本
すごい本を読んでしまった。 亡命ロシア料理作者: ピョートルワイリ,アレクサンドルゲニス,沼野充義,北川和美,守屋愛出版社/メーカー: 未知谷発売日: 2014/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 何かの折に評判を聞いて、ずっと読んでみたい…
ここ数年では珍しく小説を3冊も読んだ月であった。やっぱりすぐれた小説にはパワーがある。かなり心にくるものがあった。でも大衆にはなかなか届かないんだよな。 ただ、なかなかまとまった時間をとって本を読めていない。これは電車通勤でなくなったことと…
いつのころからか、大学新入生や新入社員にすすめするブックリストみたいなものが流行りだして、人生経験豊富な先人たちによる推薦リストはもはや毎年の春の風物詩となっている。毎年毎年、雑誌の特集やブログ記事が出ているにもかかわらず中身は定番古典名…
今月は歴史系で大きな本2つを読んだ。 古代ローマのカエサルの戦いと、中国の毛沢東と共産党の支配の話。どちらも巨大組織で巨大事業を運営していったノンフィクション。それぞれ殺されたり、国民を大量に餓死させたりと失敗はしているんだけれど、大人物で…
今日は中国の正月である春節らしいですね。 最近読んだ中国現代史の本がめっちゃおもしろかったのでということもあって読書メモを公開してみます。 まず、中国という国にどんな印象を持っているだろう。 世界で最も人口の多い国、4000年の歴史、急成長する超…
いつのまにか2015年になっている。高校生のころに思っていたよりは世界はそう変わっていない気がする。自分の感性が鈍っただけかもしれないけれど。 感性を磨くためにどうしたらいいのだろう。もし感性、センスのようなものが先天的なものだけではないとする…
未来を予想するにはどうしたらいいだろう。 適当に調べてみるとこんな考え方があるようだ。 現状を知り、過去に似たパターンがないか当てはめてみれば未来もわかるよ派(歴史は繰り返すよ派) いろんなシナリオ考えてみればどれかは当たるし対策たてやすいよ…
いつのまにか終わりそうな2014年も思い返すといろんなことがあった。 イスラム国の樹立とアメリカによる空爆、ロシアのクリミア編入と世界地図にも影響を与えかねないものもあり、スコットランド独立の住民投票と香港のデモなど民主主義の新しい波もあった。…
「批評」という言葉にはマイナスなイメージを持つ人も多いと思う。 大学入試の国語の難解な問題であったり、なにも創っていない外野が無責任に作品をあげつらったり。 ただし、ときには鋭い視点にはっとさせられたり、自分が信じていたことに疑いの目を向け…
この3ヶ月はわりとめまぐるしい日々でいろんなことがあった。ただ、仕事は忙しかったけれど貯まっていた本をいろいろ読めたと思う。これを書いているのは12月25日のクリスマスでまだ12月は終わっていないけれど年末年始には書けなさそうなのでこの聖なる日に…
GO!GO!選挙 明るい選挙 カラオケ字幕動画 - YouTube 衆院選が来週に迫っています。みなさま行きますか?? この選挙というものは支持する候補者か政党を書くだけの一見単純な仕組みに見えます。けれど、すこし調べるだけでもその仕組みはけっこう複雑です。…
3年ほど前に、就活で東下り*1してきたdecobisuくんと上野で会う約束をして、上野公園をふらふらしていたら女性からもらった、というより押しつけられたのが本書「平和を愛する世界人として 文鮮明自叙伝」。行為自体に驚いたからかその人のことはあまり覚え…
戦術と戦略の違いについては一般の高校生がぶち当たる問題だと思うので、わからない人は辞書で調べておいてください。 どうしても戦略という上位構造はかっこよく見えるし、そういうものを題材にしたコンサルタントや経営者によるビジネス書の類はちまたに溢…
金木犀の香りが漂ってくると夏が本当に終わってしまったことが実感として沸いてきて毎年毎年悲しくなる。 夏でおでかけしたりおしごとしたりで忙しかったけれど何冊かは読めたのでメモを記録しときます。ちなみに前期(4-6月)はこんなの読みました。 2014年…
神保町の書泉グランデで一枚500円で売ってたのを衝動買いした。 元々はアメリカの古いドキュメンタリらしい。原題はChina -The Roots of Madness 観終わってから気付いたけれど蒋介石が80才らしいので1967年の作品らしい。もっと文化大革命の闇とか党の堕落…
なんの前提条件もなく本屋で手に取った本がおもしろかったので紹介する。 身の回りの出来事を科学的に説明するというのはブログや学研のマンガから新聞のコラムまで類書はたくさんあるんだけれどそのなかでも最高クラスだった。 家庭の科学 (新潮文庫)作者: …
定期的な棚卸し作業としてつけている読書メモ+αです。 今期は本だけではなくアニメだったりゲームだったりも含んでいるのでタイトルを「摂取したコンテンツ」としています。消化できているかどうかはわかりません・・・。前期はこちら 2014年1月-3月に読ん…
人はSFになにを求めているのか。科学的興奮?少し不思議(SF)なものへの好奇心?緻密な設定と世界観?ただ物語を消費する?まあ、そういう小難しい理屈はなくてただそれがおもしろいからというのが理由だと思う。それを掘り下げていっても人間が何に楽しみ…
満州*1という言葉にどんなイメージを持っているだろうか? 自分は世界史の授業で習ったことくらいしか知らなかった。満州事変、語感が良くて覚えやすい張作霖爆殺事件、映画にもなったラストエンペラー溥儀くらい。けれど、当時の世界情勢の中でのそれらの事…
たまたま病気系の本を続けて読んだのでメモ 感染宣告 HIV感染者とその周囲の人たちの苦悩を切り取った石井光太によるインタビュー集。 宣告・家族・花嫁・夫婦・妊娠と5章にわけられ患者やその家族・パートナーによって語られており数字だけではわからないリ…
去年は2ヶ月ごとに書いた本をまとめていたけれど今年は4半期ごとに書こうと思う。*1 実用書 実践ソフトウェアエンジニアリング ロジャーS.プレスマンによるソフトウェア工学の名著。日本の文献でもだいたい引用されていてちゃんとした教科書だと言うことで読…
この時代の日本で、もっとも戦闘的な非合法の組織ってなんだろう。ヤクザ?半グレ?某カルト?右翼標榜暴力団?極左暴力集団? これらについてのコメントは控えておく事にするけれど、これらよりも尖っていてかつ捨て身のような危うさを感じる組織を知った。…
東京に2年くらい住んでいるけれど山谷のことはほとんど知らなかった。この時代の日本の、それも首都である東京にスラムのような場所があると聞いたのが興味を持つきっかけ。ただし、本を読んでみたり現地へ行ってみたり調べてみての結論から言うとスラムなん…
経済事件というとなにを思い浮かべるだろう。 最近だと猪瀬元都知事が5000万円の献金を(返却したとはいえ)受け取ったかどうかという事件があったけれど、そういう贈収賄だけでなく粉飾などによる株価操縦、裏金による反社会的勢力との融通など多岐にわたる…
「開発・改良の切り札 システム内製を極める (2011/7, 日経コンピュータ編)」というシステム内製化の成功事例集みたいな本を読んだ。 IT素人たちが主導して設計までした宮田眼科病院 銀行システムの多くを内製化してほかの銀行に販売する八十二銀行*1 コマツ…
このごろあまりフィクションが読めなくなった。 ミステリもSFもラブストーリーもラノベも純文学も読もうとはしているのだけれど最後まで読めたのはほんとうに少ない。読書メモに書いたものを数えるとたった6冊。これは感受性が鈍くなったからかもしれないけ…
マイ・アメリカン・ジャーニー、こんな夜更けにバナナかよ、考える生き方、フェラーリと鉄瓶、洗脳の楽園、誰にも書かれたくなかった戦後史
ある自伝を読んでいて、多くの人は読み流すだろうけれどハッとする記述があった。そして続けて読んだ別の自伝でもそれが触れられていて衝撃を覚えた。こいつらはACだ!ACの法則は海外にも通用する!と。 ACとはなにか まずACとはなにか。未踏スーパークリエ…
解剖医ジョン・ハンターの数奇な人生、代替医療解剖、羊の歌、宇宙船地球号操縦マニュアル、進化する魚型ロボットがぼくらに教えてくれること、実況料理生物学、診断名サイコパス、神々の山嶺
すごいSFを読んでしまった。きっかけはひと月ほど前に日本で急速にブームが来て急速にしぼんでいったブラウザゲーム「クッキークリッカー」。 ゲーム性も注目に値するのだけれどそのSF的な小道具の使い方とインフレ具合がかなりおもしろく、興奮して翌日9時…