友人が主催していた箱文庫という不思議な名前の読書イベントに参加してきました。
みんなで本を持ち寄って、それを交換して読むという変わった読書会です。
自分だと読まないような本を読めてなかなか新鮮でした。
自分がひいたのは「コーヒーが廻り世界史が廻る」という新書。
アラビアで生まれたコーヒーがイスラムの世界に受け入れられていくところから始まる歴史本です。
コーヒーが関わってきたプランテーションや奴隷制から通商の発展を概観し、ヨーロッパに広がったコーヒーハウスを通して、貴族文化と、革命の火種が育つさまをみることができる大作です。自分はお子様なのであまりコーヒーの味はわかりませんがコーヒーを飲みながら歴史を語りたい気分になれました。歴史おもしろい。
その次は、喫茶タレーランの事件簿という京都のコーヒーショップを舞台にしたラノベを半分くらい読んで3時間半はあっという間におしまい。
美味しいコーヒーが飲んでみたい、というよりコーヒーの味がわかるようになりたい。*1
イリヤプラスカフェという入谷駅にほど近い暖かな雰囲気のカフェ。2階の日が良く当たる和室でごろごろしながら本を読めてなかなか贅沢な時間の使い方をしてしまった気がします。
(15畳くらいの日当たりのいい部屋を、4時間でドリンク2杯付き1500円/人で借りられるのはなかなかいいと思う。
上野から近いしデザートも美味しい。勉強会とか打ち合わせとかやると捗りそうです。)
本を読んだ後は参加者同士で感想を発表し合って、初対面のほかの参加者ともゆるくしゃべることができました。
本を肴にすると口べたな自分でも話しやすくて良いです。
これは最近ホットなビブリオバトルでも同じかも。なかなかメンバーが集まらなくて最近はやる機会があまりないけれど、またやってみたい。(参加者募集中)
知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト
1週間は168時間もあるのに、まったりゆったり本を読める時間が数時間しかとれないのは良くない。
もうちょっと働き方を変えて、平日も本を読める生活にしなければ・・・。読みたい本は多く、人生は短い。
ちなみに自分は持って行ったのはこんなの。誰が読むか分からないので、読みやすい文体で、人を選ばずおもしろいもの、かつ時間内に読み切れそうなのを選んだつもりです。
- 河童が覗いたインド
- インド旅行で訪問した先々を描いている。文字は全部手書き。独特なイラストもおもしろい。海外の情報がネットなりテレビなりですぐに入ってくる現在でもまだわくわくしてしまう。
- ぼくは猟師になった
- 大学を卒業して運送業で働きながら罠猟師になった人の本。罠のかけ方から獲物の捌き方をかなり具体的に書いている。かといって実用書ではなく、その充実した、生活を楽しむさまが良い。
- 俺の考え
- 伝説の経営者、本田宗一郎のエッセイ。情熱的で、語る言葉が飾っていないのにかっこいい。考え方が違いすぎてため息が出る。
- 比較文化論の試み
- タイトルは固いけれど薄いし口語だしでさくっと読める。日本の国民性や文化についてのエッセイ?大戦で兵卒として苦しい思いをしてきた筆者の言だけに重い。自分にも当てはまるところが多々あったりする・・・
本を読むというのは著者の体験・想像を辿るということであって、最高の娯楽たる人を手軽に味わうにはうってつけだと思う。
参考URL
とーきょー日記 - ちなみに
*1:ところが最近は眠気覚ましにコーヒーを飲むと動悸がする気がする