子を義実家に預けて妻と観てきました。21時40分開始の会で観客は少なめだった。
とてもよかったし冒険の幕開けとしてのおもしろさはすごいので原作未読の方も観るとたのしいと思う。 話は原作の通りなので、物語的な驚きはなかったけれど、冒頭の203高地のシーンや、明治後期の冬の北海道、雪のなかのチセ(アイヌの村)や、アイヌ語、アイヌ文化、そして熊など見どころはたくさんあります。
事前に、メインキャラのひとりのアイヌ、アシㇼパ役をアイヌではなく和人がすることにTwitter*1上では批判もあったけれど、ほかにアイヌの俳優もでていたりで一歩前進なのでひとまず受け入れて今後のさらなる起用に期待みたいなスタンスのほうがいいんじゃないか・・・、とは思う。100点じゃないからだめだ、と批判するのは無責任な評論家的な姿勢なのでは・・・と。パンフレットを読むと役者選びの思いも触れられていてよかったです。
冬の北海道で撮影するのに雪をあつめたり場所を選んだりとかなり苦労していそうでこのペースでいくと完成までどれくらいかかるんでしょうか。
以下ネタバレ感想
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主要キャラクターの背景と、出会いを描いている。迫真の熊の怖さが描かれていたので、杉本にとって、アシㇼパは熊から命をすくってくれた恩人なんだなあ、と原作以上に感じることができた。そして、チセで家族をみたからこその一人での旅立ちの気持ちも。杉本、アシㇼパ、白石が再び合流して旅が始まるのも冒険の期待を膨らませる。
よかった
- 熊・弓の迫力
- 二階堂の狂気感
- 全体的に殺陣はよかった。203高地・熊・土方と牛島・二階堂の馬飛び乗り
- 砂金すくいからの雪原・雪林の
- チセ
- アイヌでもある役者さんの雰囲気が良かった
- (でもちょっと照明が人工的に感じたかなあ。もっと薄暗くてもよかった気がする。カメラが高感度すぎるんだろうか
- 最後の雪景色
- うめちゃんの家
- 最後、これから出てくる個性派メンバーたちのカット
気になった
- 銀行前での邂逅の間
- 団子の串、その位置は通らないのでは・・・
- 杉本が家を燃やした後、誰も来ないまままっていたこと
- (これから活躍する尾形と谷垣の存在感はきわめて低い・・・これは原作でもだし仕方ない
アイヌは好奇心旺盛でアイヌの子たちが杉本のまわりに集まっていた描写があったけれど、イザベラ・バードの日本奥地紀行では、本州の日本人と比べて北海道のアイヌは白人がきてもほぼ興味を示さなかったという記述があって少し対照的かも。アイヌの方々がどう感じたかとか気になる。