ぜぜ日記

ブログです

読んだ本 2015年4月

待ち望んでいた春もあっというまにすぎて、夜の道に栗の花の匂いが漂ってきたと思ったらいつのまにかに初夏の空気になりました。みなさまいかがおすごしでしょうか。

今月もまたちょいちょい読んだ本のメモを書いてみます。

疑獄と謀殺

疑獄と謀殺 (祥伝社文庫)

疑獄と謀殺 (祥伝社文庫)

なにかの本か記事でドミニカ糖事件という疑獄があったと聞いていたんだけれど、インターネットで調べてもあまり引っかからずに、本書にすこし載っていると知って読んでみた。

汚職や事件の追及の過程で重要な証人や渦中の人物が疑惑の死をとげるというケースをいくつか取り上げ、状況やどういった疑惑があったかを解説している。実話誌系によくある陰謀論かもしれないけれど、戦後の混乱をみるとさもありなんという感じ。

大戦中に接収されたり植民地から集められた莫大な金やダイヤモンドはどこに消えたか?混乱の中、GHQや旧軍関係者のなかに濡れ手に粟をしたものがいたという話。ほか、次期FX選定を巡るなかで怪死したもののあっさりと自殺とされ十分に捜査されなかった山口空将補。ダグラス・グラマン事件で自殺した日商岩井の常務・・・。

特に、ロッキード事件でも、関係者10数人が死んでいる・・・。ほかケネディ暗殺の調査などでもこういったことはあったようだけれど異常すぎる。いずれの事件も、不明な点が多いまま関係者の死をきっかけにうやむやになってしまう流れがある。真実はどうであったのか、わかる日はくるのだろうか・・・。 また、本書では疑惑を追うなかで、国会での疑惑の当人による証人証言や、株主総会の総会屋の活動などのうちキャッチーなものをいくつか収録していてなかなか興味深い。大金が動くビジネスは怖いです。 「謀略の昭和裏面史」ほど網羅性はなさそうであるけれど目次をなぞって興味のあるトピックを別途掘り下げるにはいいかもしれない。

はじめての家具づくりレシピ

丸林さんちのはじめての家具づくりレシピ

丸林さんちのはじめての家具づくりレシピ

読んでいて楽しい家具から建物!までを自分でDIYしている丸林さんによる、DIY入門講座。道具や用語の説明、箱作りからはじまっていろんなレシピがあっておもしろい。いろいろつくりたくなってくる。 特徴として、わりとアンティーク調が好きな人らしく、塗装に紙幅がさかれている。古民家や小道具屋で古い板をもらってきて、それをメインに据えるために、他の材料である新しい材を塗装するというのは素敵。 塗料としてはワトコオイル、木製食器用オイル、バターミルクペイント、オイルステイン、みつろうワックス、オールクラックアップなどなど・・・。木材の種類とサイズと価格表もついていてたいへん便利。

これを参考にひとつ本棚ベンチを作ってみた。見た目は華奢だけれどわりとしっかりしている(ように感じる)。

3時間くらいかけてベンチ本棚つくってみた -instagram

耐荷重はどれくらいだろう。表面をサンダーで磨くと手触りもよくなって便利。 材は桐の浮造の表面を焼いたもの?近所のホームセンターで180030017で2000円のものと、90030017で1300円くらいのもの。横着してカットはお店でしてもらった(ワンカット28円で9か所)。 製作時間は道具の調整とか試用とか含めて3時間くらい。 ドリルで下穴を開けておくとビスもまっすぐさせて便利。足に穴をあけた後、その穴の位置を天板と底板に印つけたけれど、ビスがわりとしっかりささってくれるのでこれは不要だったかも。ドリルドライバでビスを閉めるときに浮きがちなので手でおさえたけれどすこしずれたりした。どうするおがよかっただろうか。 ほんとは万力みたいなやつでしめてやるのがいいんだろうけれど30cm以上のを閉められるものはなさそう。 切り口とかにオイル塗りたいけれどこれはまたこんど。

ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

ビジネスモデルYOU

変わった装丁の自己啓発書っぽい本。自分自身のビジネスモデル・ポジショニングを考えることで幸せに生きましょうよ、という趣旨。考えてみよう!書き出してみよう!みたいなコーナーが多く、まじめにやれば一人でセルフカウンセリングして内省できるかもしれない。いろんな人のサンプルが出ているけれどわりとアメリカンで興味深い。就活する人とか、働き方に悩む人が読んでもおもしろいと思うけれど、順風満帆な人が読むとどうなるかは気になる。。

創造都市ポートランドガイド

TRUE PORTLAND the unofficial guide for creative people 創造都市ポートランドガイド

TRUE PORTLAND the unofficial guide for creative people 創造都市ポートランドガイド

オレゴン州ポートランドを知っているだろうか。 友人が新婚旅行で行くということでこのガイドを買っていたものを読ませてもらったのだけれど装丁や表紙の調子、めちゃめちゃ雰囲気のいい素敵な写真が多くて、タイトルと相まって、最初は架空の理想都市のガイドかと思ってしまったくらい。

DIY文化と自由な空気がすごい楽しそう。スティーブ・ジョブズが大学に通ったという曰くもある(すぐ退学したが、タイポグラフィの授業だけはもぐりこんでいたとか)。都市の紹介でマリファナの値段とか書いてあってたいへん便利。

あんまり旅行は苦手だけれど行ってみたいなー、と思えたけれど、どうせ旅行をしても頭の中のイメージをなぞることしかできなさそうなのでやめておく。

いますぐ使える 山菜採りの教科書

いますぐ使える山菜採りの教科書 (012OUTDOOR)

いますぐ使える山菜採りの教科書 (012OUTDOOR)

山菜採りに誘われたので読んでみた。タンポポツユクサヨモギ、ハルジオンやカラスノエンドウあたりの身近なものもあれば聞いたことも見たこともないようなものもある。

旬の時期の一覧や、いくつかのアク抜き方法、種類別におすすめの調理法など掲載されていてたいへん便利。また、薬用の紹介もあって、薬事法的に大丈夫かは気になるけれどおもしろい。

たとえばアカメガシワは「葉と樹皮を天日乾燥し、胃潰瘍や胆石症に煎じて服用する。」とかイタドリは「根を天日乾燥し、利尿、淋病などに煎じて服用する。」ほか、催乳につかうというカラスウリなど

おもしろ薀蓄としては、アフリカ原産の帰化種であるベニバナボロギクは、ちぎると春菊に似た香りがすることから、第二次大戦時にアジア各地に出兵した兵士たちが昭和草や南洋春菊と呼んで、大戦時に持ち込まれたという話。 太い・細い、うまい・まずいにかかわらず、ほとんどのササやタケ類のタケノコは食用できると考えてさしつかえない。など。山菜、というより山と植物はやっぱり奥が深い。フィールドに行きたくなる。

小さいけれど写真も豊富。ただ、写真や文字だけではわかりにくいので実際にわかっている人に現地で教えてもらう必要はありそう。

人里・山地・海辺にわかれているけれど、もうちょっと細かい分布、この地域ではなにがとれるとかも知りたい。これはたぶん、地域別の山菜取り知見が必要なんだと思う。もちろん、そんなローカル知識を公開するメリットは少ないので実際に山菜採り体験とかに参加したりして直接話を聞いて目で見るしかないだろうけれど。

とりあえず、これをもとにワラビとりに行ってきてなかなか大量でおいしくいただくことができました。里山、めっちゃ楽しい。

わらび採りしてきました -instagram

図書館にあるものを見比べた限りでは情報量は一番あったけれど、ほかにいい本あれば知りたい。

計画と無計画のあいだ

ミシマ社という2006年創業の、「変な」出版社を起業した若者たちの物語。無計画さというよりは破天荒さがあっておもしろい。熱にあてられそうで、ややもすると自己啓発本に読めてしまうけれどエンターテイメントだと思う。出版業界の闇をみた気がするけれど、本は好きなので応援してます。結局、計画と無計画のあいだでどこでバランスするかは個人個人で考えるしかないのかな。

亡命ロシア料理

dai.hateblo.jp これはめちゃめちゃいい本で、何度も読み返したくなる。

映画

戦場のピアニスト

戦場のピアニスト [DVD]

戦場のピアニスト [DVD]

ナチスドイツ占領下のポーランドに実在したあるユダヤ人ピアニストの受難を描いた作品。侵略と抑圧の残酷さと過酷さが描かれていていろいろつらい・・・。いい映画なのだけれど、虚無に襲われそうになる。

ミルグラム実験スタンフォードの監獄実験、青い目と茶色い目の教室とかをみてもわかるけれど、役割と状況で自分も含めて多くの平凡な人間は、簡単に残酷になる。 これを防ぐには、やっぱり役割の設計に気を使うしかないのだろうか。倫理を保てる人間は、希少なうえに、影響力は狭い。

倫理を保てた数少ない人間に、ナチス軍人のヴィルム・ホーゼンフェルトがいる。劇中では主人公のピアノを聞いて情けをかけたように描かれているけれど、実際には多くのユダヤ人やポーランド人を救っていたそうだ。彼はなにが違っていたんだろう。異常なことが当たり前になったとき、彼のように現実に疑問を呈することはできるだろうか。すこし自問自答してみる。

ヴィルム・ホーゼンフェルト - Wikipedia

あと、人と映画を観て感じたところを言いあえるのいいな。と思った。相手がkawaiiガールだとなおさら。

イベント

花見

これまででもっとも楽しい花見ができた気がする。誘っていただきありがとうございました。

披露宴

お手製感あふれる友人夫妻の結婚式。みんなで準備することで一体感が生まれ、コミュニティができあがっていくさまがあったように思う。

東寺 弘法市

毎月21日に京都の東寺でやっている、よくわからない市。 東寺の広い境内やその周辺に300を超えるお店が出店している。 手製の食器やカバン、アクセサリーのほか、お祭りの屋台、ガラクタみたいな古道具もあれば、野菜や苗も売っていて平日にもかかわらずたくさんの人が参加している。ほんといろんなものがあって、いろんな人がいておもしろい場所。 2時間ほどかけて駆け足でまわって結果、古本を3冊ほど買った。Amazonマーケットプレイス最安値の半分くらいで買えたのでうれしい。 ほか、資産家のお屋敷においていそうな巨大な壺や飾りなどが目立ったけれど、もしかすると見る人が見ればお宝的なものもあるのかもしれない。ものだけでなく、手作りのものを売っているところでは作り手との出会いの場であるのかもしれないと感じた。京都だと、毎月25日に開催の北野天満宮の天神市や、毎月15日の百万遍知恩院の手作り市などが有名かな。

これまで

dai.hateblo.jp

dai.hateblo.jp

dai.hateblo.jp

これから

もっと感性を磨きたい