定期的な棚卸し作業としてつけている読書メモ+αです。
今期は本だけではなくアニメだったりゲームだったりも含んでいるのでタイトルを「摂取したコンテンツ」としています。消化できているかどうかはわかりません・・・。
前期はこちら
2014年1月-3月に読んだ本:ヤクザの文化人類学、世界が生まれた朝に、ITエンジニアのためのビジネスアナリシス - うんこめも
ノンフィクション
書くことについて
スティーブン・キングの自伝であり書き方教室的な本。自身の作品にあるような、パクスアメリカーナな平和でのんびりしたアメリカ郊外の感じというかアーヴィングの作品のような空気が出ていてRPGっぽさを感じる(自分に語彙がなくてこの時代自体を表すいい言葉が思いつかない)。書き方教室的な部分を要約すると、いい物語を書くにはよく読んでよく書くこと、という、まあそうでしょうね、という内容。でも自伝の内容も書き方もほんと読ませる文章だし物書きとか考えていなくても楽しめると思う。
しかし、自分がスティーブン・キングをちゃんと小説で読んだのはスタンドバイミーだけだな。それもジョジョの影響で高校の頃に。物語自体よりどういう人が生み出しているかに興味があるかもしれない。
- 作者: スティーヴンキング,Stephen King,田村義進
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/07/05
- メディア: ペーパーバック
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日本赤軍とのわが「七年戦争」 -ザ・ハイジャック
大戦後、それまでの陸軍青年将校などの右翼テロと変わって左翼暴力革命の動きがさかんになっている。
日本共産党と朝鮮総連の武力蜂起、第一、第二次安保闘争・・・。そしてあさま山荘、安田講堂占拠、各テロ事件などの暴力革命運動と10年ごとに大きな動きがある。本書ではその第4の波、70年代のハイジャックと外事警察の対応に焦点を当てている。当時、外事課長や警備局課長として現場の指揮官であった著者の裏話は迫力がある。これだけのトラブル対応を現場指揮官としてやってのけるタフさと頭の切れはなんなんだろう。一方での政府の「命は地球より思い」的な問題の先送り・責任回避のずるさが気になる。あと、当時の警察官僚の文化は興味深い。今だと怒られそうなものもある・・・。
いまの日本は平和でそれは良いことではあるのだけれど、平時の能吏と乱世の将は求められる能力が異なることと経験がないことから危機管理者が育っていないのではないかという気はする。あと、これだけ日本人が海外でテロ・ハイジャックしまくっていて各国政府に迷惑をかけていたとは・・・。日本赤軍がなんでこの幼稚で自分勝手な計画を実行するにいたったのかは気になる。本気で社会革命を実現できるとでも思っていたのだろうか。70年代の空気がわからないとわからないのかも。日本赤軍については「宿命 『よど号』亡命者たちの秘密工作」とかの個別にしか知らないので調べてみよう。
「危機管理のノウハウ」は3巻読んで誰かにあげてしまったけれどもう一度読みたい。
佐々淳行はすごいなあ。
- 作者: 佐々淳行
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/05/02
- メディア: Kindle版
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記者会見のノウハウ
佐々淳行はすごいなあ(繰り返し)
コンプライアンスとは組織防衛である、と定義し、そのコントロール手段としての記者会見についてとりあげられている。近代日本を中心に古今東西の記者会見の事例を多数とりあげていて参考になる。トラブル時のコンプラ対応ってほんと難しい。自分はしばらくはタッチすることはないけれどマスメディアのコミュニケーションについて楽しく読めた。あと巻末の記者会見の心得10箇条とソフィスト的詭弁術講座がよい。
ちなみに一章はまるまる東日本大震災時の民主党の対応のダメさっぷりを避難しまくっています。しかし佐々淳行の本は同じことをよく書いている。気がする。
「危機管理・記者会見」のノウハウ―東日本大震災・政変・スキャンダルをいかに乗り越えるか (文春文庫)
- 作者: 佐々淳行
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 文庫
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山・動く
湾岸戦争において軍の後方支援・ロジスティクスの責任者であったガス・パゴニス中将の自伝でもあり湾岸戦争の裏方解説本でもある。サブタイトルは「湾岸戦争に学ぶ経営戦略」とついていてビジネス書っぽい感じもある。
100時間戦争と言われる湾岸戦争は、米軍が一気に戦力を投影して短期決戦で終わったという先入観があったけれど、かなり泥臭いものだった。なにせ40万人もの人間と700万トンもの物資を基地の近くにないサウジアラビアに配備するのだ。
フセインがクウェートに侵攻した後、サウジアラビアに米軍を展開させることが決定してから筆者がサウジで後方支援・サウジ政府との折衝を担当すると決まる。準備していないなか、直後に輸送されてくる数万人もの兵士をどう受け入れるか。宿泊できるところはあるのか、水や少量は確保できるのか、荷揚げにはどう対応するのか、空港から宿泊地までどう移動させるのか、対応が必要なことはいくらでもある。後方支援部隊より戦闘部隊が優先されているため準備も少ない。ここで新たに編成された組織をどう指揮したかの話は普段日の目に当たらない場所名だけにかなり興味深い。
さらに湾岸戦争では撤退も難しかった。36万5千の兵士を帰還させ全物資を欧州・米国に輸送するのだ。兵士は90日間、物資は
1年間というと長いようにも感じるけれど、流通は貧弱だし戦車を含めた10万台を超す車両は泥を落として検疫も必要だし気が遠くなる作業。
ちなみに米軍が撤退に際して戦域の閉鎖をするのは20世紀で初めてらしい。ドイツでは物資をさび付くにまかせ、朝鮮戦争では日本に物資が流れるなどし、ベトナム戦争では急な撤退で数億ドルの機材を残してきた。
この配備と撤退のノウハウはは兵站:ロジスティクスという軍だけの活動ではなく物流として多くのビジネスにも関わるものだ。
例の女子高生も学んだという経営学者のピーター・ドラッカー先生が雑誌で書いていたなかにたいへん含蓄のある言葉がある。「物流はコスト削減の最後の辺境だ。われわれは物流について、ナポレオンの同時代人がアフリカ大陸の内部について知っていた程度にしかわかっていない。そこに問題があって、大きな問題であることは知っているが、ただそれだけのことだ」
物流網の構築と組織の構築ってほんと難しそう。わりとヒントと陸軍の教訓が得られると思う。
それと、後方支援部隊では7割が予備役なのだそうだけれど、その中に民間企業のCEOを務めている准将も数人いたそうだ。人員配置や若手への裁量の持たせ方といい世界一巨大な官僚組織はなかなかすごい。
ちなみに本書の前半は著者の自伝なんだけれど、50ページで中尉から少将まで昇進していて麻痺しそう。
また、著者は湾岸戦争後退役して民間企業の副社長になっている。(そういえばコリン・パウエル元統合幕僚会議議長・国務長官もセールスフォースの取締役になっている。)
ロジスティクスといえばマンガ「大砲とスタンプ」もよかった。
流通系についてちゃんと勉強してみたいものです。
- 作者: W.G.パゴニス,William G. Pagonis
- 出版社/メーカー: 同文書院インターナショナル
- 発売日: 1992/11
- メディア: 単行本
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流通情報革命
流通についてちょろっと調べていて見つけた本。
1,2章はソーシャルメディアの紹介やそれによるこれまでなかったマーケティング手法の紹介がメインで退屈な感じだったけれど後半はなかなかおもしろかった。気になったところのメモ。
「覇権化・アナーキー化・民主化の相克」というサブタイトルがつけられている政治学者広瀬克哉氏による「『情報革命』と権力」によると情報革命によって進む世界観には3種類あるという。
1.覇権化・・・分権化・分散化から覇権化へ。インターネット技術の普及とともに、それを政府や大企業が自己の体制内に取り込む動きが進む。
2.アナーキー化・・・情報爆発と暗号化技術の普及が管理能力の限界を生む。安定した社会的統合や秩序形成からの離反。公共件の消失。
3.民主化・・・万人の平等な発信能力と直接的参加の可能性。素朴な楽観論への反省から、局所的なアナーキーを認めつつ、マクロ的な社会秩序の形成を目指す。
1.覇権化について、インターネットは軍がはじめたものとはいえ普及初期は自発的な参加者による自主的な運営を重んじる独自の文化があった。これは、その初期段階、既存の権力は新しい技術の革新的意義を十分に理解できず、その運用の能力にも欠けていたためでもある。しかし、この新技術の社会的利用が広がり、その持つ革命敵意義が理解されてくると、動員できる豊富な資金を持ち、新技術の採用と利用に向けての集中的な投資が出来る、大企業や政府などの既存の権力組織が覇権化の主体となって登場してくる。日本だとNTT、欧米だとIBM、Microsoft、Google・・・
2.情報の匿名性によるアナーキズムについて
- TORを使っての遠隔操作犯罪、
- ビットコインを使ってのマネーロンダリング
- 諫早湾の干拓に、農林水産省の技官から干拓大賛成とメールが届く
- 原発の安全性を巡る公聴会で電力会社の社員が第三者を装って賛意を表すメールを送る
3.素朴な民主化のシナリオは覇権化とアナーキー化の2つの攻撃を受けている。ただ、そういった否定的な要因を含みながらも大筋において、分権的で自主的な情報発信が続けられており、局所的な破綻はあるにせよ、それが全体的な崩壊をもたらすにはいたっていない。局所的なアナーキー化が生じればそれだけその闇の部分を押さえて民主的な秩序維持を強めようとする認識と努力は高まる。(自動車による個別的な事故は毎年数万人の人名を奪っているがそれは自動車交通という社会システムそのものを崩壊させているのではない)
ハーバーマスのいうような公共圏にインターネットはなるか?(吉田純氏の「インターネット空間の社会学」)
境真良は「Kindleショック」にて次のように警告している。
(Google、Appleの提供するスマートフォンAmazonのキンドルは)あらゆる人々が平等なかたちで結びあっているネットワーク構造は、サーバーとクライアント、供給者と利用者という非対称的な形に縮減され、デバイスはコンテンツやプログラムを作成する機能を大きく制限される
この覇権的な大企業によるインターネットの分断を「スプリンターネット(splinter + internet)」 と呼ばれる。この分断はデバイス・クラウド生態系に独占・ベンダーロックという高付加価値をもたらし高い利益をもたらす以上、その流れを抑制するのは容易ではない。
が、それが独占することはなく、平等と共同の世界である純インターネット生態系と結びつき、両者でひとつの経済系をなしている。
それに対しての覇権化・監視。2010年にヤフーがGoogleから検索エンジンの提供を受けた際に、独占禁止法に抵触するかどうか。
公正取引委員会は両社の自己申告をそのまま受け入れて問題なしと判断している。覇権化はすすむだろうか。
知らない概念もわりとあって楽しめた。インターネッツはどこに向かうんだろう。
個人的にはタオバオ、アリババあたりのBtoBtoCについてもうちょっと紙幅をさいてほしかった。
クラウド&ソーシャルネット時代の流通情報革命―プラットフォームの覇者は誰か!?
- 作者: 阿部真也,宮崎哲也
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2012/03
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リエンジニアリング革命
バブル期、ジャパンアズナンバーワン時代にアメリカで注目を集めた日本の経営術の発展的解釈としてのリエンジニアリングを提唱した象徴的な本らしい。漸進的なカイゼンではなく既存の組織やビジネスルールを見直してプロセスの視点で業務フローや組織、情報システムを再設計することだという。
わかりやすく言うとしがらみをとっぱらって理想の組織とプロセスをつくりなおしましょう、そうすることで顧客へもっと価値を提供できて儲かりまっせ、ということ。
とはいえ、言うはやすしで組織を変えるというのはめちゃめちゃむずかしいと思う。古の知恵と妥協の踏襲が混在し全体を把握しているひとはいず、ゆえにみな変化を恐れ自分の職務でいっぱいいっぱいになる。この本では、リエンジニアリングという概念の紹介だけはなく、どうやったらリエンジニアリングを成功させることが出来るかも書かれていて考えるヒントになる。
気になったこと
- チームはトップダウンでないと成功しない。
-
- ボトムアップでは成功しない
-
- 成功するチームは半分のメンバは内部から、半分を外部から
- (内部はより抜きで外部は専門家。こういったチームを用意できるトップの決断があるだけで成功しそう・・・
- いまのプロセスを観察する必要はなく、顧客を見る。顧客が欲しい物を明らかにする
- これまでやっていたそのプロセスはほんとうに必要か?
- 情報化は必須。段階的改善ではやっていかねい
- 20年も前の本だからモダンなシステム化がはじまりつつある時代?いまのIT化が行き渡っている時代だと別の方法論が必要かも。
最後の三枝匡さんの解説もいい感じ。
いまはBPMLとかBPMNとかビジネスプロセスを記述するための方法論が出ているけれど、業界では普及しているんでしょうか。
会社ごとに違いすぎて一般化は難しそうである。ただ、インクリメンタルな改善では決して届かないところに行くためにはリエンジニアリングしかないし、それがとても泥臭いということを知っておくことは重要かも。
しかし、これの結論だと大企業にはいった末端にはリエンジニアリング出来ないってことになるんだよなあ。
リエンジニアリング革命―企業を根本から変える業務革新 (日経ビジネス人文庫)
- 作者: マイケルハマー,ジェイムズチャンピー,Michael Hammer,James Champy,野中郁次郎
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2002/11
- メディア: 文庫
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世界屠畜紀行
「最近の小学生は、魚の切り身がそのまま海で泳いでいると思ってる」というのがちょっと前に毎日新聞のコラムにのっていたというのが話題にな った。スーパーに売っているものしか見ていなく、海で泳ぐ魚が食卓に上るまでのプロセスが分からないから、ということである。
これを笑うのは簡単だけれど、自分も普段食べている焼肉にしろハンバーガーにしろ、生きている動物がどういうふうに流れているかは想像つかない部分もある。日本ではそのプロセスは屠畜場のなかにブラックボックスとなっている気がする。
本書は韓国、エジプト、バリ島、インド、チェコ、沖縄、東京、アメリカと世界各地の屠畜場を取材して回って屠畜について考えられた記録。知らない分野のことを、それも世界中でまわって調べているというのはほんとすごいし読ませる。
屠畜プロセスの違いだけでなく、屠畜を残酷だと思う人がいるのはなぜか、日本ではなぜ屠畜に従事する人が差別されるのか、世界ではどうか?といったことをインタビューをもとに考えている様子が良い。イスラム圏での肉屋は稼いでいるから偉いという合理主義、生きるに必死なモンゴルでの羊と命を共有するように屠畜する文化、社会主義時代のチェコでは肉屋が偉い人にいい肉を流して稼いでいたと文化がさまざま。
ちょっとおもしろかったのは仏教の不殺生について。
仏教では出家者も在家者も人を殺すことを固く禁じているほか、出家者においては草を刈る、動物の命を奪うなども軽罪とされている。ただし、戒律が否定するのは無益の殺生に限られる。チベットやモンゴルで盛んに研究された「摂大乗論」には、人々に利益をもたらすための殺生は罪ではなく悟りだと説いているのだという。羊を殺すことによって人々に食物を提供すれば、それは活命といって殺すことは菩薩行になる、と。だからモンゴルでは屠畜を行う技術を持っている人は経緯をもって遇される。
これは生活の知恵であり安定化のための規範といえばそうなんだけれど、生きるために他者の生命を奪わなければいけない業を意識させるような文化は興味深い。あとこの流れだと日本では仏教が被差別民を生んだという論理も通らないのも注目。
かつての日本では屠畜したりその皮を鞣したりするのは特定の部落に住む被差別民と決まっていて蔑まれていた。
これは肉食の文化が新しいものであったり仏教の不殺生も関係あるかもでよくわからないけれど今なお残っている。その命をもらっていながら直視しない、他人にやらせて美味しいとこどりしていながらそれを差別するというのはなんだかなあと思える。可愛そうだからやめようとか、痛みのないように殺しましょうみたいな動物愛護の考え方も難しい(ちょっと皮肉)
タフな取材スタイルが行間ににじみ出ていてこれもよい。あと、ご本人のお人柄かコミュ力かで各地のおじさんから話を聞き出せているの羨ましと思った(その分、ナメられたりたいへんなことももちろんあっただろうけれど)。愛嬌あるのいいなあと思う。
品川から歩いてすぐ(インターシティとラーメン二郎のそば)には日本最大の屠畜場がある。
併設された「お肉の情報館」も一度行ってみたいなあ(だれかデートしましょう)
「お肉の情報館」案内
世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)
- 作者: 内澤旬子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/05/25
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植物は命がけ
花が咲くことの条件とはなにか。
朝顔は朝開く、けれどどうやって朝を感じているのだろうか?夜開く花はどう時間を計っているのか。気温が下がることで開花するもの、長い間くらい時間を過ごすことで開花するものなどいろいろある。たとえば67年に一度それも同じ兄弟株が日本各地で同じ年に咲くタケ。巧妙な戦略を持つものもある。
あと最終章ではきのこについて触れている。普段よく食べているシメジはじつは栽培しやすい木材腐朽菌のヒラタケやブナシメジでしかなく本物のホンシメジは人工栽培されない。マツタケやホンシメジのように球根菌といい生きている木でしか育たないそうで人工栽培が難しいがいろいろと研究が進んでいるとか。実家近辺とかでわりと土地に余裕のあるところに住んでいたらキノコ育成実験とかしてみたいな。まだまだ可能性がたくさんある分野だと思った。こういう、植物・農業系のこと、けっこうおもしろいんだけれど実地で学ぶ機会が少ない。今年の秋はきのこ狩りについていきたいなー。
- 作者: 田中修
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/04/23
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満州について
満州についての本を4冊ほど読みました。
人造国家「満州帝国」の夢と闇 「阿片王」「甘粕大尉」「満州事変から日中戦争へ」 - うんこめも
病気の話
HIV感染者へのインタビューと闘病記を読みました。詳細はこちら。
病と人について 「感染宣告」、「ペコの闘病日記」 - うんこめも
フィクション
ディストピアと人間 「すばらしい新世界」「一九八四年」 - うんこめも
名作SFを2冊読みました。
技術書
技術書は読み切ったものだけ。読みかけはどんどん増えている。
パーフェクトJava
だらだら昼休みに3ページくらいずつ読んでいたのをようやく読み終わった。
Javaの文法的なところだけじゃなくて「いい」書き方にも言及されていていい設計てなんだろうとすこし考えることが出来た。
けど、うーん。
パーフェクトJava (PERFECT SERIES) (PERFECT SERIES 2)
- 作者: アリエル・ネットワーク株式会社,井上誠一郎,永井雅人,松山智大
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2009/09/24
- メディア: 大型本
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達人に学ぶDB設計 徹底指南書
正規化と論理設計を中心に、パフォーマンスとのトレードオフ、リカバリ設計、インデックス設計とちまたに溢れる各バッドノウハウ、グレーノウハウを紹介している。最終章はなぜかSQLで木構造を扱う話でこれはかなりおもしろかった。どう使うかよりも入れ子区間モデルの綺麗さが良い。なんちゃってITエンジニアなのでわりと参考になった、かな。さらりと読める入門書です。
効率的なSQLもあまり書けていないので同じ作者による達人に学ぶ SQL徹底指南書も読んでみようかしら。
ハードの進化で論理設計最高になるようになればいいなあ。
達人に学ぶDB設計 徹底指南書 初級者で終わりたくないあなたへ
- 作者: ミック
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/03/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マンガ
NEW GAME(1)
twitterで見かけた「今日も一日がんばるぞい」の元ネタを探してみたらけっこうおもしろそうだったので購入。
今日も一日がんばるぞい!の元ネタ - Togetterまとめ
高卒でゲーム制作会社にデザイナーとして就職した女の子が主人公。若い女の子しか出てこないゆるふわ日常系マンガなんだけれど、たまにきらきら働いていて眩しい。今日も一日がんばるぞい。
- 作者: 得能正太郎
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: コミック
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靴ずれ戦線 速水螺旋人
Twitterでイケメンヤングスターリンの写真がRTが回ってきた。
https://twitter.com/RASENJIN/status/467460958885912577
へー、と思ってプロフィールを見るとらこの人は漫画家らしい。しかも赤地のアイコンもキリル文字の名前も含めてかなりの通っぽいし調べるとミリオタ度も高いっぽい。そして独ソ戦(ソ連側からは大祖国戦争と言われている)を扱ったという2巻完結の本書を書いていたと知り、気付いたらポチっていた。
凄惨な独ソ戦をコミカルなタッチで描いていてたいへんおもしろい。
魔女という共産主義的にはありえないもの(むしろナチスの領分だ)を赤軍が雇って対独戦線にあてるというメルヘンでミリタリーなストーリー。とはいえ最近流行の萌え×ミリタリーではなく戦争の過酷さや死からも目をそらしていない。
話は、NKVD(内務人民委員部)の少尉ナディア(ナージャ)とベルリンを目指す関西弁ばりばりの魔女の娘ワーシェンカとがベルリンを目指して行軍するというもの。そして行く先々の戦線でスラブの伝承や民話に出てくる妖怪みたいなものと遭遇してなんとかするという流れ。それぞれのエピソードは切ないものから笑えるものまでよくできている。ナチ側魔女(親衛隊の高級中隊指揮官少佐)がたいへんかわいらしくてよい。出てくるたびにワーシェンカにやられて、眼帯になったり左手を鉤爪義手になっていたりと・・・
あと、話の合間に2ページ分、機械だったり文化だったりの紹介が丁寧なイラストと手書きのびっしりとした解説がまじっていてこれがなかなかおもしろい。T-35などのソ連の名物兵器から当時の飛行機、世界各地の女傑、時計や電卓まで取り上げていてその知識の吸収欲に驚かされる。ソ連ジョークはなぜおもしろいんだろう・・・。
同作者の「大砲とスタンプ」は冷戦前の東欧っぽい雰囲気な世界を部隊に兵站部に所属する新人士官の兵站話でこれも巨大組織の官僚主義的ユーモアがいい感じ。ロジスティクスとか日陰者は好物です。
ロジスティクスと言えば最近読んだ、山・動くもおもしろい。これは魔女なんてまったく関係ない現代的なヤンキーどもが湾岸戦争の兵站を担うという話。
- 作者: 速水螺旋人
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2011/12/13
- メディア: コミック
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ドロヘドロ19巻
前巻では次号完結と仰々しく告げられていたがふつうに続く。いつにもまして絶望的ななかあの男が復活か・・・というところがピーク。やっぱり狂ってる。煙さんが元気だったころのギャグテイストが楽しかったなあ。
- 作者: 林田球
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/06/30
- メディア: コミック
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ドラマ
AKB×ゾンビのセーラーゾンビが傑作かもしれない - うんこめも
みんな観ましょう
ホラー系
某コミュニティでたまに開催される呪いのビデオ鑑賞会にひさびさに参加してきた
本当にあった!呪いのビデオ57
取材系の投げやり感がよい。
本当にあった!呪いのビデオ58
7月頭に発売された作品。渋谷のTSUTAYAでは8本あったけれど7/4の時点ですべて借りられていたらしい。すごい人気。
わりと「アレ」の存在感が増していて時代を感じる。「お炊きあげ」は理解できなかった。やっぱ廃墟系はゾっとする。
本呪Tシャツ欲しいので積極的に動画を撮っていきたい。
初めて知ったのだけれど、呪ビって夏は毎月出るんだな・・・
怪談新耳袋劇場版
いろんな監督のショートショート集という感じ。脈絡のなさが良い。たまにドキっとするのもあった。
- 監督が吉田秋生というギャグテイストな話があってBANANA FISHの人こんな副業してたのか!と思ったら同姓同名の別人だった。
- 16才のころの堀北真希かわいい
- 一部、ニコ動で人気になっている作品もあるっぽい かずのりさんとは (カズノリサンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
学校の怪談
ホラーというよりは定番エンタメ。内容については特に言うことないんだけれど、出ている主役級の女の子のかわいいほうは女優として成功していて、そうでもないほうはまったく無名でつらい感じがある。4はもうテレビ不可能だしガチホラー系らしいし一度観てみたい
映画
V フォー ヴァンデッタ
全体主義国家で覆面で匿名のヒーローがテロを起こし、抑圧された大衆がそれを支持し行動していく作品。
いまやハッカーグループ、アノニマスのイメージになっている仮面
特典映像のナタリー・ポートマンのラップが最高だった。
アニメイション
サムライフラメンコ
だいたい3ヶ月遅れくらいで観ました。
はじめのだらだらヒーローあこがれものから徐々に狂気とスピードのインフレを起こし、最後は・・・。途中はなんてひどいアニメだと思ったりしたけれど付き合いで観ていたら徐々にその狂気に魅了されてしまった。すごいアニメだと思う。メタヒーローモノ的。アニメだとグレンラガンとかノーランのダークナイト好きだと楽しめたりするはず。
凪のあすから
これも3ヶ月遅れくらいで観る。そういうのばっか。
最初は観るのつらかったけれどこれも付き合いで・・・。中盤からの展開でのかみあわなさが観ていてつらい。
ただ豊かな気持ちになりました。
ただ、もうちょっと頭空っぽで観ることができるアニメイションが望まれる。
シドニアの騎士
あるキャラが死亡したところで非常な衝撃を受けた。さんざんフラグはあったのに無意識のうちに目をそらしていたかもしれない。その前の話の漂流シーンがいい感じすぎた分、ギャップでショックでつらい。これからどうなるのか気になるので原作読んでみようかな・・・
あとは閉鎖社会ものとしての設定が知りたいところ。
その他
まとめ
娯楽モノばかりなので来期は心を豊かにするような作品を読んでみたい(棒)