ちょっと前に書いてみたこの文章の続き。
某外資系生保の営業さんと会ってきた話 - だいノート
そろそろ社会人もなれてきたし保険入ってもいいかなあ、と思っていろいろ考えてみたことをまとめてみる。いまさら考えるということに自分のいきあたりばったりさが現れている気がしなくもないけれど。
生命保険は各社ごとにやたら複雑な仕組みの商品が入り乱れていてなかなかどれがいいのか判断ができないし、自分に必要な金額、もしものときにいくら必要でいくら払うといくらもらえるかの計算もできない。
そして僕みたいな人間がのこのこ生命保険の人に話を聞きに行くと特約てんこ盛りの不要なものまで薦められてなすがままになると思われる。飛んで火に入る夏の虫、ネギを背負ったカモだ。
じゃあどうするのか、と考えると自分の必要な保険を規定して、それをぶつけて違う部分は詰めていくというディベートな感じがよいのでは、と思う。方針を決めておくということ。
ということで生命保険について簡単に調べてみた。
だいたいwikipedia先生。
生命保険 - Wikipedia
いろいろ黒い問題もあるみたいだし政治的な駆け引きもあっておもしろい。
生命保険の種類は大きく次の2つに分けられる。
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- 定期保険
- 終身保険
その他、もろもろにあるけれど、やたら複雑だったり中には経済成長を前提にしないと成り立たないだろ、みたいなものがあって生命保険会社の無計画ぶりが伺えておもしろい。変わり種では余命宣告されたらもらえるやつとかもある。あと医療保険とかは別物ということをここで初めて知る。
- 定期保険というものは15年単位とかの契約で、更新するたびに保険料があがったりする。だいたい60歳で満期となってそれ以降に死亡しても降りない。満期時にお金がもらえるものもある。
- 終身保険は死ぬまで払い続けて死亡時に必ず受け取れる保険。
単純に考えると、せっかく保険料を払い続けるのになにももらえないなんてもったいない、定期保険はくそ、掛け捨てはくそ、となる。けれど、これは保険会社の思う壺な気がする。
そもそも保険という仕組みを考えてみると、リスクを分散することだと思う。起源はおそらく香辛料貿易あたりの船保険、というのを見聞きしたことがある。遠隔地貿易は成功すれば大きな富を産むけれど、航路も確立されていない中世は失敗のリスクも大きくそのときには船や積荷の負債で人生おわる、そのリスクがあるとなかなかみな船貿易ができないためにみなでお金を出して遭難時に補填するような仕組みができた、とか。
生命保険も同じ。家族がいる中で親が亡くなると遺族は金銭的に厳しくなる、そこでは大きなお金が必要になるので一人の貯蓄じゃ無理だ。そしてだれがそうなるか予想できない。そこでみんなでお金を出しあって、そういう家庭にお金を渡しましょう、というもの。
もちろんそれだとモラルハザードなことが発生しうるので保険のオプがいたり病気になってからでは入れないなどの条件がある。そこらへんはマスターキートンを読みましょう。
そういう諸手続きをやる機関が生命保険会社、たくさん集めたお金を運用したりもする。
そう、みんなでお金を出しあって亡くなった人を報いるのが基本。
それなのに、みんな満期時に返ってくるとか、終身でみんなお金をもらえたりするということは純粋な保険の機能ではないことはわかるだろう。そしてそれだけ掛金が上がるということ。自分の払ってきた保険金のごく一部が返ってくるからと喜ぶのはなんだか滑稽だ。そういうことわざって何かあるのかな。
若くして死亡した人に支払うお金に加えて、満期者に払い年長でも死んだ人に払うと事務処理も増えるし計算しにくくなるしで割高になるのは当たり前。生命保険はそこで利ざやを稼いでるんじゃないかな。
というわけで、保険の機能に忠実にいくことを考える。
つまり掛け捨てで定期で掛金の安いもの。そして保険が必要な場合はいつか考えると、(子どもができるかどうか、結婚するかどうかもあれだけれど・・)子どもができて教育にお金が必要そうな時に死んでしまったとき。それと現状ではまずないだろうけれど、もし家を買うなり借金を背負うことになったとき。な気がする。結婚した後に妻が専業主婦になるならもっと必要かな。そういう期間に手厚ければいいです。子どもが独立したあとに生命保険たくさん降りたってしかたない気がする。
そもそも死んだ後のことは感知しえないので自分の生命保険は興味ないか。だれかの収入に依存している人、専業主婦や教育にお金がかかる子ども、がその依存している相手に生命保険に入ってもらう、またはそういう被依存者を慮って安心させるために生命保険に加入するというものだと思う。
あと気になるのは保険料の変動。インフレ率とか考慮しているものは少なそう。もしインフレしていったら掛金も安くなる分、降りる保険も安くなる、どこまで許容出来るかな。
それと保険選びで大事なのは会社選びだと思う、みなから預かったお金をどう運用してるか。破綻しても契約者保護機構があるけれど破綻した千代田生命みたいなのが増えてくるとどこまでもつかわかんない。高齢化で払う額も多くなるだろうし昨今のサブプライムローン危機、欧州危機、そしてもしかしたらくる中国バブル崩壊、円崩落/インフレをか起きたときに運用がどうなるかは怖い。
大規模な機関投資家である生命保険会社の運用実績はあまり公開されてないのかよくわからないけど、有価証券も貸付も不動産もどれもやばい。保険会社の遺産運用で働いている友人はしばりが厳しいし安定、だけどこの時代安定はないと言って悩んでた。欧州にもたくさん投資してるみたいだしどうなるんだろ。掛金払い続けて出ないとか。うーん。。
生命保険:欧州危機で先行き見通し厳しく…9月中間決算 - 毎日jp(毎日新聞)
どうしたらいいんだろうね。
結論として、まだ子どもを育てる目処も、結婚の予定も残念ながらないので生命保険は入らずに就業不能保険だけ入ることにしました。医療保険は検討中。
就業不能保険「働く人への保険」とは? | ライフネット生命保険
病気や事故などで働けなくなった、けれど自分が食べるためにお金が必要というものが一番のリスクな気がするのです。
続きはこんなことになってます
某外資系生命保険の営業さんに攻勢をかけられているはなし。 - だいノート