーク検索すると過去に注目された記事を検索することができます。

たとえば、株式会社はてなの創業者、jkondoさんのブログを検索するといろいろ盛り上がった記事がみつかります*3f:id:daaaaaai:20211206234459p:plain

注意点

1.いやな記事があったらユーザを非表示に

インターネットはいろんな人がいて、はてなブックマークも例外ではありません。 過度に攻撃的だったり、高圧的だったりな人がいるので気軽に「ユーザーを非表示」にしましょう。 *4

2.論争しやすい話題に気を付けよう

ホッテントリは、おもしろいページも多いのですが、人が注目するようなどうしようもないゴシップや論争になりやすい党派性のある話題もあがりやすいです。 これは、はてなブックマークにはコメントすることと、注目度をあげるのに投票することという2つの機能が密結合していることの裏返しでもあるのですが、党派性によって相手陣営のささいな失点をおおげさに書いたり*5、自陣営の意見を強化したり*6といったことはしばしばです。正義に位置付けてみんなで敵を攻撃するのは、きっと楽しいのですが呑まれないようにご注意を(はてなブックマークのコメントはたまに自分が党派性に落ちていたと気付けて便利だとは思っています)。

3.低質な記事はスルーする

炎上商法で極論を書いたり、あえて突っ込みどころを残して感情を逆なでする行儀の悪いメディアやアフィリエイトサイトもあります*7、そういう記事はスルー推奨。

4.いちインターネットユーザであることを自覚する

ひとのブログやサイトに本人には気付かれずにコメントを書いていくというブックマークは、のぞき見して評点をつけるように見えてしまいかねない行為ではあるし自分は上からコメントするという神の視点をもつ立場に誤解してしまいかねない危険性があります。 なにかの専門家でその専門分野の話題でなければ、いちユーザでしかないので増長して決めつけすぎたり強圧的な自警団にならないようにしましょう。個人のブログなどであればネットいじめのようにならないかだれかを煽らないかなどは注意してみるとよいと思っています。

あとがき

これは「はてなブックマークアドベントカレンダー」6日目の記事です。

はてなブックマーク Advent Calendar 2021 - Adventar

このはてな匿名ダイアリー(通称増田)の記事で感動して書いてみました。

はてブ(はてなブックマーク)の好きなところ

ブクマカ各位、まだ空いているのでぜひ書きましょう!

この記事を読むようなインターネット利用者のみなさまはこの記事で触れていることなどとっくに承知済みだとは思うのですが、はてなブックマークをあまり知らない人を念頭に書いてみたのでご容赦を。ブクマカが増えるとよりいろんな記事にリーチできるし、より意見も多様になるはずだし、いちユーザとして便利で楽しくなると思っています。間違いや誤解あれば修正するのでご指摘ください。

ちなみにこんなガイドもある。 b.hatena.ne.jp

しかし使うのをやめるか迷うWebサービス上位2つは、Twitterはてなブックマークなので困っているところ・・・。

*1:はてなブログと混同しやすいので注意

*2:「関心ワードをもっと読む」はスクロールで自動で読み込まれてほしい

*3:広告に出ている商品はこれです。 友よ2018 / htomineのフルグラフィックTシャツ通販 ∞ SUZURI(スズリ)

*4:非表示指定が多いひとはトップブコメに来にくいようにしてほしい

*5:セレクティブエネミーというやつ

*6:エコーチェンバーという、自分たちの意見が主流だと錯覚してしまう構造があります

*7:すべてのアフィリエイトが悪いわけではない

ハリウッド・ゴシップ(雪組2019)評:ピグマリオンの系譜から外れる傑作

宝塚ファンの妻と「ハリウッド・ゴシップ」(宝塚歌劇団雪組公演・2019)をタカラヅカ・オン・デマンドで観たので突然ですが評を書いてる。

f:id:daaaaaai:20211121100852j:plain 雪組公演 『ハリウッド・ゴシップ』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

2019年に宝塚の雪組公演で梅田芸術劇場・KAAT神奈川芸術劇場などで上演された田渕大輔が脚本・演出をした作品。妻は梅田芸術劇場で観ていた作品。2年前の作品への評ということで旬を外してしまってはいるけれど、現在(2021年11月)、タカラヅカ・オン・デマンドでみることができる。

本作は2021年にシティーハンターでトップお披露目公演中の彩風咲奈が2番手だった時代に主演した作品で、パートナーも今回が初ヒロインの潤花。ただ、そのあと彩風と雪組でトップコンビを組むことはなく、宙組に組替えしてトップ娘役になっていることについてはファン(少なくとも妻とその友人)がいろいろと噂をしているようだ。 当時、雪組のトップスターで万人の認める大スターであった望海風斗が別の作品(はばたけ黄金の翼よ)に出演して不在のなか、次期トップスターへの試金石として主演を務めた彩風と、かれ*1が演じるスターを夢見てハリウッドでエキストラを続けるコンラッド、また、当時3番手の彩凪翔が演じる作中のスター俳優、ジェリーによって女優として見出されたウェイトレス、エステラを演じる潤花ともスターを目指す配役と境遇がすこし重なるところがあっておもしろい。

売れないエキストラを続ける主人公コンラッドが、スターであるジェリーに続く才能を発掘し主演にさせると話題になっていたトーキー映画のオーディションの面接を受けるシーンからストーリーが始まる。 しかし、ジェリーのスタント役として撮影現場にいたコンラッドは、遅れてやってきたジェリーからオーディションはただの話題作りで、やはりジェリーが主演するということを暴露されているのを聞いてしまう。怒りで映画会社にスタント役のマタドール服姿のまま乗り込むと、そこで、過去にジェリーと関係のあったものの踏み台にされた往年の大女優アマンダと出会い、見出されスターとして育てるとの申し出を受けて、スターにふさわしい立ち居振る舞いを身に着けていく。

ここまでであれば、バーナード・ショウの書いた「ピグマリオン」(1913)やオードリー・ヘプバーンが主演する「マイ・フェア・レディ」(1964)に連なる、地位のあるものから教育を受けて地位を獲得していくという物語と近いとも感じるが、そこで教育を授ける側と受ける側が恋愛関係になるという安易で上位関係本位な結末にはならず、もうちょっと複雑で余韻のある展開になった*2。 その違いはいくつかある。まず、ひとつめは男女が逆であること。これは同じ宝塚でも繰り返し上演されている、下町に住む主人公が領主の遺産相続人だったとわかり貴族として教育を受けることになる「ミー・アンド・マイガール」とも同じ。そして、ふたつめは教育によって、スターとしての道を歩む中で主人公が増長して闇に飲まれていくこと。はじめはアマンダによる教育を受けてスターの品格を身に着けたコンラッドが傲慢なジェリーを下して映画を成功させて恋もかなえるサクセスストーリーなのかな、と思って気楽にみていたけれど、コンラッドはジェリーのような傲慢なふるまいをしてジェリーを追い詰めていき悲劇が起きる。3つ目の違いは最後、再び持たざるものとなってしまうこと。そして、コンラッドエステラがまた自分の人生を生きていくながれは、本名をもつ2人と、映画の虚構の世界で芸名のみでスターとして生きるジェリーとアマンダが対比される。

この終わり方の、恋がはじまりも終わりもしない中にもあるすがすがしさは、おそらく初見の観客の多くが期待するであろう劇中劇の映画の成功と恋の成就がなかった分の、ある種の肩透かしがあってこそ感じられるものだろう。

ただ、勢いで脚本をつくることとなったアマンダが選んだオスカー・ワイルドの作品「サロメ」は物語の演出としても強烈な狂気を印象付けたが、これがどういうメタファーなのかはわかりにくかった。おそらく、エステラ演じるサロメコンラッド演じる預言者カナーンを求めるも拒否され、最後、死によって結ばれるという構造に対して、アマンダが恋に囚われつづけて壊してしまうジェリーというのを暗示しているのかもしれないけれど、もう少し印象付けてもよいかもしれない。

ただ、劇中劇であるサロメとジェリーのダンスはこれまで自分が流し見してきた*3宝塚のなかでも屈指の色気と恐ろしさがあり、またコンラッドのヨカナーンの衣装も古風ながら鮮烈でかっこよい。また、アマンダの執事ピーウィー(真地 佑果)や、エステラの勤めるダイナーの女主人(早花 まこ)など一気にコメディになって笑えるポイントが仕込まれているのもテンポがよいし、面接や報道という場面転換の使い方もわかりやすい作品だった。

振り返り

期待と裏切られる楽しさを感じるよい演目で、気付いたことを書いてみたいと思って文章にしてみました。批評というと偉そうに聞こえるかもしれませんが、気になるところあればまたコメントしてください。 いきなり批評めいたことを書いたのは、たまたま手に取った「批評の教室」(2021, 北村 紗衣)を読んだから。本でも映画でも批評しようという視点でみるとより解像度が高くなったり、楽しめたりしそうな気がしているのでまた気が向いたらなにか書いてみます。

*1:もちろん、宝塚なので女性なのだけれど、彼女、とは書けない。

*2:ピグマリオンについてはこの記事がおもしろい解釈、誤解、魔改造~さまざまな作品に影響を与えてきた『ピグマリオン』の変身 - wezzy|ウェジー

*3:うちのテレビはほぼ、妻の宝塚鑑賞専用機なのでそれをリビングでちらっと見ている

子育て1歳~1歳2か月

いつのまにか子も1歳2か月になりました。 まだ歩きはしないもののはいはいの速度もあがって伝え歩きも上手になってどんどんフェーズが変わっていくのを感じています。いろいろ脈絡はないのですが感想を書いておきます。

イベント

1歳の誕生日(緊急事態宣言の前)に、福井に住んでいる父を呼んで会食をしました。 出し物として、一升餅を背負わせて歩かせるやつをしました。 将来食うに困らなくなるらしいですがまあまあ泣きました。体重9kg児が1.8kg背負うのはそれはたいへん。自分の体重の2割のものをいきなり背負うのはちょっとびっくりすると思う。 餅は近所の和菓子屋でお願いしていて大変美味でした。当日は柔らかかったので簡単に切ることができて父にも半分もってかえってもらって田舎の祖母にも食べてもらいました。

もうひとつ、沖縄でのタンカーユーエー。いわゆる選びとりというものをやりました。 お金とかはさみとか本とか、職業というか生き方の象徴みたいなやつを並べてなにをとるかで占うという遊びです。 沖縄に住んでいる義妹がやっていてその影響。 近所の公園で義父母とも合流して、レジャーシートを広げてなんか親の仕事道具とか妻のハマっている宝塚グッズなどを並べました。 結果は内緒にしておきますが、HHKBはお気に入りの様子。

f:id:daaaaaai:20210710173650j:plain
タンカーユーエー。HHKBと子

どちらも自分の地元の福井にはない文化です。福井ではお宮参りの次は七五三だった気がする。子どもが減ったぶん、イベントは増えているのかもしれないし、SNSの発達でこういう文化も広まりやすいのかもしれない(均質化もしそう)。

成長

表情も豊かになって喃語もよく出るようになって手も器用になってきました。 よく食べるしよく遊ぶ。

1歳ごろからふつうの米も食べれるようになってきて気にすることも減って食事はだいぶん楽になってきました。床は米粒だらけになっていますが・・・。 オクラやパプリカが好きな様子。とうもろこしご飯をやったらとうもろこし粒はそのまま便に出たりもした。 週末に製氷皿みたいなやつにつくって食べさせているので2日おきに同じ食べ物を食べさせるみたいなことになっています。

積み上げられるおもちゃをこれまでは打ち付けて音を出すしかしていなかったけれど、なんとか積もうとしだしたり、ティッシュをひたすら出しまくったり、ベビーサークルを押して移動したりともう目を離せない。 なんでも口に入れようとするしベビーサークルにいれていると怒るのでどうしたらいいかは悩み中。 みんなどういうレイアウトにしているんだろか。

そういえば11か月ごろからこれまでは柔らかかった便もスルっと固体が出るようになってきておしりふき1-2枚ですむようになってきてもいます。 相変わらず、おしっこをしても便をしてもいやがらないで黙っているのでトイレトレーニングはたいへんかもしれません。

ちょうど1歳2か月目にはじめて階段に挑戦して登り切ったりもしています。 相変わらず、睡眠は楽だけれど、1分で寝る時期が続いたかと思いきや、15分以上見ていないと寝ない時期が続いたりもする。 1回だけ朝4時に起きてずっと元気でたいへんだったこともあるけれど、そのほかは夜泣きもないし偉すぎる。 育てやすい子だとは思うのだけれど、それでもたいへんなので都心の狭いところで育てている親御さんはほんとたいへんだと思う・・・。

保育園

まわりの京都に住んでいる人で保育園に預けることができなかった人もいるので保育園を称賛するのに申し訳なさも感じるのですが、保育園はほんと偉大。 最初はちょっと古っぽいところかな、とも思ったけれど、病児保育で3か所ほど利用した結果、最高だと気付けました。 送迎時にもどの子どももみんな楽しそうにしているし先生方が本当に感じよい。

なにかの機会に妻が、朝ごはんも悩んでいてと言ったら現場トップの主任の先生が、もうお母さんもお忙しいし保育園でちゃんとごはんをつくっているので朝はバナナだけとかでも大丈夫なので!と言ってくださったりもした。心強い。

保育園に預けだして妻もフルタイムで働き出しているけれど育休中よりは気持ちが楽っぽい。 たまに土日とか妻が仕事だったり観劇にでかけて自分が1日見る日がちらほらあるけれど、なかなか消耗するしなにもできないしでたいへん。

これから一人遊びが増えて手が離れるといいな~と思いつつ日々の変化を楽しんでいます。

いくつか育児本を読んで気付いた共通点

2020年に生まれた子をどう育てるとよいかを学ぶためにいくつか育児本を読みました。

育児は初めてだしやり直せないものなので先人の知恵に学んでおこうという作戦です。 とはいえ、さまざまな人がさまざまな根拠をもとに育児論を語っていて玉石混交。中には相反するものを言っている人もいたりするので、専門家が書いたものや、データや論文をもとにしたもの、ロングセラーを優先して目を通しています(おすすめあれば教えてください)。

「子どもへのまなざし」期待に応えること

1冊目は1935年生まれの児童精神医、佐々木正美先生の「子どもへのまなざし」。 いろんなところで言及されているし1998年の出版以来、50刷を越えているロングセラーなので目にした人も多いかもしれません。

ブリティッシュコロンビア大で臨床訓練を受け、ノースカロライナ大でTEACCH(自閉症治療教育プログラム)などを学んでから日本各地でフィールドワーク敵に臨床に取り組み、保育園や地域で勉強会などをしている経験をもとにした知見を書いています。保育士さん向けの20回もの勉強会のはなしをまとめたものなので育児を母親中心とする前提など古いしやや主観的かなと思うところもあるんですが、多数の経験をもとにしているしエリクソンなどを引用して納得度はあります。

以下読書メモ。カッコ内は自分の感想です。

  • 子どもは子ども同士で育ちあう。大人からの教育だけでは足りないものがある
  • 育児のもっともたいせつなところは子どもが失敗したときに親や家族がいちばん頼りになるメッセージをどう伝えるかということ
    • (topisyuさんのブログでも近いことが書いてありました)

失敗したことを周囲に伝えない大人にするための育て方 - 斗比主閲子の姑日記

  • 望んだことを満たすことが大事。期待にこたえることが大事
  • 夜、泣き続ける子を放置すると2日か2週間で泣かなくはなるが、逆に我慢が弱くなる。親がすぐ反応することが我慢強さをもつことにつながる
    • (ほんとか?もっともらしいけれどこの仮説を検証するのは難しそう。うちは夜は放置して1分くらい泣いてから寝るパターンになっている)
  • 行動に反応することで自尊心が育つ。ソーシャルレファレンシングという。
  • 過保護というものはないが過干渉はある
  • 強圧的な過剰干渉のもとでは親の前ではよい子になるが親の目のが届かないところで羽目をはずすことになる
  • しつけというのは子どもの自尊心を傷つけるやり方でしてはいけない。それは反逆心・敵意・憎しみを内在化させるだけになる
  • 大人と子どもは対等ではないのでいい子でいてくれたら言うことを聞くというのも違う
  • 自分が大切にされていることを実感できなければ意欲的にはなれない
  • 家にやすらぎの場がないと不登校になりやすい
  • アイデンティティについてエリクソンは「自分を他人の目をとおしてみつめる」ことで確立されると言っている
  • 喜びや悲しみの感情が希薄で怒りを感じやすい若者が増えている
    • (ほんとか?戦後の殺人件数とかみるとそうでもない気がするけれど)
  • 豊かな社会に住んでいるほど外罰的・他罰的になる
  • 人を信頼することができない子供は、保育士さんたちの注意をひくためにいやがることをすることもある。子どもの注意獲得行動
  • 育児の上手なお母さんは、たいていいろんな人との関係がうまくいっている。だから、育児のうまくいかないお母さんを支援しないといけない。子どもの味方をしようとして親を敵にしてはいけない
    • (こういう親への支援、社会全体でできればとも思うのだけれど、個人個人ではなにができるだろう?)
  • 子どもがおもちゃ屋などでだだをこねるのは、たいていは家ではだだをこねられない子ども。
  • そういう問題が起きたときによくないのは、さんざん叱った後で子のいうなりにゆずってしまうこと。最善は叱らずにゆずらないこと。この中間。叱ったけれどゆずらなかった、ゆずったけれど叱らなかったのが中くらい(難しそう・・・)

子の期待に応えるというのが繰り返されていた。これは、かつてあった泣いても甘やかすべきではないという反本能ともいえる風潮への反論なのかもしれない。 期待に応え続けるというのは、自分の解釈では、泣いたら抱き上げるとかそんな程度なのではと思う。育休中で時間があったとしても、四六時中ひとりでやり続けるのは精神的に負担が大きいので余裕がある瞬間とか、親が2人いるときくらいでいいとは妥協して解釈しています。

シアーズ博士夫妻のベビーブック」アタッチメントを育むこと

680ページで大判の本。分厚い。各月数での成長の目安から、離乳食のあげ方、病気の対応方法まで書いてあってこれが一冊あると困ったときにひけて、玉石混交のWebよりは混乱しなさそう。 ただ、食事とか文化はなかなかアメリカン。そこらへんの食文化がすけてみえるのもおもしろいです。

これまたベストセラーの松田道雄の育児の百科と構成も似ているし、母乳推しなところも同じです。

そのなかでも、一番最初に紹介されているアタッチメント・ペアレンティングという考え方が特徴。括弧書きで「愛情あふれる絆をはぐくむ子育て」と説明されていて両親と赤ちゃんからベストの状態を引き出す心構えとのこと。これは、こんなゴールと方法のことらしい。

3つのゴール

  • 自分の子どものことを理解すること
  • 子どもが健康に過ごせるように助けること
  • 子育てを楽しむこと

7つの方法

  • 出産を通して絆をはぐくむ・・・出産直後の数か月はなるべく一緒にいる
  • 赤ちゃんが出すサインを理解し、信じる
  • 母乳で育てる
  • おんぶや抱っこで子どもに寄り添う
  • 添い寝をする
  • 無理をしない
  • ゆったり構える

最初は与えることが多く、赤ちゃんとの我慢比べにみえるかもしれないけれど与え合うようになっていく。依存する子にはならない。生まれて最初の1年でアタッチメントを築けたら自然に自立していける。とのこと。 ただ、母乳育児や添い寝ができないといってもダメということではなく、7つの方法はよいスタートを切るためのヒントであってそれがすべてというわけではないそうです。 そのほか10数ページかけてQ&Aが書かれているので、ちょっと気になるものがあれば読んでみると答えがあるかもしれません。 この赤ちゃんのサインを理解し信じるというのは「子どもへのまなざし」の期待に応えるというのと同じなのでは、と感じました。

ちなみにうちでは、まず逆子で帝王切開だったしいくつかの事情で粉ミルクメインだし布団がかぶって窒息するのを恐れて添い寝もしていません。というわけでこれを読んだからといって行動が変わっていないけれど、なるべく要望に応えて反応したりはやっています。

ちなみに、山口慎太郎の『「家族の幸せ」の経済学~データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実~ (光文社新書)』によれば、母乳育児は生後1年間の子どもの健康面に好ましい影響を与えており、知能面でも6歳半時点では好ましい効果が見られたものの、16歳時点では効果が消えてしまっているとのこと。この本はさまざまなデータをもとに子育てや家族の統計を紹介していておもしろいです。

「私たちは子どもに何ができるのか」非認知スキルをはぐくむ環境

原題は Helping Children Succeed。さまざまな学校や地域で取り組まれている事例のなかで、成功しているものを分析し、どういう原理と実践のもとで明らかにしようとしています。無理やりまとめると、やりぬく力、好奇心、自制心、楽観的なものの見方、誠実さといった非認知スキルというものが安定した社会生活を送るためには必要になるけれど、これは読み書き計算のような認知スキルのようには教えられない。特に家庭の不和や貧困など逆境にいる子どもは欠きやすい。しかし、教育者や地域の補助で改善できうるというもの。いくつか引用します。

子供の健康的な発達を最も深刻に脅かすのはネグレクト、すなわち親や世話人からの反応の欠如であり、それを示すエビデンスは相次いで報告されている。とくに乳児のころにネグレクトを受けると、神経システムがそれを深刻な脅威として受けとめる。研究者らの発見によれば、ネグレクトは肉体的な虐待よりも長期にわたって害を及ぼすこともある。

これは、「子どもへのまなざし」やシアーズ博士が言っていることの逆ですね。

レジリエンス、好奇心、学業への粘りといった高次の非認知能力は、まず土台となる実行機能、つまり自己認識能力や人間関係をつくる能力などが発達していないと身につけるのがむずかしい。こうした能力も、人生の最初期に築かれるはずの安定したアタッチメントや、ストレスを管理する能力、自制心といった基幹の上に成り立つ。

というわけで自尊心を育むことは大事。 これの逆として思い浮かぶのは、小学校の「お受験」や幼少期からの過度の習いごと。

停学処分の多く出たところでは、停学になったことのない生徒の数学と読解の学期末試験の結果が、人種にかかわらず落ちていた。もしかしたら、厳しすぎる規律のほうが、問題行動のあるクラスメートよりもストレスと不安の原因になったのかもしれない。

さすがに最近は罰でなんとかする学校はないのではないかな。自分の小学生のころは先生からの体罰はまだあったけれど。どうでしょうか(いたずらをしておばちゃん先生を怒らせた悪友の小林くんに先生がセロテープの台を振り下ろしたところ、かれがよけたので後ろでにやにやしてた別の悪友松田くんの頭に直撃した光景を思い出した・・・)。

生徒たちが教室で「自律性」を実感するのは、教師が「生徒に自分で選んで、自分の意志でやっているのだという実感を最大限に持たせ」、管理、強制されていると感じさせないときである。また、生徒が「有能感」を持つのは、やり遂げることはできるが簡単すぎるわけではないタスク──生徒たちの現在の能力をほんの少し超える課題──を教師が与えるときである。さらに、生徒が「関係性」を感じるのは、教師に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じるときである。

というふうなことを書いていて、納得もするのですが、教師の観察力が重要だしケースバイケースで難しそう。今の日本では過重労働になっている教育現場の負担を下げて生徒に向き合える時間を増やすことが重要で土日の部活を教師がみるのをやめたり、事務スタッフを増やすことが必要なのではと愚考いたします。 そういうの支援する政治家を応援するし、教師への負担を求める親御さんを牽制するのが一市民にできることかな。

「AIに負けない子どもを育てる」人間だけの力のはぐくみ方

これについては別に記事を書いている。ここまでの本は自尊心・自立心にフォーカスされていたけれど、もうちょっと踏み込んでリーディングスキルという具体的なスキルについて書いている。

dai.hateblo.jp

後半に具体的な方法論が書いてあって、ちょっと著者の主観がすぎるようにも思うけれど、まあそうだろうな、ということが多い。幼児編の8つある項目から3つを引用してみる。ほか小学校高学年編まであるので興味ある方はめくってみてください。

1.身近な大人同士の長い会話を聞く機会を増やすこと。特に多様な年代の大人同士の会話を聞く機会があるとよい。
2.身近な大人が絵本を開いて、繰り返し読み聞かせをしてあげてほしい。大人にとって繰り返しは往々にして苦痛だが、幼児にとっては繰り返しが楽しい。
3.信頼できる大人に、自分は守られている、という実感を持てること。

感想

いくつか読んでみると、言葉は違っても共通して子の自立につながる自尊心の確保のためには親のアタッチメント・愛着が重要だと書かれているように思えます。 そう難しいことではないけれど、フルタイム共働きで忙しいとちゃんとやれているかは不安なところ(逆に都内の保活激戦区とかで入園失敗して親が1人でみるのはストレスすぎてたいへんそう・・・)。

さて、冒頭にどう育てるか学ぶために本を読むと書きましたがこれはHowの習得でしかありません。 目的・理由を考えると、どういう子になってほしいかという問いに行きつくのですが、これはコントロールできるかどうかはさておき、親の価値観がもろにでてくるところです。 こう育ってほしい、というのは、こうは育ってほしくないという思いの裏返しでこれは自分の中の差別感情でもあるし、夫婦ですり合わせることすら難しいようにも思えます。 そろそろ言葉を発するようになってきていて、どういうスタンスで子育てしていくのか整理しないとな、と感じました。

その他

書いている途中に、 id:gasuuu さんのこのエントリも発見。自分になかった視点がたくさんあって気になります。保育士向けの本などより実践的なものが多そう。本屋さんで探してみよ。

mamagasuuu.hatenablog.com

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子育て10か月目-12か月目

また時間が空いてしまいましたがこの3か月ほどを振り返ってみます。そろそろ1歳になります。

成長

10か月目ごろで保育園でつかまり立ちをして2週間ほどでちょっとだけつかまり歩きをしかけるようになってつま先立ちをするようになっています。 体つきもしゅっとしてきていて保育園の先生からそろそろ赤ちゃん卒業ですね、と言われる(10か月ごろだったかな)。

ただ、直前に発熱して寝込んだこともあってか、2021年5月→2021年6月の保育園の身体測定で体重が微減していて心配。離乳食の量が足りないのかもしれない。 離乳食は、週末におかゆ/米とおかずをつくってを冷凍して都度レンジで解凍したり、冷凍の切ってある野菜や豆腐や魚すりみなんかにしているけれど量感がよくわかっていない。 朝ごはんもちゃんとやらねばと思いつつバナナとヨーグルト(ダノンベビー)ばかり。

行動パターンはいろいろ変わったりできることも増えている。 11か月目ごろから親が「いただきます」というと手をバッチンバッチンと合わせるようになってきたし、「バイバイ」といって手を振ると手をぶんぶん振り返してくれる。かわいい。

8か月目くらいまでは、夜、ベッドに置いて部屋を暗くすると即寝てくれていたけれど、9か月目くらいからはなかなか寝なくなって部屋を出ようとすると泣く、一緒に30分くらいして寝かすということをしていました。ただ、11か月目くらいから暗いところにおいて泣きはするけれど2-3分ほおっておくとうつぶせになって寝るみたいになっている。

保育園では昼寝をさせてもすぐ起きてしまうそうで、家では大丈夫ですか?と心配されたけれど、3か月目以降、夜起こされたのは3,4回しかないのでだいぶん楽なほうな気がしている。

通園について

徒歩25分・車で10分の距離の保育園にあたったので通園はぼちぼちたいへん。 朝は車通勤の妻に自分も子も園の近くまで送ってもらって、自分が連れていって自分は駅まで歩くかリモートの日は家まで歩いて帰っている。週に1-2回妻が早番で7時に家をでるときがあってこのときは抱っこ紐で歩いている。週2回は自分が迎えに行って週3回は妻。

歩くのが暑くてたいへんになってきているのでようやく自転車を導入したところ。 重心の低い電動自転車に乗っていてかっこいいけれど10万円を越えるほど高いし、自分しか自転車に乗らないのでふつうのママチャリにチャイルドシートをつけてのっている。 信頼のOGK技研のものだと、リアチャイルドシートは、1歳から使えるものの推奨は2歳からとのことで迷って3歳までしか使えないけれど前につけるのを使っています。 2年間放置していた妻の自転車に取り付けてもらってスタンドをしっかりしたものにして整備もしてもらって2.5万円。やや膝がシートに干渉して微妙・・・

ほんとはburleyのキャリアーとかカーゴバイクがかっこいいんだけれど、置く場所がないので・・・

www.riteway-jp.com

note.com

こうなってる。 自転車のチャイルドシート

保育園について

ちょっと古いけれどいい感じな気がする。 いつも一緒にいる子ができたり、上のクラスの子に気に入られたりしているらしい。

通園準備とか布団とか少し大変だけれどなんとかなってる。 使用済みオムツを持ち帰らないといけないのは少しだるいけれど、オムツをどれくらい使ったかわかるので補充はしやすいかも。

2人以上お子さんがいるところの親御さんはほんとたいへんそう。

10か月検診

予約できる曜日の都合で自分がいってきました。 広いフロアに二畳ほどのマットがいくつか離されて敷かれていて、そこに一人ずつ待機して問診を受けたりする方式。なかなかおもしろかった。 発達の検査では、ものをつかめるかや、鏡をみたときの反応をみてもらいました。同じような月齢でももりもり歩く子もいればうちのようにまだ歩けない子もいて個性を感じます。

病児保育・病院について

保育園でRSウイルスが流行っていたころに、子も発熱(38.7度)だして病院に行って併設の病児保育に1日預けました。 1歳までの子を預けられる病児保育は限られているので少し遠いところ(電車プラス徒歩15分)に行く必要があってたいへんだけれど仕事はできるので便利。 まだ幼いからか、馴れていない場所に置いて親が去っても平然としているので気は楽。

その病院では発熱して色付きの鼻水があるというだけで強力な抗生剤を処方されてすこし疑問。

その2週間後にも発熱・ねばりけのある目脂が大量に出て結局4日ほど休んだ。このときは別の病児保育に行ったけれどいい具合におおざっぱで気楽なところで園の個性を感じます。お迎え、通院はたいへんだけれど、病児保育があるから働きやすくて整備してくれた前市長には感謝。

うちでは、週2回は自分がオンコール体制でなにかあったら迎えに行くことになっていて、車通勤の妻は週3回なんだけれどこれまで3回のお迎え要請は自分がオンコールのときにひいてしまっている・・・。 1歳を越えたら近所の病児保育も使えるようになるのでもう少し楽になるはず。

そんなこんなでなんとかやっています。学習の時間がなかなかとれていないのをなんとかしたいが・・・・

その他の記事 dai.hateblo.jp

「現代経済学の直観的方法」を読んで考える資本主義の未来

「現代経済学の直観的方法」(2020, 長沼伸一郎)を読んだので簡単に紹介してみます。

著者の「物理数学の直観的方法」が評判だと聞いていたなかで手に取ってみたのだけれど期待以上で楽しく読めた。これまで勉強しても腹落ちしてなかったマクロ経済や貨幣のことがわかったというのもあるし、ブロックチェーンについてもこれほど明快に書かれている本は知らない(構成の妙もあって要約しにくいので興味ある方は手に取ってください)。

一番刺さったのは、最初の章での金利によって資本主義が加速していかざるを得ないというメカニズムと、最終章での社会が縮退していることとその処方箋の検討。現代の資本主義社会に問題意識を持っていて脱成長などの概念に関心がある人が読むと得るものあると思う。

本書では「資本主義とはその外見とは裏腹に、実は最も原始的な社会経済システムなのであり、それ以上壊れようがないからこそ生き残ってきたのではないだろうか」と書いている*1。そして、金銭の力が社会を腐敗させることをいかに抑え込むかの知恵もあった、と。 例えば、イスラム教やカトリックでの金利の禁止と喜捨の文化は資本主義の暴走を抑える伝統的な知恵だったのではないかという分析。これまでカトリック教会が信者間で金利をとることを禁止していたなかで被差別民だったユダヤ人が金融業を営んで稼いでいたことを、教会がみすみす目の前の利益を逃していたように思っていたけれど実はそうじゃなかったのかもしれない。 これは「エンデの遺言」でのお金に関する危機感に通ずるものがある。

もし今後資本主義にとってかわる新しいシステムを作り出すのであれば、以下の3つの条件を克服するものである必要があるという。
①軍事力維持の基盤としての資本主義(旧英国型)
②人々に未来の夢を与えるための資本主義(米国型)
③資本主義から身を守るための資本主義(日本型)

1つ目について補足するとソ連共産主義が倒壊した直接的な理由として経済効率が劣っていたことにあるというより、むしろ金のかかる軍事力を維持するためにはむしろ資本主義の力が必要だったとも補足されている。2つ目は夢があるからこそ人々が参加してそのシステムを支えていることだと解釈。3つ目は自国の産業と雇用を守るためには同じ土俵で戦わざるを得ないということ。

この条件を満たす社会システムはあるだろうか? SF(speculative fiction)の世界で考えてみても、全世界レベルの管理社会が実現したときに①③を克服して、②を力ずくで抑えられる、というディストピアなものしか思いつかない。

そして本書最終章で提示されている概念「縮退」について。
例えば、地中海世界を版図におさめて繁栄したローマは無産者の増加と格差の拡大で退廃が進み、ゲルマン人に倒されてからもそのゲルマン人も商業的退廃に染まって軍隊の力を失い、また次のゲルマン人に滅ぼされてしまうという流れがったけれど、こうした一度サイクルが進むことで外圧がない限り退廃の道を進むことを縮退と表現している。 そして、現代社会の富は、単に巨大企業自身が活発化しているというより、昔の時代からの伝統や習慣で長期的に整っていた社会生活のシステムが、壊れて縮退する過程でしばしば生まれているものだと指摘している。これは、権力を握る立場になった政党や官僚、巨大企業が社会を蚕食し自らの利益を確保してますます権力を強固にしている現代社会ともかぶる。 本書では、まずこの縮退のメカニズムを理解することがこれを抑える理論を見つけ出す一歩なのでは、と結ばれいくつかヒントがあげられている。自分の想像力の檻もあるけれど考えてみたい。

あと、連想したのは、「エンデの遺言」で紹介されていたこの考え。ただ、悪貨は良貨を駆逐するように、なんらかの力で導入したとしても、プラスの利子をもつ貨幣が広がりそうな気もするけれど。

もしお金がマイナス利子のシステムのもとにおかれるならば、社会が実現した富はなるだけ長期的に価値が維持されるようなものに投資されるということです。これと対照的に、プラスの利子の場合には、より短期の利益をあげるものへの投資が優勢になります。

本書で触れられていなくて気になるのは現代貨幣理論MMTとか、ドーマーの定理での財政破綻とかでここらへんも著者の見解も読んでみたいし、本書自体に対する経済学者の方々の評価も読んでみたい。

そのほかおもしろかった話題メモ

シュンペーターの言葉「資本主義とは、金儲けを目的とせずに働く少数の人間の存在によってのみ支えられる、金儲けのためのシステムである」

→ お金を儲ける人ではなくその行為のため、というのがミソですね。

一般的に洋の東西を問わず、農産物の価格というものは長期的に下落していく傾向にあり、生産物を安く買い叩かれて産業全体がだんだん儲からなくなってしまう。そのためこの産業に従事する人々の数は減ってしまう(ペティ・クラークの法則)

→ 農業経済は工業経済に敗北する理由。 原料産出国の側が反撃に成功した例は一つだけあって、それは1970年代の中東産油国の石油戦略とのこと。

(要約)経済理論はどの層が同盟を組むかで考えるとわかりやすい。 投資家層・起業家層(生産者層)・労働者層(消費者層)の3階層があるなかで、19世紀には投資家層と起業家層が同盟しアダム・スミスから進化した自由放任主義を主張する古典派経済学を信奉していた。これに対抗する形で労働者層のマルクス経済学が生まれた。それが20世紀初頭の世界恐慌を受けて生産者層と投資家層が手を組みケインズ経済学が20世紀中盤を制した。1980年代にはいると、労働者層はソフトな消費者層に変化し、新自由主義による国際化の流れになっている。この同盟ゲームの中でマルクス経済学は基本的に多数派になることができない。ソ連は、中身は軍事独裁制で投資家階層を抹殺することで成立していた。

(要約)アダムスミス流の神の手では、縮小均衡になる問題には無力。 ケインズの一般的な欠陥は、ピラミッド建設のような公共投資を行うため、「大きな政府」を要求する上、その財源としてしばしば国債発行という手段に頼るため、財政赤字とインフレの温床になりやすいことがある。インフレという副作用は投資家たちの富を蒸発させる点でプラスの効果も期待できる(しかし、現在の投資家層が土地や株式という形でもっている現物の強さの前ではインフレはそう影響ないのでは?)

(要約)貨幣は、必ずしも当局が紙幣を増刷せずとも「虚」のマネーを増殖させる性質を持っている(信用創造というやつ)。この増殖の限界を決めるのは準備率。この増殖メカニズムは、社会が好景気で拡大したがる際にはどうしても要求される。

(要約)国際通貨の困難の根源は、経済の拡大に合わせてゆっくり増やしていくことは自由にできるが、その一方、誰もが自分の勝手で急速に増やすことはできないという半ば二律背反な性格を要求されていることにある。ビットコインなどの仮想通貨もこの性質を満たせず国際通貨にはなりえない(むしろゴールドに近い性質のもの)。 こういう意味では、お金の問題に踏み込んだ「エンデの遺言」で紹介されていたゲゼルのマイナスの利子をもつ通貨、ケインズが1943年に提案したマイナスの利子を持つ国際通貨バンコールというのはありえないのだろうか?とはいえ、鋭くもこの自己増殖する貨幣に問題意識を持っていたエンデの本で、腑に落ちなかったところが本書ではすこし解消された。

インフレのもとでは「機動性の高い人々」が得をして「動きの鈍い人々」が損をする

資本家・労働者が損をして起業家が得をする、と。

自由貿易とは要するに「一番最初に二階に上がった者がはしごを引き上げてしまう」制度

それなのに平等っぽく見えてしまうのが罪深い・・・

英国が「オタワ協定」によって英連邦圏をブロック化したことに始まり、米国が南北米国全体で、フランスが旧植民地でそれぞれ排他的な経済圏を作った(またソ連はすでに共産主義経済圏を作っている)。そしてそういうものを作れず、寒風吹きすさぶ世界経済の中に宿無しのように放り出されたドイツと日本が、自分たちもそういうものを作ろうとして強引な軍事行動に出たということが、通常第二次世界大戦の原因として語られている。(中略)大変皮肉なことに、そのステップへ進むことを可能にした一つの原因は、まさしくそういう破局の中に一旦まともに頭を突っ込んだこと自体にあったと言わざるを得ないようである(中略)。当時の日本の状況では重工業の育成には膨大な初期投資が必要であり、まともな経済の論理からすれば到底元がとれず、そのため本来ならばこんなアジアの国が重工業化に成功するなど常識的にはほとんどあり得ないはずのことだった。ところがここで、これまた常識的に考えれば遂行不可能なはずの戦争を本気でやろうとしたため、結果的にそれが可能となったのではあるまいか

→ ちょっと道徳的には受け入れがたいけれど、ソ連の5か年計画とかも似たようなもので尋常の民主主義国家ではできないのかもしれない。

*1:これは、「資本主義の終わりより、世界の終わりを想像するほうがたやすい」という言葉を想起したけれど、ちょうど今日見た Tweet で、原典ではこれに「それは我々の想像力の弱さに由来するのだ」が続くと知った。

子育て8-9か月目。保育園入園。

f:id:daaaaaai:20210327105929j:plain 前回からすこし間が空いてしまいましたが続けていきます。 この8か月目ごろからは動き回るようになって子育てのステージがひとつ上がるのを感じ、また保育園に預けだしたことで生活も変化しました。

まず、生後8か月目ごろから腕の力で体の向きを変えることができるようになっていて、そこから数日で腕の力でずりばいできるようになり、すぐに部屋をぐりぐり移動するようになりました。

移動してなんでも掴んで口に入れるので、これまでは哺乳瓶をちゃんと消毒していたのももういいか、となったし、寝かせてほったらかしておくというのができなくなりました。

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こんなことになる

離乳食もどんどん食べます。一日2回になっているので量も増えています。

あと、ミルクを飲んでいるときにいやがったり飽きたりして最後まで飲まないことが増えてきた気がする。量が足りていない気もして少し不安。特にこれまでよく飲んでいたスパウトで飲みが悪い印象。

体はむちっとしてきて70の服はもうきつい。ものによっては80もきつく感じる。体形は成長曲線ど真ん中なので標準な様子なので服の選び方難しい。どんどんサイズアウトしていくのでもらったおしゃれ着もどんどん着ていかないといけない。前歯も伸びてきて後頭部のはげもなおってきた。手も器用になってきてものを掴んだりとったりする。

学習しているのも感じています。幼児用イス(バンボ)に座らせているときに、子が手でつかんでいたおもちゃを落としたのだけれど、よそ見していて落とす場面は目では見ていないし落ちた音がしたわけでもないのにすぐに下を覗き込んで探しだしたのです。これはものは落ちるという法則を分かってきているからだと思う。すごい。

相変わらず夜泣きはしないし、乗り物もすぐ寝るのでかなり楽な部類だとは思う(それでもたいへんなので夜泣きする子の親御さんはほんと尊敬・・・。

旅行

コロナがすこし落ち着いていた3月、妻が育休中でまた子が動き回る前でチャンスとばかりに2泊3日で京都府北部に旅行してきました。車で移動して地方でピークタイムをさけていたらあまり人目にも合わずいい時間を過ごせました。

一棟貸しのゲストハウスに連泊したところ子を風呂に入れるのも、安全なほったらかしておくのも便利だった。 お店も寂れていて貸し切り状態でよかった。またこれは旅行記を別に書くつもり。

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寿司に興味津々の子

保育園

そしていよいよ4月から保育園がはじまりました。第2希望だけれど昔からある園。ちょっと距離があって通園が大変なのとオムツを持ち帰りしないといけないのがすこし手間なくらい。

ひとまずあらゆるものに名前を書くために妻はテプラとか名前ハンコとか導入して進めてくれました。感謝。 0歳児で人見知りもするまえなので意外とすんなり受け入れたようで先生方も感じの良い方ばかりで安心しているところ。楽しんでいるし、本人もかわいがってもらえてる様子。 保育園のオムツやタオルの補充をちゃんとやれるか心配ではあったけれどまあまあ回ってる。

送り迎えは妻と半々くらいにしているけれどなかなかたいへん。 コロナ禍・病気の巣窟である保育園であることからすぐ風呂に入れることにしているんですがこれが負担になっています。いまは妻は1日1時間の、労基法により授けられた育児時間があるので(妻は復帰して1週間たってから気付いてとりはじめた)妻に迎えにいってもらうときもまだ楽ではあるけれどそのあとはどうしようか考え中。

働きはじめて送り迎えもあって、時間的にはたいへんにはなっているけれどそれまで丸一日つきっきりだった妻のストレスはさがっているようにみえるのでほっとしています。

あと、保育園関連で一番の反省は、ならし保育があるのをちゃんと認識できずに妻は育休明け4月1日からすぐ働き出してしまったこと。4月真ん中くらいからにするべきだったと思う。というわけでならし保育の一週間は自分が全送りして、有給使って迎えに行ったり、2日だけ義母に助けてもらいなんとかなりました。

次のひと月も頑張って生き抜くぞ

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料理人のライフヒストリー『天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語』

天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語(2012, 石川拓治)を読みました。

単行本では「三ツ星レストランの作り方 嚆矢の天才シェフ・米田肇の物語」という魅力的なタイトルだったのが文庫で改題されているのは、出版後に一度二つ星になったからかな。
当時、日本人では2人目のフランス料理でミシュラン三ツ星をとったシェフ米田肇氏の半生をややおおげさに描いていて、山あり谷ありで一人の人間の成長と成功を描いた映画を観た後のような読後感。 脱サラして厳しいお店で修行するも2年間皿洗いだけでノイローゼになりそうなところ、フランスに渡って絶対無理と言われたビザの交渉、三ツ星店の支店で料理を任されて自信が出てきたところでの三ツ星シェフからのだめ出し。 求道者のような執念と、それによって逆境を乗り越えていくさまがおもしろい。料理人は、たいてい異様な安月給で(特に働きたい人の多い有名店ほど!)修行していろんなお店を経て己の腕を頼りに独立を目指すというのは昔の武芸者のよう。 その多くの苦労や努力があって物語としておもしろくなりやすいのかもしれない。こういう意味では、新規就農した農家さんや起業家も近い気がする。

シェフの人生という点ではミシマ社の「シェフを「つづける」ということ」(2015, 井川直子)を連想。これは15年前にイタリアで料理修行していた若者たちに取材していた著者がその後を聞いて回った本。個性と人生観があってよかったです。

シェフを「つづける」ということ

シェフを「つづける」ということ

  • 作者:井川直子
  • 発売日: 2015/02/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

本書「天才シェフの絶対温度」で印象に残ったセリフ

この歳で三つ星を取るということは、あなたがポール・ボキューズでありジョエル・ロブションになるということなのですよ

(ジャン = リュック・ナレ。ミシュランガイドの総責任者)

これで完璧だと思ったら、それはもう完璧ではない。この世に完璧というものはない。ただ完璧を追い求める姿勢だけがあるんだよ

(ミシェル・ブラス ミシェル・ブラス トーヤジャポンの厨房で、ミシェル・ブラスが米田肇にかけた言葉。ミシェル・ブラス トーヤジャポンは2020/4に契約満了のため閉店、軽井沢に支店をオープン予定がコロナで目途が立っていないそう)

ちなみに米田氏のお店「hajime」は税・サービス料別で1人42000円から・・・。食べログでは予算6-8万円。食べたら人生観変わるのかなあ。

www.hajime-artistes.com

架空の遊園地の繁栄と衰退を異様なスケールで描く大傑作「ゼウスガーデン衰亡史」(小林恭二)を読んだ

なぜか2014年11月に欲しいものリストにいれたまま放置して、最近kindle化されたことに気付いて読んだ「ゼウスガーデン衰亡史」(小林恭二)がめちゃくちゃおもしろかった。これまで読んできた中でも十指にはいるくらい好み。

ゼウスガーデン衰亡史

ゼウスガーデン衰亡史

あらすじを一行で書くと下高井戸オリンピック遊戯場という場末の遊園地が天才創業者の手によって繁栄して版図を拡大し国家に匹敵する組織となりつつも分派や対立やクーデターによって翻弄されて滅びていくという物語。その荒唐無稽さとスケールの大きさ、異様な人間たちの快楽追及の営為がいちいちおもしろい。なぜ遊園地?とはじめは思ったけれど、快楽を求める人間を描くにはこれ以上の場はないかもしれないと思えた。

よく考えると荒唐無稽だけれどありえそうで、実際に体験したいアトラクションの描画や、滅びゆくローマの中枢を描くような権謀術数なども楽しいのだけれど、そのなかでもある、2つの食事のシーンの描写が神がかっている。この衝撃を味わってほしいのでこれより詳しくは書けないけれど、どうしたらこんなの書けるんだろうというほどすごい。

笑えるシーンもたくさんあるし巻末の短編もよかった。 好きな登場人物は作中でも珍しく長生きしたアトラクションアーティストの真原合歓也(まはらねむや)です。こういう奇妙な名前の人間がたくさんでてきます。

コロンビアの辺境を舞台に、ある夫婦がはじめたガルシア=マルケスの「百年の孤独*1や、コンゴのまだ白人が到達していない地で育った少年が、白人の入植や戦争に翻弄されて現代化するまでを描くエマニュエル・ドンガラの「世界が生まれた朝に」(翻訳は辺境探検家の高野秀行さんの卒業論文!)のようなスケールと所業無常さを思わせる作品。

こういうスケールの大きい作品が好きで、本書とは違って人間はただの一人もでてこないけれど天野邊の「プシスファイラ」もインフレ的なスケールを描いていて好きでした。こういうの好きな自分におすすめの作品あれば教えてもらえると嬉しいです。

dai.hateblo.jp

読後にほかのひとの感想を調べてTwitterを検索するとSF作家の円城塔さんもすごいと書いているのを見つけました。

1987年に初版が発行されて、2019年に電子書籍化されているので今がタイミングです。 著者の小林恭二さんは俳句の本なども書いて大学で教えているそう、ほかの本も電子化されてほしい。

*1:ガルシア=マルケスはこれでノーベル文学賞をとった

子育て7か月目

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2月があっというまに終わりを迎えつつあることに驚いています。

成長

かなり表情がでてきた。よく笑う。いないいないばあで笑う・くすぐったら笑う・なにかの拍子にげらげら笑う。 子が笑うと周りも笑顔になる。すごい。

体の変化としては手足がむっちりしてきている。あと、後頭部のおハゲが直ってきつつある。 まだできていないのは寝返りからの復帰とずりばい。そろそろしそうではあるけれど。

離乳食は着実に進んでいる。最初は十倍がゆをおそるおそるやっていたのがだんだん量やバリエーションも増えている。 はじめて食べるものはオッという顔をして食べる。うどん、卵黄、ささみあたりにチャレンジ済み。離乳食を食べ出してから便がしっかりしてきた。 保育園の入園がきまって、食べたことがあるものチェックリストが届いたので頑張って実績を解除していかないといけない。

服は60サイズがかなりぱつぱつになってきているところ。 動き出す前の平穏を味わっています。

生活

よその状況を聞くとかなりたいへんなところはあるけれどうちはかなり育てやすい気がする。 3か月目くらいから7か月目まで夜泣きしたのは2-3回くらいでそれもちょっとあやしたら寝る。親と別室で寝かしているのが効いているのかもしれない。 なので夫婦ともに7時間は寝ることができている(自分はほんとは8時間寝ないとつらいけれど)。週に一度くらいは夕方に泣き止まなくてつらいこともあるけれど頻度は減っている気がする。 車やベビーカーに乗っていて泣くこともほぼない。どちらもすぐ寝て寝続けている。えらい。

ただ、それでも1日みるとつかれるしエネルギーを使う。もっとたいへんだったり、ワンオペの気苦労は想像を絶する。 妻の育休もあと1か月。保育園ちょっと遠いのでどう通園させるか病気のときにどうするか考えないといけない。早起きするようにしないと・・・

「土 地球最後のナゾ」を読んで考えた100億人をささえる食のこと

ここしばらくのあいだに人口100億人という言葉に2つの場所で遭遇した。1つは、土壌研究者、藤井一至さんによる新書「土 地球最後のナゾ ~100億人を養う土壌を求めて~」、もうひとつはAmazonプライムビデオでみたドキュメンタリー「100億人-私達は何を食べるのか?」(2015年)

どちらもおもしろかったので簡単に紹介してみる。

土 地球最後のナゾ ~100億人を養う土壌を求めて~

前著の「大地の五億年」も人間を支える土の知らないことがたくさん書かれてよかったけれど、こちらはさらに世界の土と食に踏み込んでいる*1。前著では植物が土壌を酸性化しているメカニズムを紹介し、これが農業にも影響を与えていることを紹介している。そして日本など湿潤地では植物生育に欠かせない水に恵まれる一方で土が酸性になってしまう問題を抱えており、いっぽう乾燥地の肥沃な土壌では水が少ないかわりに栄養分が多いため土壌酸性化の問題を緩和できるという。農業の抱える本質的な問題に対して、乾燥地を選ぶことで酸性土壌を回避したの灌漑農業であり、湿潤地で酸性土壌とうまく付き合うことを選んだ例が焼畑農業や水田農業であるという視点がおもしろかった。

東アジアの水田の伝統を裏打ちしている土のメカニズムは興味深く、豊富な降水量とそれが山林を経てもたらす無機栄養があって連作障害もなく持続可能で、日本では当然のように広がっているけれど人口密集地の東アジアの人口を支えるすごい農法。もう片方の乾燥地では過灌漑によってはナイル川の恵みのあった*2ナイル以外の古代文明は滅び、現代においてもアメリカのプレーリーなど塩害や土壌流出が進んでいる。土壌は100年に1mmから1cmとつくられるのに途方もない時間がかかる一方で耕作や過放牧に起因する土壌流出ははるかに早い。過去の文明崩壊のプロセスをなぞりそうではあるけれど現代社会と科学は乗り越えられるだろうか。全体的にはちょっと暗澹たる気持ちになった。欧米では不耕起農法など、土壌流出を防ぐための農法の実践もはじまっていてこれはすごい取り組みではあるけれどマクロに影響を与えられるだろうか*3

ただ、本書では前向きなはなしもある。たとえば、ブラジルのセラードでは、1970年代から日本を含む外国資本が中心となってサバンナを大規模に切り拓いた結果、セラードは広大な牧草地、ダイズ、トウモロコシ畑へと姿を変え、そこでウシを飼育し牛肉の大産地となったという。アメリカのステーキの生産システムとの違いは土壌が肥沃なチェルノーゼムではなく、貧栄養なオキシソルであること。貧栄養な土地を農地に変えられるのは、緑の革命でも本格的にはできなかったことだと思う。これについてはこう書かれている。

オキシソルには二つの問題があった。まず、オキシソルの赤さの原因である鉄さび粘土は、リン酸イオンを吸着する能力が強い。リン酸肥料を少しまいただけでは、植物に届く前に粘土に奪われてしまう。この問題をクリアするために、粘土の吸着力を上回る大量のリン酸肥料をまく。カネの力だ。もう一つの問題は、土壌が酸性なことだ。オキシソルはもともと酸性土壌だが、ダイズを栽培すればさらに酸性に傾く。大気中の窒素を固定してくれるダイズだが、余った窒素は硝酸に変化してしまうためだ。この問題を克服するために、石灰肥料をジャブジャブまいた。

資材を大量に投入したということでなかなかよそでは真似はしにくいうえに、一部、ブラジルの熱帯雨林を切り開いている点で懸念も多いけれど、世界で見ると農地の開拓の余地はまだあるのかもしれない。食についての資源や持続可能性についてはマクロな統計もさまざまな解釈があって難しいけれど引き続き気にしておきます。

前著もよいのでぜひ。 [asin:B0186YMUFO:detail]

100億人-私達は何を食べるのか?

こちらは子をあやしながらAmazonプライムで観た映画*4。 欧米の食にまつわるドキュメンタリーは視点や映像はおもしろくとも危機や安全性を煽るものが少なくないので斜めにみていたけれど抑制的だし映像の力も感じられる。

人口100億人になったときに地球の食はどうなるか考えるために各地のさまざまな取り組みを紹介するドキュメンタリー。

肥料のためのカリウム鉱山の近くに積まれた高さ200mの白い残土や、毎年数10%も成長するインドの養鶏工場の様子など食の需要増に対する供給体制の危うさは知らないことも多かった。 供給増に対する取り組みとしては、昆虫職や京都の植物工場、モザンビークでの飼料用大豆農園、カナダのサーモン養殖場(養鱒場)、実験室での培養肉などが取り上げられていたけれど、どれもコスト面などで現時点では期待は薄そう。

そんななか興味深いのは3つ。 1つは市場の力。 シカゴにある世界最大の商品先物取引所にて超大物投資家、ジム・ロジャースへのインタビューで彼はこう発言していた

過去30年農業はひどいビジネスだった。高齢化・高い自殺率(インドで100万人)。これは価格向上が解決する。

これに対して、監督はギャンブルが食糧危機を招いたのではという説も紹介している。2008年・2011年に穀物価格が3倍になったけれどこれで主食を買えなくなった農民もいるという。商品価格の上昇で小農が稼げるようになるわけではなく投機筋を呼び込むだけで実際には大農家にしか分け前はあたらないのではないかと監督は市場依存を批判的にとりあげていた。

市場は価格を起点に需要と供給に影響を及ぼす強力な仕組みではあるけれど、昨今の電力価格の高騰で電力市場が高騰しているように*5依存すると手ひどい仕打ちも受ける。

ただ、市場は誰かが定めた制度ではなく現象でしかないので、これを活かして悪い部分を政府が規制するような姿勢しかないようには思う(マルクスは資本が悪いと言ってたけれど)。

自分は今の農作物の価格はかかるコストのわりに安すぎると思ってはいて農作物の市場価格があがって消費者も受け入れることができたら生産者の利益にはなるとは考えているけれど、買い手優位なマーケットでは生活必需品はなかなか値段が変わらない。 でも、農業者の高齢化や、産地の人口増、農地の減少、気候変動による不作でまた価格は上がってこざるを得ないのでは、とは思っています。そして価格が上がって稼げるようになるとまた参入者も増えるのでは、と。もちろんそのプロセスでも失われるものは多いし楽観すぎだとは思うけれど。

あとあと、ジム・ロジャース、日本の経済紙などのインタビューではポジショントークっぽいことばかり書いているけれど、かれが前世紀に世界一周したことを書いた本はめちゃめちゃおもしろいのでおすすめです。まだ誰も投資していないけれど可能性があるところをみつけて投資するというフィールドワーク的な投資スタンスで成功した投資家の視点がよい。

2つ目は有機農業。 マラウイの農村では、これまでトウモロコシだけを育てて同じものしか食べていなかったけれど干ばつに脆弱ですぐ飢饉になっていた。現地の白人の菜園をまねて、間作でいろいろ育てたら自給の安定性も増したし商品として売れるもののバリエーションも増えたという。 監督もこう書いている。

小さな有機農業の圃場は環境保護主義の遊び場にみえたけれど、途上国のほとんどの小農は同じような環境なことに気付いた。労働集約な分、単位面積当たりの収穫量は大農家よりも大きい

(土壌・労働者に対して)収奪的なプランテーション農法よりは低インプットでリスクを分散できる多品目の有機農業は頑健なのかもしれない。ここで書いている有機農業は、農薬を使わないというよりも、気軽に農薬を買えない環境で現地にあるもの(畜糞とか)や生態系をつかってリスク下げるくらいの意味合いです。

3つ目は都市農園 紹介されたのはアメリカ、ミルウォーキーにある元NBA選手ウィル・アレンが運営するグローイングパワー農園。140人雇用していて規模でかい! 魚の養殖と組み合わせるアクアポニックスは本で読んでいた限りではおもちゃにみえていたけれど映像でみるとなかなかおもしろそうに見えた。いろんな地域がこの取り組みを参考にして広がっているそう。土地都合で日本ではしにくいかもしれないけれど、キューバのように化学肥料など輸入ができなくなったときにはこういうの増えるんだろうなとは思った。

まとめ

2020年で77億人いる人口は2055年ごろに100億人を超える*6。それだけ食料の需要も増えるけれど農地や単位面積当たりの収量は簡単にはあがらない。需要が増えて価格もあがっていくと世界はどうなるでしょうか。

日本は、人口も減っているし、水田という素晴らしい農法があるけれど、担い手の高齢化や減少もあるうえに、1993年のコメ危機では一年の冷夏で供給が大きく崩れるなど薄氷だと思う。

マヤ文明が気候変動をきっかけに滅びたという説があることは去年ブログに書いていたけれど、人口が増えるとドミノ倒しに混乱するリスクはあると思う。

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そんなこんなで土をきっかけに現実逃避して先のことを考えてみました。おちなし。

*1:ヤマケイ新書さんが本書を出したのすごい

*2:過去形なのはアスワンハイダムによる

*3:日本では土壌や農地のサイズが違うから簡単には採用できないけれど、こういう映画がある。 kiss the ground https://kissthegroundmovie.com/

*4:最近ミルクをやったり、ぐずっているのをあやすときに映画をながらみしがち

*5:市場連動型の電気料金は想像を絶する金額に、いま新電力がやるべきこと:日経ビジネス電子版

*6:世界人口統計

戦慄しつつゲラゲラ笑える稀有な小説「ゲームの王国」

小川哲さんの「ゲームの王国」を読んだ。 基本読書さんの紹介でkindleで買って10か月ほど寝かせてから読み始めたんだけれど、これがおもしろい。

huyukiitoichi.hatenadiary.jp *1

1970年代からはじまるカンボジアを舞台にした、つまり、クメール・ルージュによる現代史でも屈指の虐殺があった時代を描いている。 シアヌーク政権下での秘密警察による共産党の抑圧やらポルポトによるクーデターとクメール・ルージュの粛清の嵐も出てきてぞっとする場面も多いんだけれど、奇妙な登場人物たちの行動などなぜか異様にゲラゲラ笑えてしまうところもある。

ポルポトは、最近読んだ「20世紀の独裁者列伝」のなかでも目立たない・腐敗しなかったという点で異彩を放っていた独裁者だけれど物語を通して改めて戦慄した。 dai.hateblo.jp

タイトルの「ゲームの王国」は腐敗の跋扈するカンボジアにて政治をゲームに例えていることから。ゲームに勝つにはゲームをつくる側にまわることと、この政治に翻弄されつつも挑戦していく人間を描いている。 ネタバレになるのであらすじは説明しにくいけれど上巻最後も下巻の始まりも驚いたし、後半の展開や仕掛けもおもしろい。日本SF大賞もとっているSFだけれど、SF的なギミックは控えめなのでSFに忌避感あっても取り組みやすいはず。間違いなく傑作。読んだ人としゃべりたい。輪ゴム・泥・鉄板・長江文明帰納法・牛あたりがツボでした。

いろいろちりばめられている寓話もよい。 たとえば冒頭のこれ。サロト・サルはのちのポルポトです。

闇の中からは、光がよく見える。チョムラウン・ビチア高校の歴史科教師サロト・サルは、子どものころからその諺を気に入っていた。暗闇から明るいものはよく見えるが、明るい場所から暗闇はほとんど何も見えない。この諺から「輝いているときこそ、足元の落とし穴に気をつけなければならない」という教訓を引きだした国語教師は残念ながら二流だった。正しい解釈は「足元の穴に落ちたくなければ、そもそも輝いてはいけない」ということだ。輝けばかならず闇から撃たれる。それが世の摂理だ。

セリフ回しのセンスもすごい。序盤で好きなシーン。

シヴァ・ソムの父は、この世のあらゆる人間は三種類にわけられると考えていた。農家、ベトナム人、女。この三つだ。そういうわけで、ソムが「警官になる」と報告をすると、父は「俺はベトナム人を育てた覚えはない」と怒った。父のオリジナル論理学によれば、警官は農家でも女でもないので、ベトナム人に該当するようだった。

ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)

ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)

ただ、やっぱり人は選ぶとは思う。村上龍「愛と幻想のファシズム」とか好きだとおもしろいと思う。まじない師がいた時代を扱っていて呪術的でもあるのですがこの点では高野秀行さんが翻訳したコンゴ文学「世界が生まれる朝に」と通ずるところあるかも。現実の大事件を背景とした人間を描く小説という点では、ノルマンディー上陸作戦下のミステリ深野緑分「戦場のコックたち」も連想しました。どれも傑作なのであわせてどうぞ。

*1:こういうセール、嬉しくてすぐ読まない本も買ってしまうけれど、一回セールがあると知ると通常に買うハードルがあがってつらい

子育て6か月目

あけましておめでとうございます。なんとかやっています。

成長

寝返りした。172日目。まあ遅い早いに一喜一憂しても意味はないけれど記録。 まわりでも早熟で早くなんでもできるようになったけれど、その後に伸び悩んだり、幼少期に病弱だったけれど大成したりもしている人もいるしで気にしない。大きくなったらほぼ全員が寝返りもできるし立って歩ける。とはいえ、成長マイルストーンのひとつではある。とは思うのです。

ちょっと顔つきもしっかりしてきたかな。手足はむちむちになってきた。しかし、一緒にいるとわかりにくい。久々に生まれたときの写真を「みてね」で振り返って気付いた。

おもちゃをとるてもまだぎこちないけれど掴んだり引っ張ったりできる。 そして口に入るあらゆるものをよだれまみれにしていくのでどこまで清潔にしておくか悩む。

生活

離乳食がはじまりました。 1日目は米粥をちょっとずつあげてべーっと出すのを繰り返してすこしつらかったけれど2日目以降はちゃんと食べている。勤め先である坂ノ途中の野菜セットで届いた甘いほうれんそうやにんじんはもりもり食べる。いっぽうで生協で買ったちょっと古いブロッコリーはいやそう。大人が食べてもあまり美味しくない。 ここらへんの離乳食は昼にあげることが多いので段取りを妻にまかせきりになっている。

離乳食

バンボを導入して座り始めたので離乳食もちょっとは楽になった気がする。

コロナの影響もあって年末年始も帰省をせずにゆっくり過ごしました。 そこで考えてみると赤子を連れて混雑する時期に帰省すること、それもなじみの薄くて気を遣う配偶者の実家にいくとかなかなかたいへんだよな、とは思う。自分の実家だと親類みんな福井にいたので義実家も実家もお互いに近くてめったに長居はしなかったから気にしたことなかった。

そんな感じです。

前回

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あとこんな本を読んだ感想文も書いていた dai.hateblo.jp