ぜぜ日記

ブログです

育児の便利グッズとあまり活躍しなかったグッズ(出生~2歳)

このところ周囲で出産や妊娠報告が続いている。めでたい。出産祝いになにがいいだろうと、1人の子どもをわずか1年10ヵ月育てた狭い経験を振り返ってみて、使ってよかったものや期待通りに使えなかったものを思い出しながら書いてみる。とりあえず、買ってよかったもの、もっと早く買えばよかったもの、買わなくてよかったな、という3分類にしています。オムツなどの必須だろうというものや保育園からもってきてね、と指示のあるものは除外しています。

あと、当然ながら、うちでの事例でしかないので別の環境だともっと活躍するものや活躍しないものもあるはず。 思いついた順に書いていて順不同です。リンクにはアフィリエイトもあるので気にする方は別途お調べください(収益は子のオムツ代になります)。

1歳4か月児とライフタッチノート

◆あって便利だったもの

トラベルシステムのベビーカー(おもに1週目から10か月ごろ?)

ベビーカーでもありつつ、座面を外して車のチャイルドシートになるという便利グッズ。 出産時の病院から帰るときから便利に使っている。最近は頻度は減っているけれど、ベビーカーとしては2歳手前の今も使えている。

特に新生児で首が座っていないころは抱っこして屋外の階段を運ぶのが怖かったけれど(エレベータのない団地に住んでいるので)、これにいれて運ぶと安全感があってよかった。

妻がどこかで知って気に入って、製造停止だったからか探してメルカリで買った。 メルカリでは隣の県にお住いの方から購入して、コロナ初期におっかなびっくり受け取りにいったんだけれど、とても感じの良いご夫婦と、聡明そうな5-6歳?の女の子で嬉しい気持ちになったのだった。

こんなやつ

www.kasite.net

ちなみにチャイルドシートとしては小さいので1歳になる前に新しいものを買っています(車好きの妻がレカロのものを選んだけれど、特筆するほどではないので取り上げない)。

ベビーモニタ KX-HC705(2か月から1歳2か月ごろ)

panasonicの9,000円くらいのベビーモニタ。 子どもを寝室に寝かせている間に居間で様子をみることができて安心に暮らすことができた。 うちでは1-2ヵ月目くらいから親とは別の部屋に寝かせることにしたんだけれど、これによって子も親もそれぞれ睡眠が妨げられずにとてもよかったと思う。

ただ、1年ちょっとでmicroUSBの充電口が死んで使えなくなった。ネットで調べると同じ声も多数ありちょっと弱いつくりだった様子。 いまはペット向けにリブランディングしてがんばっているっぽいので調べてみてください。

ベビーモニタについては友人のこのブログで知ったのだけれど、この製品はもう取り扱いされていなかった。

yulily100.hatenablog.jp

ガーゼのベビースリーパー(2か月~1歳)

当然だけれど、赤子は自分で布団をかけられないし、口にあたって呼吸を妨げられても自分で払いのけることができないので、布団をなかなか使えなかった。なんとか部屋を適温にしつつも、おなかが冷えないように使ってみて便利だったと思う。

もともと妻の妹から教えてもらって便利ですごい!と言っていたら妻の妹から出産祝いでいただいた。

抱っこ紐(3か月-1歳2か月ごろ)

妻の友人からエルゴベビーといういいやつをもらった。値段を調べてびっくりしたけれどつくりがしっかりしているしほんと楽。妻は使わず自分しか使っていなかったけれど、自転車に乗せられるようになるまえや雨の日の保育園送迎でお世話になった。

ひとりでおくと不機嫌な時期はだっこした状態で立ちながら読書する場面もあった。 ただ、だっこだと危なくて家事はしにくいので、もしかするとおんぶ紐があるとはかどるかもしれませんが未検証。

耳に当てる体温計(8か月から今も)

友人の安藤氏から出産祝いでいただいたカタログギフト中にあったもの。耳にいれてボタンを押すとぴっと測ることができる。 保育園の連絡帳には毎朝体温を書く必要があるのでシュっと測れて便利。脇に挟むものと比べると精度は悪い気がするけれど、まあ発熱しているときは気付けるので問題なし。

ひらがなを組み合わせるはんこ

保育園に持っていくオムツには名前を書いておく必要があるんだけれどとても手書きできない。ひらがなの組合せでつくれるものとスタンプ台を買って押している。 子の名前でシャチハタもつくったんだけれどオムツにはうまくつかなかったのでシンプルなこのはんこのみが活躍している。

ベビーサークル

タンスのゲンのやつ。とりあえずこの中に入れておくと危ないところに行かなくて安心。ごはんをつくるときとか親がトイレやお風呂にいれておくときにつかっている。しかし1歳2か月ごろに押して動かせるようになって1歳9か月で乗り越えられるようになって1歳10か月の最近は使っていない。押して動かせるようになってから家具の滑り止めを引いて一時期は平穏が訪れたけれど、いつのまにかおもちゃにされてしまっていた。

妻の実家にも同じものが導入されていて泊まりにいくときにはリビングのはじに設置されたこのベビーサークルに布団をひいて子と自分が並んで寝ていた。 幅160cmほどで、対角線は220㎝ほどあるのでたいていの大人も眠れると思う。

リッチェルの製氷皿みたいな離乳食入れ(6か月ごろから1歳半ごろ)

週末にまとめてつくって冷凍して、夜、保育園に迎えにいって帰ってきたときにひとブロック取り出してレンジで温めるだけで離乳食をつかえる。 週末なんかにまとめてつくっておくと保育園から帰って、子をお風呂に入れてから15分くらいで離乳食を用意できて便利だった。

レトルトベビーフード

いろんなメーカーのものにお世話になりました。旅行時や妻の実家にいったときなどにも便利。

冷凍食品

国産のたまねぎにんじんのみじんぎりとか、サイコロ状の豆腐とか。 器に入れて水をいれてレンジにかけるだけでスープができて便利。最高。

とろみちゃん

ふりかけタイプの片栗粉。水に溶かす必要がなくあらゆるものにとろみをつけられる。とろみ最高でいろんなものにとろみをつけている。

バナナ

保育園に通いだしてから1年ほどの朝ごはんはもっぱらこれだった・・・。楽。これで良かったの感はずっとある・・・。

キューブタイプのミルク

測るのが不要で素早くミルクをつくることができる。便利。遠出する際もお湯だけあればつくれるのでコンパクトで衛生的。 1歳以降はフォローアップミルクというやつになったけれど、1歳7か月ごろからいやがるようになってきたのでちょっと余っている・・・。

電気ポット

かつてはずっとお湯をキープしていることが電気代的にもったいないように感じていたけれど、ほんと便利。 生まれてすぐのころ、夜中にミルクをつくらないといけないときはお湯を沸かすのも待てなかったと思うし助かった。 上位機種は、ボタンを押してだした水の量を教えてくれるので便利。

ミルク用がメインだったので80度でキープしているのと、ちょっとした食器の消毒なんかにもつかっていた。1歳9か月ごろからは電源を抜いて使っていない。

スキレット(鉄の小さなフライパン)

これは、もともと持っていたやつだけれど、ほんと便利。 離乳食づくりに電子レンジと並んで活躍した。 野菜をただ焼いたり、溶き卵に野菜をいれて焼くだけで子がもりもり食べるご飯がつくれる。

記事も書いていました。

tsukurioki.hatenablog.com

リッチェルの風呂用いす

お風呂にいれるときにこれに寝かせて身体を洗うのに使っていた。 つかまり立ちできるようになるまでこれがないとたいへんだったと思う。最初は洗面台で洗うためのなんかへんなやつを使っていたけれど新生児のころからこれでよかったと思う。

うちでは、帰宅したら即身体を洗わないといけないというルールが妻の信念により定められている。平日2日と週末は自分がお風呂にいれていたけれど、平日3日は自分が出社していたため妻が1人でいれることがルーティーンとなっていて、この一人でお風呂にいれるのが妻にとって一番負担が高かった様子。この負荷を一段階下げることができたかな。

軽いので取り回しもしやすい。 うちの換気のわるいお風呂においていたら半年くらいで隙間にカビが生えたりもしたけれど、それをさっぴいでもたいへん便利。 妻的には、期待していなかったけれど活躍したものナンバーワン。

自分がどなたかの育児ブログで知って買った気がするけれど失念。感謝。

スイマーバ(4か月目から10か月目くらいだったか?)

うちでは、なんとなしにお風呂は寒いときしか沸かさなかったんだけれど、そのときに使っていた。 死亡事故もあるので要注意だけれど、(シャワーとしているときでも)目を離さなければすぐに拾えるし安全だと思う。 なにより、はいはいできるまえの時期でもお風呂につけると手足を動かして不思議そうにしたり、後半は泳ぐような動き方をしたりと身体をよくつかっていてよかった。

かつて未踏ユースでご縁のあったkumagiさんのブログきっかけで購入した。

kumagi.hatenablog.com

Bumboのイス

Bumboのイスをダイニングチェアの上に固定して1歳8か月ごろまでつかっていた。 ベルトもあって便利。なんか隙間にゴミがたまりやすいけれど、これがあったことで一人でご飯を食べられるようになったし、一瞬目を離すこともできてご飯の支度もできた気がする。

◆もっと早く買っておくべきだったもの

歩けるようになったら買うでいいか、と思っていたけれど、つかまり歩きができるようになりかけたときにあるとよかったと思う。 というのは、なかなかつかまり歩きから先に行かないなあ、と思っていた頃に買って外で履かせたら自分でもりもりつかまり歩きしだして合わせて歩行も上達したから。

積み木

シンプルだけれどいろいろ遊べるなおもちゃをもうちょっと早く買えばよかったと思った(いつ頃思ったかは失念)。 ガラガラとかちょっと音が出る単純なおもちゃの次、ちょっとむずかしいおもちゃに行きすぎていたと反省。

◆うちではいらなかったかもなあというもの

鼻水吸い取り機

自分や妹弟がはなたれだったのと、うちの子より1歳半上の従姉がつかっていて便利そうでいい道具ありますね、と言っていたら出産祝いにもらった。でもあまり使っていない。鼻水ずびっとなることもあるけれど吸い取り機はいやがるしティッシュで拭うでいいか、となっているし、実際鼻水が出て困ってから入手するでよかったと思う。

80サイズ以上のロンパース

ロンパースとは自分の理解では股下もボタンが留められる服。生まれてすぐのころは動いてもおなかがめくれないからおなか冷え防止によいかな、と思って安売りしていたときとかに80サイズ以上のロンパースも買ってしまったれど、1歳2か月以上くらいからは使わなくてもいい。オムツ替え時も邪魔になっているし保育園でも非推奨のようで余っている。

というか8か月ごろからは普通のTシャツとズボンでいい気もするので、ロンパースは最初期だけでいいと思って服をそろえるとよいかもしれない。

折り畳みミニベビーベッド

上述のとおり、ベビーベッドは寝室においていたのでリビングにいるときに使うものとして折り畳みのやつも追加で買っていた。 けれど、どうせベビーサークルが必要になったのでそれ+布団で十分だったような気もする。でも最初はしゃがまずに様子をみることができるのは便利だったかも?

ミルクウォーマー

最初期、夜中にミルクを欲しがったときにすぐ提供できるようお湯で粉ミルクをつくって冷蔵庫でおいてから必要なときに温めると便利とおもって使っていたけれど、お湯で粉ミルクをとかしてから水で薄めればすべて解決することがわかって使っていない。

オムツ替え台

しゃがまずにオムツを替えることができるし、なにかとかさばる赤ちゃん用品を収納できて便利、ではあるんだけれど、なかなか場所をとる。ちょっと悩ましい・・・。

オムツゴミ箱

なんか蓋が二重になっているそれ用のゴミ箱。ちょっと邪魔だったし、扉も割れてしまった。 尿はそんなににおわないし便は1日1-2度だしそれだけ空き袋に縛って捨てるでいいし無印の蓋つきバケツとかで十分だった気もする。

ミルクスクリーン

母乳にアルコールが入っていないかチェックするやつ。未開封。うちはわりと初期から混合だったので、タイミングをみて妻は飲酒できていました(血中アルコール濃度について論文読んで調べていた)。

フード付きの服

つい西松屋のセールで買ってしまっていたけれど、よくよく考えると危ないので不要。そもそも保育園では禁止だった。 ほかにも買ったけれど使えていないものはいろいろありそうな気がする。

大量のおしりふき

なんか出先のベビーザらスで安くて箱買いしたんだけれど、多すぎだったと思う・・・。 1歳ちょっとくらいから便も固くなってきて、おしりふきも2-3枚できれいになるようになった。

120mlとか小さいガラスの哺乳瓶

最初は小さいほうがとりまわしもよくて便利なんだけれどたくさん飲むようになると200ml入るものが必要になる。大は小を兼ねることもある。 さらにいえば、ガラスのものではなくポリプロピレンのものでいい気がする。 ガラスは水につけてミルクを冷ましやすいメリットはあると思ってやっていたけれど、割れるから持ち出しにくいし重いから子どもにも持たせにくい。ポリなら軽いので子にも持たせられるし持ち出しも気楽。上述のお湯で溶かしてから水で薄める方法をとるとすぐ適温にできるので冷ます必要もない。

◆感想

まだまだ育児も序の口だけれど、1歳の後半になってダメというと行動を止めたり、ごはんも1人で食べられるようになったりで少し落ち着いてきたかもしれない。 振り返ってみると多くの人やたくさんのものに助けられてきたし、いろんな助けもあって、なんとか不器用な夫婦でもフルタイム共働きでやってこれたようには思う。 この記事ではとりあげていないけれど、食洗器や冷蔵庫や Fire TV (のYoutubeアプリ)でみせたテレ東のしなプシュとかいろんなものに助けられた。

それでもそれでも、育児はたいへんだった。初期の夜中もミルクをやったりするころや、一仕事だった入浴や、ミルクやおむつの買い出し、保育園への送り迎え、急な体調不良での呼び出し、家でもできる限りのものを触ろうとしたり口に入れようとしたりと目が離せない。保育園は偉大。

自分たちは職場の理解があったり、保育園も第2希望のところにいれることができたり、子も夜はまあまあ寝てくれたり体は健康よりだったり、高齢&持病があったとはいえ義母にちょっとみてもらう切り札があったりでいろいろ恵まれてはいたけれど、そうじゃない方々まじでたいへんだと思う。 働かないと食っていけないし、働きながら子の面倒をみて家を回すのは過酷。今後も健康に生活していくための便利グッズや工夫情報を募集しています。

「ヤバい選挙」で学ぶ制度設計の難しさ

日本のさまざまな選挙トラブルが紹介されていて楽しく笑顔で読める本でした。 ひとつの選挙に200人以上も出た村長選、架空転入、議員が書類送検/辞職し議員0になった自治体、選挙で稼いでいた泡沫候補者の話などなど。

id:wuzuki さんが紹介していて手に取ったんだけれど軽く読めてさまざまなおもしろ事例を知れるとともに、制度設計の難しさに気付ける良書。

www.wuzuki.com

タイトルはスティーヴン・レヴィットらの「ヤバい経済学」(原題はFreakonomics)を意識していて、似たようなタイトルの本も多いけれど、日本の選挙にしぼった本書は「ヤバい」にふさわしい。 ヤバい経済学も、経済学とは題しつつ統計によって世の中の異常なことを明らかにしていておもしろかったけれど、本書では選挙という制度の例外的な問題を明らかにしている。

選挙は、(間接)民主主義の社会を運用するための重要な制度だけれど、その分、ルールも複雑になっている。 その隙間をつくハックが行われたり、それの対処もなされていて、ルールづくりの難しさと、モラルに反する行動をする行動をする人間のせいでルールが厳しくなって社会全体の不利益にもなっていることを感じる。 例えば、日本では立候補するために必要な供託金が諸外国と比べて高いという指摘はあるけれど、それにも背景になるような悪用があった。

なにかルールをつくる人は、どう悪用されるかとか、例外をどう考慮するかなど考える事例としてもおもしろいかもしれない(そういう制度ハック/クラックをまとめた本があったら知りたい)。

日本各地で滞りなく選挙が行われていることに感謝しつつも、議員が既得権益になっている状況など課題を感じる。多数決や意思決定についてはりろんな理論の蓄積があるけれど、実際の選挙への応用にはハードルがまだまだありそう*1有権者に占める高齢者の割合がますます増える令和の時代、どうなっていくでしょうか・・・

あとあと、著者ははてなブログ出身とのこと。すごい。さまざまなインディーズ候補をとりあげています。令和の時代になってもまだまだ選挙トラブルは絶えませんね・・・。

actin.hatenablog.com

*1:大学でここらへんのいい本を輪読したんだけれど、本を検索しても見つからず、気の利いたことも書けない・・・

空前絶後の傑作SF「三体」3部作を読んだ。

劉慈欣先生ありがとうございます。太谢谢你了。翻訳者のみなさまありがとうございます。 三体を生んだ文化、読める文化、これまでの人生すべてに感謝。

※ 本記事では、前半にはネタバレはありません。後半、空白で区切ってネタバレ感想を書いているのでご注意ください(追記)

もうすごすぎる。
2019年ごろに噂を聞いて紙で1巻を買って、文化大革命からはじまるところに面食らって、魅力的なキャラクターやVRや突飛なガジェットがおもしろいな、と思いつつも2巻以降は手に取らずに、1巻を当時中学生だった末弟に譲っていたきりだったんだけれど、この年末年始に帰省したところ、三体IIIまでそろっていて2歳下の弟と高校生になった弟が三体の話で盛り上がって絶賛していたのでkindleでポチって、かなりの勢いで読んでしまった。

この感動を多くの人に味わってほしい。ある種のファーストコンタクトもので異星人との争いが主なテーマだけれど、II、IIIとスケールが大きくなっていってとてもネタバレなしに説明できない。

ちょっと前に、NHKで再放送されたプラネテスのアニメに関連してTwitterで荒れていた元JAXAの人こと野田篤司さんの2013年のブログでSFについて書かれていたんですが、この条件にかなり近いと思うので、少し長いですが引用します。

SF: マツドサイエンティスト・研究日誌

以前は、私自身無名だったので、誰が要望しても、どんな内容であっても、SFの科学・技術考証を引き受けていた。しかし、手伝った作品が星雲賞受けたのも幾つかあるように、それなりに実績ができたので、選り好みをさせてもらう。
今後は、次の事項に該当するSF小説・漫画・アニメの科学・技術考証なら引き受けよう。

・主人公は、主体的に人類は自らの意思で、自ら生み出した科学・技術で宇宙へ乗り出す。
 できれば、太陽系外・恒星の世界へ
・テーマは、純粋な科学・技術への挑戦
 良い例:「重力の使命」「龍の卵」「マッカンドルー航宙記(除く終盤)」
・人間ドラマは入れない。
 ・未熟な主人公が単純なミスをしたり、引きこもったりしない。
 ・権力争い、訴訟、裁判、特許などの紛争を入れない。
 ・政治、予算獲得など入れない。
 ・妬み嫉妬や恋愛感情を入れない。
  (多少のラブコメは良いか・・)
・必要な科学理論・技術は人類自身が創りだす
・人類に超技術を教えるような宇宙人は出ない。
 ・対等の宇宙人とのファーストコンタクトは可
・魔物も出ない。
宇宙戦争は起きない。独立戦争もしない。宇宙海賊も出ない。
・人類は滅びない。太陽系の危機も起きない
 主人公は追い立てられて宇宙へ出るのではない。
・減点方式でリアリティを語らない。
 ・「どうせ無理。できるわけない」は NG。
 ・ハードSFであっても、少なくとも一つの「嘘」を許す。
・科学技術を肯定的に語る。
 ・陰々滅滅にならない。

以上、言ってみれば、当たり前のSFだろ?
でも、今、こんなSF無いんだぜ。

どうでしょう。これをかなり満たしている小説、気になりませんか。 それに加えて、魅力的なキャラクターたちや異常な状況のカタルシスがすさまじいです。

これだけスケールの大きいSF、ほかにはなにがあるだろうと考えてみると、自分の浅い読書経験では、小川一水さんの、「天冥の標」(全17冊!)や「導きの星」を連想した。これらも間違いなく傑作なんだけれど、問題の巻もあって全17冊は人には勧めにくいんですよね・・・。読んだ人ならこの気持ちはわかると思います。

あとは、鯨を主人公とするところからはじまりつつ、すさまじいインフレを鮮やかに描く天野邊さんの傑作SF「プシスファイラ」が比肩しうるとは思う。こちらはもっと評価されるべきSFナンバーワンなのでみんな読んでください。三体III好きだった人はたぶん好きだと思う。

書評書きました。

dai.hateblo.jp

というわけでみんな読んでください。そんで感想を教えてください。 以下ネタバレ感想と印象深かったフレーズ抜粋を共有しておきます。 ・




















まず、三体II黒暗森林、冒頭のアリの描写がめちゃめちゃ壮大なSF映画のような情景を思わせて緊張感もあったんですが、やはり国連や全世界を舞台にした面壁者(ウォールフェイサー)4人、めちゃめちゃすごくないですか。
あらゆるコミュニケーションが智子によってつつぬけになるからこその、頭の中だけで戦略を描き、世界の巨大なリソースを公的に使える存在である面壁者を設定したというのがすごすぎる。そのなかにはアメリカの元国防長官や、政治家としても手腕を発揮したトップ脳科学者、南米のテロリストの首魁もいたりとしてその最後にいるのがわれらが羅輯(ルオ・ジー)。そして破壁人(ウォールブレーカー)という言葉の響きもよい。

1巻から通しででてきた大史(ダーシー*1)に頼って、現実逃避しつつも、ついにアイデアを思いつくところからのカタルシスもすごいし、この超法規的な存在に頼らざるを得ない状況を、智子という制約がつくったという物語がすごすぎる(もう語彙がなくてすごすぎるしか書けない)。

妻になる荘顔の登場は、ご都合主義がすぎると感じる人もいるとは思うけれど、ルオ・ジーの幼さ/自分勝手さを描くことと、かれがどう接していいか迷うところは読者にうしろめたさをも持たせていることに成功しているとは思う。「その後」をあっさりとしか描かれなかったことでほっとしました。

場面転換のための冬眠で時代をがらっと変えていく腕力とその描写、近未来の技術とそれによる人類社会の楽観的なムードもよい。 そして、水滴攻撃による破滅・・・。なぜ艦隊を全集結させたんだ・・・とは思うけれど、そのときの章北海のクーデターや、それまでのかれの敗北主義への警鐘とが恐ろしくも強い意思を感じるところ。自然選択(ナチュラルセレクション)という艦名の暗喩もぞっとする良さがある。

あと、全体の話の流れとは関係ないけれど、ルオ・ジーが物語をつくるために人物を想像していたくだりもほんとよかった。なにかはかない美しさがあった。 エピローグの平和の描写も穏やかでよかったんだけれど、三体IIIではどうしてあんなことに・・・(ただ、彼女らが描かれてしまったら後味は悪かったとは思う)。

小ネタ的には、冬眠直前に、ルオ・ジーの遺伝子に反応して強毒化するウイルスメタルギアソリッドのターゲットウイルス、FOXDIE(フォックスダイ)を連想しました。みんなしますよね。

よかったセリフ

天文学は、ドリルの刃を受けつけない鉄の板みたいなもので、穴を開ける場所が見つからない。それにくらべたら、社会学なんか、木の板みたいなもんです。ちょっと薄くなっているところを見つけて穴を開けたら、割とかんたんに紛れ込める

さりげない社会学dis。しかし、社会学がこれほど機能したSFはあっただろうか(まあ、実際には宇宙社会学ゲーム理論的ですが。ゲーム理論と言えば、アシモフファウンデーションとかもかな(未読)

「文学が人物を描く過程には、最高の状態がある。その状態になると、作中人物は作家の思考の中で生命を得て、作家は彼らをコントロールできなくなる。しまいには彼らの次の行動が予測不能になる。作家はただ、好奇心にかられて彼らのあとをついていき、彼らの生活の細部を覗き魔みたいに観察して記録する。それが名作になるのよ」 「文学っていうのは、変態じみた行為だったんだね」

これによる生活崩壊ぶりもすごい

「いいえ、違います。大部分の人間の恋愛対象も、想像の中に存在しているだけです。彼らが愛しているのは現実の彼・彼女ではなく、想像の中の彼・彼女に過ぎません。現実の彼・彼女は、彼らが夢の恋人をつくりだすために利用した鋳型でしかない。遅かれ早かれ、夢の恋人と鋳型の違いに気づかされます。もしもこの違いに適応できれば、ふたりはともに歩むことになるでしょうし、適応できなければ別れる。そういう単純な話なんです。あなたが大多数の人々と違っているとしたら、あなたには鋳型が必要ないという点ですね」

これはわりと恋愛について核心をついている気もする。

そして三体III死神永生はますますすさまじい。 時代が三体危機発生直後に戻って混乱したけれど、冬眠で時代を飛んでいく描写と、文明の成熟、三体人による支配の苛烈さなどもいいんだけれど、なによりなによりSF描写がすごい。 まず、いまの人類が真理だと考えている物理法則「光速は一定である」というのは現在の法則であって、もともと10次元から始まった宇宙ではもっと速かったものの、物理法則を書き換える手段もとられた星間戦争によって低次元化と光速の低速化を繰り返した結果だという発想が異常すぎる。

程心の上司であるウェイドの襲撃がそれまでとそのあとの周到さを考えると杜撰に感じたけれど、それだけ執剣者(ソードホルダー)のタイミングが限られていたと考えると仕方ないか。ヴァヴィロフやPIAメンバーも魅力的でした。

マシーナリーとも子さんらによる書評会ではIIはBLでIIIは百合だと喝破しておられるのも慧眼。 『三体』三部作が完結したのでマシーナリーとも子と「三体面白かったよね会」をやりました:マシーナリーともコラムSPECIAL(1/2 ページ) - ねとらぼ

全体としては、すさまじいの一言で全然瑕疵ではないんだけれどいくつか気になったことをメモ。答えに気付いた方教えてください。 まず、冒頭の、落日のコンスタンティノープルはなんだったんだろう。魔法とは4次元を意味している? そして終盤の、双対箔、なんとか回避できないかと思ったけれど不可避でしたね・・・。この「種」の文明はなにを目指していたんだろう。あと<万有引力>が、広大な宇宙空間の中で四次元にコンタクトできたことはなにか必然性はあったんだろうか。智子のブラインドゾーンとあわせてここはすこし強引すぎた気もする。最後のデスラインと関一帆もんだったんだ感はあるが、勢いがあるので問題はない。

いくつか印象に残った節を引用

「生命なんか、この惑星の表面にへばりついている、もろくて柔らかな薄皮でしかないと思ってる?」 「違うの?」 「正しいよ、時間の力を計算に入れなければね。米粒サイズの土くれを倦まずたゆまず運びつづける蟻のコロニーに、十億年の時間を与えたら、泰山をまるごと動かすこともできる。じゅうぶんな時間を与えるだけで、生命は岩石や金属よりも強固になるし、ハリケーンや火山よりも強力になる」

しかしその散逸構造ともいえる秩序のもろさも感じるけれども。

「すべての村は消え失せ  すべてのタイアハは折られた。  わたしたちはここで、  飲み、食べ、花を愛でた。  だがおまえたちは、ただ石を撒いた」  フレスが吹くディジュリドゥと同じように、この詩は程心の心に響いた。 「二〇世紀のアボリジニ詩人、ジャック・デイヴィスの詩だよ」  

寂しい怒りの詩。

「生きているだけですでに、ものすごく幸運なのよ。これまでの地球がそうだった。いま、この残酷な宇宙では、昔からずっと、生きているだけで幸運だったの。でも、いつからか、人類は幻想を抱くようになった。自分たちには生きる資格があり、生きていることは空気のように当たり前のものなんだという幻想をね。それが、みなさんの失敗した根本的な理由。進化の旗が、いままたこの世界に掲げられ、みなさんはこれから生存のために戦うことになります。ここにいるみなさん全員が、最後に残る五千万人に含まれることを祈ってるわ。みなさんが食べものを食べることも祈っています。食べものに食べられるのではなく。」

これは作中でも、現実にも痛烈。ほんと、いま人権・自由を当然のものとして生活してしまっているけれど、薄氷の上でなりたっているような感覚もある。

関一帆「でも、それになんの意味があった? 彼らも、土地も、あとかたもなく消えてしまった。大宇宙では、あれから数億年が過ぎ去った。だれか、彼らのことを覚えていると思うかい? 土地と故郷に対するこの執着、もう子どもじゃないのに故郷を離れたがらない永遠の思春期──きみたち地球人類が滅亡した根本的な原因はこれなんじゃないかな。気を悪くしたら申し訳ないけど、これがぼくの本音だよ」

はい。読んだ後なんだか呆然としてしまっている。これを書いたのも、読んでから1か月たってからだった。 またSFを読んでいこうと思うけれど、これまでと同じ気持ちで向き合えないような気もする・・

*1:高慢と偏見のイメージがある・・・

「エネルギーをめぐる旅」、人類の未来を左右するエネルギー問題を考える

古舘恒介さんの「エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来」を読みました。 SDGsが定められる以前から石油の残存量は人類の未来を大きく制約するものとして立ちはだかっており、原子力発電や再生可能エネルギーなどさまざまな取り組みがなされてきましたが、それらの問題について人類史とエネルギーの原理をもとに整理してくれる良作です。

著者は1994年に日本石油に入社して、現在JX石油開発株式会社の技術管理部長ということでアカデミアの人間ではないというのも興味深いところ。産業にいる人間がどういうプロセスで、こういう射程の広い本を書いたのか気になりました。

まず本書では人類が経験してきたエネルギー革命として、火・農耕・蒸気機関・発電・窒素固定の5つをあげています。どういうふうに取り上げられるのだろうと思ってた原子力発電は熱源の違いという意味で蒸気機関・発電のいちバリエーションという位置づけでした(後半、未来のエネルギー源の候補を検討する際には、現状の核分裂反応による原子力発電には否定的です)。

自分の特に関心のある農業に絡むところがいくつかあるのでそこについて気になったことについて取り上げます。

まず、第一のエネルギー革命、火について。この火による調理によって消化の効率が上がったことで体格に比して胃腸が小さくてすむようになって脳にエネルギーを割けるようになりました。例えばジャガイモや卵は加熱調理することで消化吸収できるカロリーが倍近くにまで増えます。これによって脳を使った活動が広がったということを最初の革命としています。

この考察で著者は、人の脳はより多くのエネルギーを得て賢くなりたいと望むものなのでは、と踏み込み、さらに、文明社会もエネルギーの消費量を増やしていくことで発展していくものとして似ているもので、エネルギー問題の根本は人間のあり方と不可分と考えています。

また、「地球上で普段我々が目にする火とは、その多くが私たち生物の成れの果ての姿」という視点も新鮮でした。

次の革命は農耕。これを「その地に自生している植物を追い出して、その土地に注ぐ太陽エネルギーを人類が占有するということ」と喝破し、農耕生活がもたらした闇として、土地をめぐる争いとしての戦争と、その敗者をつかう奴隷制をあげています。

そして、その間、森林資源が文明の興亡と関わっていることも。再生不可能なところまで森林を伐採し土壌環境を永久に変化させてしまう過ちは、古代メソポタミア文明古代ギリシア文明に限らず世界各地の文明で繰り返され、多くの古代文明が衰退する大きな要因となっています。最古の物語のひとつ、ギルガメシュ叙事詩での森を守るフンババ退治のあとのレバノン杉の伐採によって神の怒りにふれて飢餓が訪れたというのは、古代でも森林の大切さを感じていたこと、それでも止められなかったことに気付かされます。

また、ここで興味深いのは、森林資源の確保が大きな軍船をつくること、つまり軍事力と密接に関係していたこと。

そして時代はとんで産業革命(このあいだの蒸気機関の発明史も興味深いけれど省略)。おもしろかったのは産業革命以前のイギリスでは貴族である地主層が権力を握っており、その利益を守るために穀物の輸入を制限することで価格が高値にされていたこと。これに対し、もう一方の新しい富裕層である工場経営者にとっては工場労働者の賃金を低く抑えることが自らの事業利益に直結するため、食料品に代表される物価を低く抑える策につながったそう。この対立は最終的に工業経営者に軍配が上がり1846年に穀物価格を高値に維持していた穀物法が廃止され、安価な輸入品が流入するようになり、人類史上初めて工業活動が農業活動に優先するという政治判断が下されたことにより穀物はロシアをはじめとする東欧地域からの安価な輸入品が普及するようになったという。

※ これはちょうどはてなブックマークで話題になっていた、慶応の1994年の世界史の問題とも被るので紹介します。 http://history-link-bottega.com/archives/36932429.html

4つ目の革命の電気は、発電場所と利用場所を分離できることが最大の特徴。ここも科学史・産業史としてもおもしろいんだけれどさっと流して5つ目の窒素固定。これは、農業や食料問題について知っている人かどうかで印象が変わりそうな選択です。 窒素固定とはハーバー・ボッシュ法による空気中の窒素を大量のエネルギーで固定する技術。これは当時「水と石炭と空気からパンをつくる技術」と称されたもので、これを基盤の一つとする緑の革命などによって20世紀初頭には16億人に過ぎなかった世界人口は、20世紀末には60億人を越えるに至っています。

ここまでがエネルギーの発展史。 最後の窒素固定という革命について捕捉します。これによって農産物を大量に育てることができるようになり、トウモロコシを飼料とすることで、それまで出荷まで5年かかっていた肉牛は生後14-16か月で出荷されるようになっています。ただ、肉牛は1kgの肉を得るためにその11倍のトウモロコシが必要で、エネルギー収支比はそれなりに悪い。ちなみにコオロギは1kg得るためにエサは2kgでよく、全身が可食部なので効率が良いとのこと。自分はコオロギを代用食糧とするのは消費者文化と遠くてハードルが高いのでは、と否定的でしたがエネルギー収支という生産側の観点でみるとかなり優秀です。まだまだ効率化の余地はあって価格としてはペイしませんが、エネルギー源が限られてくると比重は増してくるかもしれません。

ここから本書はエネルギーとはなにかという考察に進んでいきます。さまざまな論点が出ておもしろいのですが、気になったものいくつかだけを拾ってみます。

・まず大切なのは熱力学第二法則。 中学校で学ぶ「エネルギー保存の法則」ではエネルギーは保存されるのに、世の中に永久機関はなく使ったエネルギーは戻らないようにみえる不思議への回答。これは、エネルギーには質があり人間が本当に必要なエネルギー源は低エントロピーのもので有限だということ。

・エネルギー効率はカルノーの定理から考えることができ、高温と低音の差で効率を計算することができる。 高温ほど効率が良い。火力発電は、さまざまな効率化で1600度まであげることで熱効率50%を越えている。原子力発電は、核燃料棒の被覆に使われるジルコニウムの耐熱温度の都合で280度までしかあげられず、熱効率は30%台。地熱発電はせいぜい150度の熱水なので効率はより悪いということがわかります。

→ 熱力学のカルノーの定理について、科学史上の文脈からわかりやすく解説されているので、自分が大学2回生のときの熱力学の授業を受ける前に読んでおくともっと理解が深まったはず。

・2018年末時点での可採年数は、原油天然ガスは約50年分、石炭は約130年分で現在確認されている埋蔵量は、2100年頃までにはすべてを使い切ることになる。著者の概算では、その間に大気中の二酸化炭素量は合計で300ppm以上増加するという結果が得られており、現在の大気中の二酸化炭素量は既に400ppmを超えているため足し合わせると2100年頃には700ppmを超える水準にまで二酸化炭素濃度が上昇する。

→ 80年後に使いきるということも、そうしたときに二酸化炭素濃度がとんでもないことになるということ・・・もちろん、海洋吸収などシミュレーションしきれないこともたくさんありますが、、

・気候変動問題の本質とは何か。これは、人類が謳歌している空前の繁栄が、地球が持つ利用可能な土地容量というキャパシティの限界に初めてぶつかったことからくる問題であるということ。

→ これはちょっと違和感。土地のキャパシティについてはちょっと数字がなさそう。別の個所では、エネルギー不足よりも先にくる限界というような説明もあってこちらは納得。

二酸化炭素を排出しないうえに大量の消費を継続しても実質的に枯渇の心配がないエネルギー資源を、将来の人類社会を駆動する中心的なエネルギー源に据えなければならない。その責を担うことができる可能性を秘めたものは、太陽エネルギーと原子力エネルギーのふたつ。ただし、現在実用化されている核分裂反応による原子力エネルギーを未来の社会を駆動する中心的なエネルギーに据えることは、もはや現実的とはいえない。原子力の中でも核融合発電が本命だが技術的ハードルが高く、今後数十年で実用化できるめどはたっていない。

→ うっすら思っていたころでもある。子どもの頃から未来の技術とされていた核融合発電の現状はどうなっているんだろう。

・地球には人類が使うエネルギーの1万倍を超える規模のエネルギーが太陽から降り注いでいるが、この太陽光の利用もハードルがある。一見理想的に思えるが、太陽エネルギー由来の発電方法は、単位面積あたりの発電量が小さく、火力や原子力よりも広い土地と多くの資材を必要とする。この土地の占有ならびに将来的な廃棄物の増加の点で環境に少なからぬ影響を与えてしまう。

・仮に日本の一次エネルギー供給量をすべて太陽光発電によって賄うと仮定した場合、季節差と昼夜も考慮した太陽光の平均強度を平米あたり150ワット、太陽光パネルによる電力へのエネルギー変換効率を20%と仮定すると、日本の土地の約5.5パーセント(四国全土よりやや広い!)に太陽光パネルを敷き詰める必要が生じる計算。

・また、発電効率が高さを期待されている洋上風力発電でも、風力タービン1基の発電容量を3メガワット、稼働率を30%と仮定すると、日本の一次エネルギー供給量をすべて賄う場合は約70万基必要。洋上風力発電を面で展開した場合に必要となる面積は、太陽光発電で必要とされる面積の19倍になる。

→ ここらへんはわりと衝撃的な大きさ。「主力」になれないのでは、という予感と、これを主力として現実的にできる規模に社会を縮小するという選択肢が頭に浮かぶ。

・水素も、単位質量当たりのエネルギー量が多く(エネルギー密度が高く)軽量であることから、貯蔵容器にかかる重量を勘案しても輸送が比較的容易にできることが挙げられる。

→ ただ、現在の工業社会でエネルギー源をかえるような、サプライチェーンをがらっと変えるようなことはちょっと想像つかない(イワタニ水素ステーション、どうまわっているんだろう・・・)

・省エネに関する技術は、エネルギー消費量が減ることでその機器を製造するコストや、機器を使用するコストを引き下げることになって、結果として、エネルギー消費総量は増えていく(車や家電の普及など)。このことは一九世紀のイギリスの経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェボンズが初めて指摘したため、ジェボンズパラドックスと呼ばれている。

終章では、エネルギー問題を考えるということは、つまるところ「私たちはいかに生きるべきか」という哲学を考えるということだと書かれています。

持続可能な社会は、エネルギー消費量を抑制し、低エントロピー資源を大切にする社会への転換なしには立ち上がってきません。その実現を担保するのは、再生可能エネルギーの普及を促す政策の質にあるのでもなく、気候変動モデルの精度にあるのでもありません。私たちひとりひとりの意志を伴った行動にあります。未来がどのように切り開かれていくのかは、結局のところ、その多くが私たちの意志を伴った行動次第なのです。このことは、より多くのエネルギーを希求する本性を持つヒトの脳にとって、決して相性がよいものとはいえません。

これはほんと難しい問題。 ゴミの分別から、節電などの、ひとつひとつの努力をしていても、強大で無慈悲で成長を求めるマーケットの力は資源を食いつくすのではないか、という予感がある。そのダイナミズムのおこぼれで生活している自分を含む多くの先進国の人々の行動を変えるためには、強力な政治による、全体主義的な(生活的にも苦しくなるであろう)社会しかないのではないか、とも思うけれど、自由を尊ぶ現代人としては受け入れがたいところ。 もうちょっと前向きなマイルストーンを設定するなら、人類が利用できる石油などの低エントロピー資源が尽きるまえに核融合発電を実現できるかどうか、でしょうか。これで文明の寿命をもう少し伸ばせるとは思う(本書では、技術革新による問題解決への無邪気な期待を慎まなければいけないとも書かれているが)。そのタイムリミットを伸ばすために、人間生活の環境負荷を下げていくことは重要、と考えたいところだけれど・・・

前向きにまとめるのが難しいので本書でもうひとつおもしろい数字があったのを紹介して終わります。

「ほどほど」となるテンポを考えるにあたっては、ひとつの指針となりうる数字があります。それは年率二パーセントという数字です。これは杉やヒノキが成木になるまでにおおよそ五〇年かかることをもとに、その成長を年率に換算したものです。

この木の成長率(原理的に複利ではない)を、経済の成長率のベンチマークにするというアイデア。 どう当てはめるかはまだ想像できませんが、持続可能な生活と文明を考え続けていきたいものです。

エネルギーの専門家からみてどうかという書評は読んでみたい(ネット上にはなさそう)ところですが、わかりやすくとっつきやすい科学読み物なので、なんとなくエネルギーに興味を持っている方が読むのにうってつけですし、いまの若年・中年層であれば、生きているうちに直面するかもしれないエネルギー危機を考えるための基礎知識だと思います。

資本の力が駆り立てるエネルギー消費については、この本で読んだ、資本主義という強力でシンプルな現象を考えると、コントロールは難しいだろうな、という気もするところ。 dai.hateblo.jp

子育て1歳5か月-7か月か月

HHKBと幼児
机の上まで手を伸ばしてカチャカチャします。

できることがどんどん増えている。 歩き方もすこししっかりしてきて、写真を見て誰か教えてくれるようになった(だれだれちゃんは?と聞くとバシっと指さしてくれる)。バナナの皮をむけるようになったりご飯を食べるのも上手になってこぼす量も大分減っている。

ごはんを一人でこぼさず食べられるようになったので、まず、子のご飯をつくって食べさせながら親のご飯をつくったりもできてすこし楽。土日など事前準備ができるとタイミングを合わせて親子で一緒に食べることもできる。

ただ、椅子に登れるようになったり冷蔵庫も明けられるようになってきたので目の離せなさは増えてきたし、安全なグリーンゾーンがどんどん減っている。食器やお箸を取り出して遊んだり、なにかをゴミ箱に入れたりもする。

喋るのは苦手。なかなか言葉にはならない。どんなものなんだろうと気長に待っている。 保育園の2ヶ月うえのお友達はとてもよく喋っていて、「~ちゃん一緒にしよー」と言ったり、自分のことを「~ちゃんのおかあさん?」(父です)と呼んでくれたりしていてすごいが、この子が特別早熟な気がする(保育園でも2歳クラスの子とよく遊ぶらしい)。

電車には相変わらず手を振り続けている。あと、1歳6か月ごろで夜泣きがひとくなってつらかった。夜中の1時や3時の間に泣いて、つど添い寝をしにいって、自分も狭いベビーベッドの中で寝落ちしてしまい腰が痛い(ショートスリーパーで睡眠が深い妻はまず起きない)。ほっといた方が良いのかもしれないが対応になやむ。この1-2週間は夜泣きもすぐ泣き止むので解消したのかも。寝かしつけも、以前のように置いたら寝る、とはならずちょっと時間がかかる。お腹がぽっこり出ていて妻は心配しているのとお腹周りが少しカサカサしているのが気になるので保湿を続けていくくらい。

歯磨きはかなり嫌がっていて悩むところ。たまにうまくいくんだけれど・・・

保育園にも相変わらず楽しそうに通っているけれどコロナ陽性がでて保育園が休園するとかなり生活が苦しくなる。 妻が仕事だったりで丸一日ひとりでみるとどっと疲れる。じつはいまコロナ休園中で、妻と仕事を調整しているところ。 保育園にいれずに子供をみている親御さんのメンタルすごすぎる。

昔は、地域の年上の子どもがみたり、親類が手伝ってくれたんだろうけれど核家族時代で難易度が上がっているようにも思う。田舎出身の自分は父母の兄弟の多くがわりと近くに住んでいて、小さい頃は父や母の、当時未婚だった妹にたまに遊んでもらっていた記憶もあるし、長じては従弟や従妹と遊んでいたので恵まれていたのかも。

最近のお気に入りの絵本

よくテレ東のシナぷしゅをYoutubeで見せていますがこのキャラクターやいろんな場面をとりあげています。 お気に入りでよく読んでる。いろんなものがあるので、うさぎさんどこ?とかぷしゅどこ?と聞くと指さしてくれます。

最近の記事 dai.hateblo.jp

離乳食についてはこんな記事も書きました。 tsukurioki.hatenablog.com

幼児連れ旅行について雑感

うちには1歳6か月の子どもがひとりいます。コロナ禍が再び盛り上がってきているところだけれど、流行の収まっていた時期にはちょっと遠出をしたりできている。 振り返ってみると、旅行しやすい時期としにくい時期があって苦労したり思ったより楽にできたな、と思うところがあるので書いてみます。

※ サンプル1の個人的な経験をもとにした話なので、参考程度にしておいてください。

時期

1.首が座ってからはいはいする前は旅行しやすい

2.動きたくて仕方ないが歩けないうちはたいへん

もうちょっと細かく書いてみます。3ヵ月ごろまでの首が座るまでの旅行はたいへんです。おしっこや授乳頻度も高いし移動も気を遣う。でも首が座りきってからはいはいする前は旅行もしやすかったです。

  • 車のチャイルドシートに2-3時間(あいだオムツ交換休憩あり)座っていても平気
  • 個室の飲食店なら座布団とかの上においておけば親はゆっくりご飯を食べることができる
    • (親2人で個室をとることについて、通常だと申し訳なさもあるけれどコロナで観光客少ない時期だったのでご容赦を)
  • 8か月ごろ一度、カウンターのコース料理も脇のベビーカーにおいたまま食べることができた
    • (閑散期かつピークタイムを外して予約時にベビーカー連れのことを相談済み)。ちょっとかまう程度ですんだ

(うちの場合)10か月ごろからのはいはいしたいけれど、歩けない時期はつらい。 ベビーカーやチャイルドシートに1時間以上いると嫌がるし、でも外なのではいはいさせられずに欲求不満になる。電車とかで動こうとするとたいへん ※ 早ければ10か月、遅ければ1歳8か月とかでは歩くっぽい。うちの子はちょっと遅く1歳4か月ごろから歩き出しました。

歩けるようになると電車で動きたくなっても座席の間で立たせて遊ばせて気を紛らわすことができる。まだ走らないのでコントロールもしやすい。

コロナ禍もあってうちでは利用できていないけれど、3歳までで席追加がなければ飛行機は無料なので活用できると便利そう。コロナ禍前、友人はこれを活かして近場の海外に行っていた。

グッズ

  • 1歳ごろまではCOMBIのトラベルシステムという、チャイルドシート兼ベビーカーになるやつが便利でした(メルカリで買った)

www.combi.co.jp

  • 3か月で車で2時間半の実家まで行ったときは電気ポットやお風呂グッズもたくさんでレンタカーに詰め込んでいってたいへんだった。哺乳瓶の消毒方法が確立していなかったので荷物が増えたけれど、ここでの成功体験に気をよくして以降、油断して忘れ物が増えた・・・
  • 10か月ごろからは、食事とおむつだけあれば大丈夫そう
  • かまり立ちできるまではスイマーバの空気を抜いて持って行けるとお風呂は便利
  • レトルトの食事をたくさんもっていくと安心
  • ミルクは備蓄用の液体ミルクを回転させるのに使ったりした。キューブタイプは便利

場所

  • そこそこのホテルはいえばベビーベッドを貸してくれる
  • ファミレスは気を遣わなくて楽。座敷の個室があるお店も予約できれば安心
  • 大きなサービスエリアや新しい道の駅やショッピングセンターの授乳室/キッズルームはお湯があって便利
  • 古い道の駅は設備がないこともある(ゴミ箱がないところもある・・・)

移動手段

  • やっぱり車は便利。荷物も積めるし車内でオムツも替えられる
  • (うちでは車は妻所有かつ、運転好きの妻が運転することが多いけれど)電車ならお酒も飲めて便利
  • 電車は指定席で多目的室近くだと便利。年末年始はお子さん連れがたくさんいました
  • タクシーも便利。友人知人が送ろうか、とも声をかけてくれますがチャイルドシートなしは違反になるので避けたい。タクシーは法律上も問題ないようです。会社によって、指定の時間に来てもらうことができないところもありそうなので事前に探してみてください。福井の場合は福井交通さんが対応してました(それ以外の2軒は予約ないとのことだった・・・)

まとめ

いろいろ書いたけれど、制約があってたいへん。お子さんを望みつつまだいないご家庭では今のうちに旅行できるとよさそう。子どもが2人以上いての旅行は想像を絶する・・・。自分の育った家では県をまたぐ家族旅行は1度しかなかったこともうなずける。

虎姫駅2021年冬

滋賀県長浜市にある虎姫駅*1に行ってきました。
1日の平均乗降人数は500人台のややマイナーな駅です。 きっかけは来年寅年の年賀状。どうしようかと考えていて、ふと思い浮かんだのがこの駅。もともとは大学の同級生が防災関係の研究でフィールドにしていたのを聞いてから印象深い地名だと記憶に残っていたのでした。 そしてググってみつけた下記記事にある顔はめ看板がよいのでは、と思ったこと(後述しますがこの看板は見つかりませんでした)。

www.nagazine.jp

https://www.nagazine.jp/tora/

虎姫駅 顔ハメ看板
https://www.nagazine.jp/tora/ から引用

ちなみに年賀状は、長いあいだ不義理をして出さなかったり返事もおろそかにしていたのですが、結婚を機に出すようになっています。特に妻が仕事関係で仕方なく出しているのを代理作成しているというのが実情。

というわけで、予定があいた日曜日に思い立って行ってきました。1歳5か月児もちょっと歩けるようになって遠出しやすくなったのもひとつ。 1時間以上じっとしてられないけれど、はいはいしかできない時期(うちの場合は11か月から1歳3か月ごろまで)はたいへんそうで遠出を断念してた。

虎姫駅の現状

ログハウス風で清潔な感じ。ICOCAも使えて便利です。 駅を出てすぐにいくつか虎スポットがあります。

虎姫駅 多目的プラザ

ホームから見える。

虎姫から甲子園へ

駅舎内になります

虎神殿

けっこうこまめに手が入ってそう。昔の記事では虎明神と紹介されています。

虎の力水

由来不明

虎姫像

スラリとしてる。

虎姫の由来

ブラックジャックで見たことある。

虎御膳

お米屋さんです。

かつては、虎吉・大吉や虎姫の顔はめ看板があったことがさき記事などで紹介されていますが、おそらく現状は撤去済みです。

2016年にはありそうだけれど、ちょっと破損してそう・・・

駅構内には自習室にもなる場所がありますがしまっていました。営業時間不明です(写真撮り損ねた)。 また駅舎の横にイタリアンレストランがあります。昼夜はやっていてなかなか美味しそう。次に機会があればきてみたい。

www.italiancibo.com

窓からの雪景色もまたいい。

虎姫町について

駅の周りは一見さびれているようですが、昔から交通の要所で製造業も盛んで姉川の決戦の舞台にもなったところです。

今回は雪も積もっていたしなにより1歳児がいたので断念しましたが、治水の一環で川が立体交差している田川のボックスカルバートが見どころです。その工事の無事を祈って建立された水引神社と、当時の滋賀県令の籠手田安定をまつった祠はみてみたかった。

籠手田安定については、この「若狭地方が滋賀県だった時期」というめちゃめちゃおもしろいWeb記事で知りましたが土木関係でも成果を出していてすごいですね。

blog.bi3.jp

以上、レポです。

子育て1歳3ヵ月~4か月

ひさびさに投稿。道ですれ違う0歳児をみると、あの頃どうしていたんだろう・・・と記憶があいまいになっている自分に気付くので日記を書いておくのは大切。

日々成長している。

  • 手づかみ食べから自分でスプーンを持って食べだした(好物や食事の後半とかは手づかみ食べになる)
  • 食べたいものを指さして指示してきたり
  • 相変わらず、親とか保育園の先生にはバイバイしないけど、電車に対してはバイバイする
  • 好きな絵本「やさいさん」の「おやおや」というシーンがあるとぺこぺこお辞儀をする。どこで覚えたんだろう
  • ちょっと歩き始めるのは遅い。1歳4か月後半でようやく5,6歩あるけるようになってきた(保育園ではほかの子に拍手されたらしい)
  • 妻の親戚に、1歳8か月まで歩かなかったけれど陸上部で入賞した子もいるらしいし心配はしていない
  • 絵本を大人に読ませるために差し出して、「ん」といってせがんできたりする
  • 教えていないこともできるようになっている。もうおなかいっぱいか食べるのに飽きているときになにかを食べさせようとすると、顔を横に振っていやがる
  • みかんの皮をゴミ箱に捨てようとしたり

ちょっと歩けるようになって、靴をかって外で歩かせると、緊張と好奇心のある表情をして歩こうとする。そのあと、成長のステージが変わった気がするしもっと早く連れ出せばよかったかもしれない。

今月好きな絵本は谷川俊太郎の「あ」。OyOyで買いました。

あ

Amazon

インターフェースが大好きで、テレビや照明のリモコンを押して遊んだり、古いandroid(LifeTouch Note)を触ったり、音が出るおもちゃを遊んだりしてる。リビングで目を離すと一目散にコンロまではいはいして火をつけようとするので危険。家の構造でキッチンをベビーゲートで守ることができずより目を離せなくなって、活発になってきているので土日は疲弊してしまう。 自分でご飯をたべようとすることでごはんが散乱してしまうのがなかなかたいへん。 転んだりで顔に傷がつくことがあって、子どもだしすぐ治るかなと放置してたらごまのような跡が残ってしまっていて、ちゃんと処置しておけばよかったかも(もうちょっとしたら治るかもはしれない)。

寒くなってきて、自転車通園の防寒とか夜の寝方が気になる。布団はすぐ弾き飛ばすし、0歳児の時のようにボタンで留めるブランケットをするにも足ははみ出るしどうするといいだろうと思いつつエアコンをかけるだけにしている。

離乳食については記事を書いてみました。

tsukurioki.hatenablog.com

今週末はこんな感じ。ちょっとまいっていた。毎回思うけど、なにかしようと期待していると辛くなるので無になって楽しむくらいでやらないといけなさそう。

なんとかさまざまなことに恵まれて夫婦フルタイムでもやっていけている。これについてもまた書いてみようかな。

そんな感じです。

dai.hateblo.jp

ネットをより楽しむツール「はてなブックマーク」の紹介

みなさんはてなブックマークはてブ*1やブクマと略されているよ)を知っていますか。 SNSで流れてきたり、Googleで検索してみつけたブログや記事などのWebページをブックマークできるサービスです。 単にブックマークするだけならブラウザ(ChromeとかSafariとかWebサイトをみるためのアプリのこと)にもあるじゃん!と思うかもしれないけれど、はてなブックマークはみんなで使うブックマーク、いわゆるソーシャルブックマークなのです。

何が嬉しい?

1.ブックマークに100文字までのコメントやタグをつけることができます

ブラウザのブックマークと違ってコメント(ブックマークコメントの略でブコメと呼ばれたりしています)を書いたりタグをつけられるので、あのときみたWebページ(ブクマの世界ではエントリーと呼ばれています。以下単にページと表記します)を探すときに便利だったりします。

2.ほかのユーザのコメントを読むことができます

なんとほかのユーザがつけているコメントを読めてしまいます。
あるページを読んで、なるほど!と思ってブックマークしようとすると、ほかのユーザさんが鋭くも筆者の誤解や捕捉を指摘しているのをみることで自分の思慮の浅さを思い知らされたりすることもしばしばです。 いろんな人がいろんな観点でコメントしているので、情報をいろんな視点でみやすくなります。

もちろん自分のコメントは、非公開にもできるから内緒にしたいものでも大丈夫。

3.いまネットでもりあがってる記事をみつけることができる!

多くのブクマカ(はてなブックマークを使う人のことだよ)がブクマしたページはみんなが注目しているページでもあります。 はてなブックマークのトップページでは、そういう盛り上がっているページ(かつてはhot entryでホッテントリと呼ばれていました)が並んでいますしカテゴリごとに盛り上がっているページをみることもできます。

これをチェックするとみんなが注目しだしたページを素早く知ることができます。 https://b.hatena.ne.jp/

おすすめの使い方

※ これはいちライトユーザの使い方なのでほかにおすすめの使い方あればブコメなどで教えてください。ブログにしていただけたら追記します。

1.まずははてなIDを取得しましょう

自分のIDを決める必要があります。考えてつけましょう。はてなIDがあると、はてなブログもシュッとつくれて便利です。 https://www.hatena.ne.jp/register

2.PCを使う方はChromeはてなブックマーク拡張をいれましょう

右上に「B!」アイコンがでるのでコメントをつけたりコメントを読むのも簡単になります。

3.スマートフォンを使う方ははてなブックマークのアプリをいれましょう

例えばAndroidではTwitterでもブラウザでもページを見ているときに「共有する」から簡単にはてなブックマークを選択してコメントできます。

4.好きなコメントにスターをつけよう

はてなブログの記事や、ブックマークには★マークを押すことでスターをつけることができます。 なんと、これはYoutubeFacebook, TwitterのLikeとは違って、何度でも押せてしまいます。 気に入ったり秀逸だとおもったコメントには遠慮なくスターしましょう。

5.よくいいコメントをする人をみつけたらそのID名をクリックして「お気に入りに追加」しましょう

マイページの「お気に入り」からお気に入りにいれたひとがブックマークしたページをみることができます。 関心分野が近い方だと、マニアックでブックマークは少なくとも優れた記事を発見しやすくなります。

6.関心ワードを追加してみる

マイページの関心ワードを追加するで、キーワードをいれておくとそれに近いWebサイトが新着したときに発見できます。 アイデアに詰まったときに眺めるとなにか発見があるかもしれません。 *2

7.おもしろいブログやTwitterを見つけたら、そのURLではてなブックマーク検索すると過去に注目された記事を検索することができます。

たとえば、株式会社はてなの創業者、jkondoさんのブログを検索するといろいろ盛り上がった記事がみつかります*3f:id:daaaaaai:20211206234459p:plain

注意点

1.いやな記事があったらユーザを非表示に

インターネットはいろんな人がいて、はてなブックマークも例外ではありません。 過度に攻撃的だったり、高圧的だったりな人がいるので気軽に「ユーザーを非表示」にしましょう。 *4

2.論争しやすい話題に気を付けよう

ホッテントリは、おもしろいページも多いのですが、人が注目するようなどうしようもないゴシップや論争になりやすい党派性のある話題もあがりやすいです。 これは、はてなブックマークにはコメントすることと、注目度をあげるのに投票することという2つの機能が密結合していることの裏返しでもあるのですが、党派性によって相手陣営のささいな失点をおおげさに書いたり*5、自陣営の意見を強化したり*6といったことはしばしばです。正義に位置付けてみんなで敵を攻撃するのは、きっと楽しいのですが呑まれないようにご注意を(はてなブックマークのコメントはたまに自分が党派性に落ちていたと気付けて便利だとは思っています)。

3.低質な記事はスルーする

炎上商法で極論を書いたり、あえて突っ込みどころを残して感情を逆なでする行儀の悪いメディアやアフィリエイトサイトもあります*7、そういう記事はスルー推奨。

4.いちインターネットユーザであることを自覚する

ひとのブログやサイトに本人には気付かれずにコメントを書いていくというブックマークは、のぞき見して評点をつけるように見えてしまいかねない行為ではあるし自分は上からコメントするという神の視点をもつ立場に誤解してしまいかねない危険性があります。 なにかの専門家でその専門分野の話題でなければ、いちユーザでしかないので増長して決めつけすぎたり強圧的な自警団にならないようにしましょう。個人のブログなどであればネットいじめのようにならないかだれかを煽らないかなどは注意してみるとよいと思っています。

あとがき

これは「はてなブックマークアドベントカレンダー」6日目の記事です。

はてなブックマーク Advent Calendar 2021 - Adventar

このはてな匿名ダイアリー(通称増田)の記事で感動して書いてみました。

はてブ(はてなブックマーク)の好きなところ

ブクマカ各位、まだ空いているのでぜひ書きましょう!

この記事を読むようなインターネット利用者のみなさまはこの記事で触れていることなどとっくに承知済みだとは思うのですが、はてなブックマークをあまり知らない人を念頭に書いてみたのでご容赦を。ブクマカが増えるとよりいろんな記事にリーチできるし、より意見も多様になるはずだし、いちユーザとして便利で楽しくなると思っています。間違いや誤解あれば修正するのでご指摘ください。

ちなみにこんなガイドもある。 b.hatena.ne.jp

しかし使うのをやめるか迷うWebサービス上位2つは、Twitterはてなブックマークなので困っているところ・・・。

*1:はてなブログと混同しやすいので注意

*2:「関心ワードをもっと読む」はスクロールで自動で読み込まれてほしい

*3:広告に出ている商品はこれです。 友よ2018 / htomineのフルグラフィックTシャツ通販 ∞ SUZURI(スズリ)

*4:非表示指定が多いひとはトップブコメに来にくいようにしてほしい

*5:セレクティブエネミーというやつ

*6:エコーチェンバーという、自分たちの意見が主流だと錯覚してしまう構造があります

*7:すべてのアフィリエイトが悪いわけではない

ハリウッド・ゴシップ(雪組2019)評:ピグマリオンの系譜から外れる傑作

宝塚ファンの妻と「ハリウッド・ゴシップ」(宝塚歌劇団雪組公演・2019)をタカラヅカ・オン・デマンドで観たので突然ですが評を書いてる。

f:id:daaaaaai:20211121100852j:plain 雪組公演 『ハリウッド・ゴシップ』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

2019年に宝塚の雪組公演で梅田芸術劇場・KAAT神奈川芸術劇場などで上演された田渕大輔が脚本・演出をした作品。妻は梅田芸術劇場で観ていた作品。2年前の作品への評ということで旬を外してしまってはいるけれど、現在(2021年11月)、タカラヅカ・オン・デマンドでみることができる。

本作は2021年にシティーハンターでトップお披露目公演中の彩風咲奈が2番手だった時代に主演した作品で、パートナーも今回が初ヒロインの潤花。ただ、そのあと彩風と雪組でトップコンビを組むことはなく、宙組に組替えしてトップ娘役になっていることについてはファン(少なくとも妻とその友人)がいろいろと噂をしているようだ。 当時、雪組のトップスターで万人の認める大スターであった望海風斗が別の作品(はばたけ黄金の翼よ)に出演して不在のなか、次期トップスターへの試金石として主演を務めた彩風と、かれ*1が演じるスターを夢見てハリウッドでエキストラを続けるコンラッド、また、当時3番手の彩凪翔が演じる作中のスター俳優、ジェリーによって女優として見出されたウェイトレス、エステラを演じる潤花ともスターを目指す配役と境遇がすこし重なるところがあっておもしろい。

売れないエキストラを続ける主人公コンラッドが、スターであるジェリーに続く才能を発掘し主演にさせると話題になっていたトーキー映画のオーディションの面接を受けるシーンからストーリーが始まる。 しかし、ジェリーのスタント役として撮影現場にいたコンラッドは、遅れてやってきたジェリーからオーディションはただの話題作りで、やはりジェリーが主演するということを暴露されているのを聞いてしまう。怒りで映画会社にスタント役のマタドール服姿のまま乗り込むと、そこで、過去にジェリーと関係のあったものの踏み台にされた往年の大女優アマンダと出会い、見出されスターとして育てるとの申し出を受けて、スターにふさわしい立ち居振る舞いを身に着けていく。

ここまでであれば、バーナード・ショウの書いた「ピグマリオン」(1913)やオードリー・ヘプバーンが主演する「マイ・フェア・レディ」(1964)に連なる、地位のあるものから教育を受けて地位を獲得していくという物語と近いとも感じるが、そこで教育を授ける側と受ける側が恋愛関係になるという安易で上位関係本位な結末にはならず、もうちょっと複雑で余韻のある展開になった*2。 その違いはいくつかある。まず、ひとつめは男女が逆であること。これは同じ宝塚でも繰り返し上演されている、下町に住む主人公が領主の遺産相続人だったとわかり貴族として教育を受けることになる「ミー・アンド・マイガール」とも同じ。そして、ふたつめは教育によって、スターとしての道を歩む中で主人公が増長して闇に飲まれていくこと。はじめはアマンダによる教育を受けてスターの品格を身に着けたコンラッドが傲慢なジェリーを下して映画を成功させて恋もかなえるサクセスストーリーなのかな、と思って気楽にみていたけれど、コンラッドはジェリーのような傲慢なふるまいをしてジェリーを追い詰めていき悲劇が起きる。3つ目の違いは最後、再び持たざるものとなってしまうこと。そして、コンラッドエステラがまた自分の人生を生きていくながれは、本名をもつ2人と、映画の虚構の世界で芸名のみでスターとして生きるジェリーとアマンダが対比される。

この終わり方の、恋がはじまりも終わりもしない中にもあるすがすがしさは、おそらく初見の観客の多くが期待するであろう劇中劇の映画の成功と恋の成就がなかった分の、ある種の肩透かしがあってこそ感じられるものだろう。

ただ、勢いで脚本をつくることとなったアマンダが選んだオスカー・ワイルドの作品「サロメ」は物語の演出としても強烈な狂気を印象付けたが、これがどういうメタファーなのかはわかりにくかった。おそらく、エステラ演じるサロメコンラッド演じる預言者カナーンを求めるも拒否され、最後、死によって結ばれるという構造に対して、アマンダが恋に囚われつづけて壊してしまうジェリーというのを暗示しているのかもしれないけれど、もう少し印象付けてもよいかもしれない。

ただ、劇中劇であるサロメとジェリーのダンスはこれまで自分が流し見してきた*3宝塚のなかでも屈指の色気と恐ろしさがあり、またコンラッドのヨカナーンの衣装も古風ながら鮮烈でかっこよい。また、アマンダの執事ピーウィー(真地 佑果)や、エステラの勤めるダイナーの女主人(早花 まこ)など一気にコメディになって笑えるポイントが仕込まれているのもテンポがよいし、面接や報道という場面転換の使い方もわかりやすい作品だった。

振り返り

期待と裏切られる楽しさを感じるよい演目で、気付いたことを書いてみたいと思って文章にしてみました。批評というと偉そうに聞こえるかもしれませんが、気になるところあればまたコメントしてください。 いきなり批評めいたことを書いたのは、たまたま手に取った「批評の教室」(2021, 北村 紗衣)を読んだから。本でも映画でも批評しようという視点でみるとより解像度が高くなったり、楽しめたりしそうな気がしているのでまた気が向いたらなにか書いてみます。

*1:もちろん、宝塚なので女性なのだけれど、彼女、とは書けない。

*2:ピグマリオンについてはこの記事がおもしろい解釈、誤解、魔改造~さまざまな作品に影響を与えてきた『ピグマリオン』の変身 - wezzy|ウェジー

*3:うちのテレビはほぼ、妻の宝塚鑑賞専用機なのでそれをリビングでちらっと見ている

子育て1歳~1歳2か月

いつのまにか子も1歳2か月になりました。 まだ歩きはしないもののはいはいの速度もあがって伝え歩きも上手になってどんどんフェーズが変わっていくのを感じています。いろいろ脈絡はないのですが感想を書いておきます。

イベント

1歳の誕生日(緊急事態宣言の前)に、福井に住んでいる父を呼んで会食をしました。 出し物として、一升餅を背負わせて歩かせるやつをしました。 将来食うに困らなくなるらしいですがまあまあ泣きました。体重9kg児が1.8kg背負うのはそれはたいへん。自分の体重の2割のものをいきなり背負うのはちょっとびっくりすると思う。 餅は近所の和菓子屋でお願いしていて大変美味でした。当日は柔らかかったので簡単に切ることができて父にも半分もってかえってもらって田舎の祖母にも食べてもらいました。

もうひとつ、沖縄でのタンカーユーエー。いわゆる選びとりというものをやりました。 お金とかはさみとか本とか、職業というか生き方の象徴みたいなやつを並べてなにをとるかで占うという遊びです。 沖縄に住んでいる義妹がやっていてその影響。 近所の公園で義父母とも合流して、レジャーシートを広げてなんか親の仕事道具とか妻のハマっている宝塚グッズなどを並べました。 結果は内緒にしておきますが、HHKBはお気に入りの様子。

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タンカーユーエー。HHKBと子

どちらも自分の地元の福井にはない文化です。福井ではお宮参りの次は七五三だった気がする。子どもが減ったぶん、イベントは増えているのかもしれないし、SNSの発達でこういう文化も広まりやすいのかもしれない(均質化もしそう)。

成長

表情も豊かになって喃語もよく出るようになって手も器用になってきました。 よく食べるしよく遊ぶ。

1歳ごろからふつうの米も食べれるようになってきて気にすることも減って食事はだいぶん楽になってきました。床は米粒だらけになっていますが・・・。 オクラやパプリカが好きな様子。とうもろこしご飯をやったらとうもろこし粒はそのまま便に出たりもした。 週末に製氷皿みたいなやつにつくって食べさせているので2日おきに同じ食べ物を食べさせるみたいなことになっています。

積み上げられるおもちゃをこれまでは打ち付けて音を出すしかしていなかったけれど、なんとか積もうとしだしたり、ティッシュをひたすら出しまくったり、ベビーサークルを押して移動したりともう目を離せない。 なんでも口に入れようとするしベビーサークルにいれていると怒るのでどうしたらいいかは悩み中。 みんなどういうレイアウトにしているんだろか。

そういえば11か月ごろからこれまでは柔らかかった便もスルっと固体が出るようになってきておしりふき1-2枚ですむようになってきてもいます。 相変わらず、おしっこをしても便をしてもいやがらないで黙っているのでトイレトレーニングはたいへんかもしれません。

ちょうど1歳2か月目にはじめて階段に挑戦して登り切ったりもしています。 相変わらず、睡眠は楽だけれど、1分で寝る時期が続いたかと思いきや、15分以上見ていないと寝ない時期が続いたりもする。 1回だけ朝4時に起きてずっと元気でたいへんだったこともあるけれど、そのほかは夜泣きもないし偉すぎる。 育てやすい子だとは思うのだけれど、それでもたいへんなので都心の狭いところで育てている親御さんはほんとたいへんだと思う・・・。

保育園

まわりの京都に住んでいる人で保育園に預けることができなかった人もいるので保育園を称賛するのに申し訳なさも感じるのですが、保育園はほんと偉大。 最初はちょっと古っぽいところかな、とも思ったけれど、病児保育で3か所ほど利用した結果、最高だと気付けました。 送迎時にもどの子どももみんな楽しそうにしているし先生方が本当に感じよい。

なにかの機会に妻が、朝ごはんも悩んでいてと言ったら現場トップの主任の先生が、もうお母さんもお忙しいし保育園でちゃんとごはんをつくっているので朝はバナナだけとかでも大丈夫なので!と言ってくださったりもした。心強い。

保育園に預けだして妻もフルタイムで働き出しているけれど育休中よりは気持ちが楽っぽい。 たまに土日とか妻が仕事だったり観劇にでかけて自分が1日見る日がちらほらあるけれど、なかなか消耗するしなにもできないしでたいへん。

これから一人遊びが増えて手が離れるといいな~と思いつつ日々の変化を楽しんでいます。

いくつか育児本を読んで気付いた共通点

2020年に生まれた子をどう育てるとよいかを学ぶためにいくつか育児本を読みました。

育児は初めてだしやり直せないものなので先人の知恵に学んでおこうという作戦です。 とはいえ、さまざまな人がさまざまな根拠をもとに育児論を語っていて玉石混交。中には相反するものを言っている人もいたりするので、専門家が書いたものや、データや論文をもとにしたもの、ロングセラーを優先して目を通しています(おすすめあれば教えてください)。

「子どもへのまなざし」期待に応えること

1冊目は1935年生まれの児童精神医、佐々木正美先生の「子どもへのまなざし」。 いろんなところで言及されているし1998年の出版以来、50刷を越えているロングセラーなので目にした人も多いかもしれません。

ブリティッシュコロンビア大で臨床訓練を受け、ノースカロライナ大でTEACCH(自閉症治療教育プログラム)などを学んでから日本各地でフィールドワーク敵に臨床に取り組み、保育園や地域で勉強会などをしている経験をもとにした知見を書いています。保育士さん向けの20回もの勉強会のはなしをまとめたものなので育児を母親中心とする前提など古いしやや主観的かなと思うところもあるんですが、多数の経験をもとにしているしエリクソンなどを引用して納得度はあります。

以下読書メモ。カッコ内は自分の感想です。

  • 子どもは子ども同士で育ちあう。大人からの教育だけでは足りないものがある
  • 育児のもっともたいせつなところは子どもが失敗したときに親や家族がいちばん頼りになるメッセージをどう伝えるかということ
    • (topisyuさんのブログでも近いことが書いてありました)

失敗したことを周囲に伝えない大人にするための育て方 - 斗比主閲子の姑日記

  • 望んだことを満たすことが大事。期待にこたえることが大事
  • 夜、泣き続ける子を放置すると2日か2週間で泣かなくはなるが、逆に我慢が弱くなる。親がすぐ反応することが我慢強さをもつことにつながる
    • (ほんとか?もっともらしいけれどこの仮説を検証するのは難しそう。うちは夜は放置して1分くらい泣いてから寝るパターンになっている)
  • 行動に反応することで自尊心が育つ。ソーシャルレファレンシングという。
  • 過保護というものはないが過干渉はある
  • 強圧的な過剰干渉のもとでは親の前ではよい子になるが親の目のが届かないところで羽目をはずすことになる
  • しつけというのは子どもの自尊心を傷つけるやり方でしてはいけない。それは反逆心・敵意・憎しみを内在化させるだけになる
  • 大人と子どもは対等ではないのでいい子でいてくれたら言うことを聞くというのも違う
  • 自分が大切にされていることを実感できなければ意欲的にはなれない
  • 家にやすらぎの場がないと不登校になりやすい
  • アイデンティティについてエリクソンは「自分を他人の目をとおしてみつめる」ことで確立されると言っている
  • 喜びや悲しみの感情が希薄で怒りを感じやすい若者が増えている
    • (ほんとか?戦後の殺人件数とかみるとそうでもない気がするけれど)
  • 豊かな社会に住んでいるほど外罰的・他罰的になる
  • 人を信頼することができない子供は、保育士さんたちの注意をひくためにいやがることをすることもある。子どもの注意獲得行動
  • 育児の上手なお母さんは、たいていいろんな人との関係がうまくいっている。だから、育児のうまくいかないお母さんを支援しないといけない。子どもの味方をしようとして親を敵にしてはいけない
    • (こういう親への支援、社会全体でできればとも思うのだけれど、個人個人ではなにができるだろう?)
  • 子どもがおもちゃ屋などでだだをこねるのは、たいていは家ではだだをこねられない子ども。
  • そういう問題が起きたときによくないのは、さんざん叱った後で子のいうなりにゆずってしまうこと。最善は叱らずにゆずらないこと。この中間。叱ったけれどゆずらなかった、ゆずったけれど叱らなかったのが中くらい(難しそう・・・)

子の期待に応えるというのが繰り返されていた。これは、かつてあった泣いても甘やかすべきではないという反本能ともいえる風潮への反論なのかもしれない。 期待に応え続けるというのは、自分の解釈では、泣いたら抱き上げるとかそんな程度なのではと思う。育休中で時間があったとしても、四六時中ひとりでやり続けるのは精神的に負担が大きいので余裕がある瞬間とか、親が2人いるときくらいでいいとは妥協して解釈しています。

シアーズ博士夫妻のベビーブック」アタッチメントを育むこと

680ページで大判の本。分厚い。各月数での成長の目安から、離乳食のあげ方、病気の対応方法まで書いてあってこれが一冊あると困ったときにひけて、玉石混交のWebよりは混乱しなさそう。 ただ、食事とか文化はなかなかアメリカン。そこらへんの食文化がすけてみえるのもおもしろいです。

これまたベストセラーの松田道雄の育児の百科と構成も似ているし、母乳推しなところも同じです。

そのなかでも、一番最初に紹介されているアタッチメント・ペアレンティングという考え方が特徴。括弧書きで「愛情あふれる絆をはぐくむ子育て」と説明されていて両親と赤ちゃんからベストの状態を引き出す心構えとのこと。これは、こんなゴールと方法のことらしい。

3つのゴール

  • 自分の子どものことを理解すること
  • 子どもが健康に過ごせるように助けること
  • 子育てを楽しむこと

7つの方法

  • 出産を通して絆をはぐくむ・・・出産直後の数か月はなるべく一緒にいる
  • 赤ちゃんが出すサインを理解し、信じる
  • 母乳で育てる
  • おんぶや抱っこで子どもに寄り添う
  • 添い寝をする
  • 無理をしない
  • ゆったり構える

最初は与えることが多く、赤ちゃんとの我慢比べにみえるかもしれないけれど与え合うようになっていく。依存する子にはならない。生まれて最初の1年でアタッチメントを築けたら自然に自立していける。とのこと。 ただ、母乳育児や添い寝ができないといってもダメということではなく、7つの方法はよいスタートを切るためのヒントであってそれがすべてというわけではないそうです。 そのほか10数ページかけてQ&Aが書かれているので、ちょっと気になるものがあれば読んでみると答えがあるかもしれません。 この赤ちゃんのサインを理解し信じるというのは「子どもへのまなざし」の期待に応えるというのと同じなのでは、と感じました。

ちなみにうちでは、まず逆子で帝王切開だったしいくつかの事情で粉ミルクメインだし布団がかぶって窒息するのを恐れて添い寝もしていません。というわけでこれを読んだからといって行動が変わっていないけれど、なるべく要望に応えて反応したりはやっています。

ちなみに、山口慎太郎の『「家族の幸せ」の経済学~データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実~ (光文社新書)』によれば、母乳育児は生後1年間の子どもの健康面に好ましい影響を与えており、知能面でも6歳半時点では好ましい効果が見られたものの、16歳時点では効果が消えてしまっているとのこと。この本はさまざまなデータをもとに子育てや家族の統計を紹介していておもしろいです。

「私たちは子どもに何ができるのか」非認知スキルをはぐくむ環境

原題は Helping Children Succeed。さまざまな学校や地域で取り組まれている事例のなかで、成功しているものを分析し、どういう原理と実践のもとで明らかにしようとしています。無理やりまとめると、やりぬく力、好奇心、自制心、楽観的なものの見方、誠実さといった非認知スキルというものが安定した社会生活を送るためには必要になるけれど、これは読み書き計算のような認知スキルのようには教えられない。特に家庭の不和や貧困など逆境にいる子どもは欠きやすい。しかし、教育者や地域の補助で改善できうるというもの。いくつか引用します。

子供の健康的な発達を最も深刻に脅かすのはネグレクト、すなわち親や世話人からの反応の欠如であり、それを示すエビデンスは相次いで報告されている。とくに乳児のころにネグレクトを受けると、神経システムがそれを深刻な脅威として受けとめる。研究者らの発見によれば、ネグレクトは肉体的な虐待よりも長期にわたって害を及ぼすこともある。

これは、「子どもへのまなざし」やシアーズ博士が言っていることの逆ですね。

レジリエンス、好奇心、学業への粘りといった高次の非認知能力は、まず土台となる実行機能、つまり自己認識能力や人間関係をつくる能力などが発達していないと身につけるのがむずかしい。こうした能力も、人生の最初期に築かれるはずの安定したアタッチメントや、ストレスを管理する能力、自制心といった基幹の上に成り立つ。

というわけで自尊心を育むことは大事。 これの逆として思い浮かぶのは、小学校の「お受験」や幼少期からの過度の習いごと。

停学処分の多く出たところでは、停学になったことのない生徒の数学と読解の学期末試験の結果が、人種にかかわらず落ちていた。もしかしたら、厳しすぎる規律のほうが、問題行動のあるクラスメートよりもストレスと不安の原因になったのかもしれない。

さすがに最近は罰でなんとかする学校はないのではないかな。自分の小学生のころは先生からの体罰はまだあったけれど。どうでしょうか(いたずらをしておばちゃん先生を怒らせた悪友の小林くんに先生がセロテープの台を振り下ろしたところ、かれがよけたので後ろでにやにやしてた別の悪友松田くんの頭に直撃した光景を思い出した・・・)。

生徒たちが教室で「自律性」を実感するのは、教師が「生徒に自分で選んで、自分の意志でやっているのだという実感を最大限に持たせ」、管理、強制されていると感じさせないときである。また、生徒が「有能感」を持つのは、やり遂げることはできるが簡単すぎるわけではないタスク──生徒たちの現在の能力をほんの少し超える課題──を教師が与えるときである。さらに、生徒が「関係性」を感じるのは、教師に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じるときである。

というふうなことを書いていて、納得もするのですが、教師の観察力が重要だしケースバイケースで難しそう。今の日本では過重労働になっている教育現場の負担を下げて生徒に向き合える時間を増やすことが重要で土日の部活を教師がみるのをやめたり、事務スタッフを増やすことが必要なのではと愚考いたします。 そういうの支援する政治家を応援するし、教師への負担を求める親御さんを牽制するのが一市民にできることかな。

「AIに負けない子どもを育てる」人間だけの力のはぐくみ方

これについては別に記事を書いている。ここまでの本は自尊心・自立心にフォーカスされていたけれど、もうちょっと踏み込んでリーディングスキルという具体的なスキルについて書いている。

dai.hateblo.jp

後半に具体的な方法論が書いてあって、ちょっと著者の主観がすぎるようにも思うけれど、まあそうだろうな、ということが多い。幼児編の8つある項目から3つを引用してみる。ほか小学校高学年編まであるので興味ある方はめくってみてください。

1.身近な大人同士の長い会話を聞く機会を増やすこと。特に多様な年代の大人同士の会話を聞く機会があるとよい。
2.身近な大人が絵本を開いて、繰り返し読み聞かせをしてあげてほしい。大人にとって繰り返しは往々にして苦痛だが、幼児にとっては繰り返しが楽しい。
3.信頼できる大人に、自分は守られている、という実感を持てること。

感想

いくつか読んでみると、言葉は違っても共通して子の自立につながる自尊心の確保のためには親のアタッチメント・愛着が重要だと書かれているように思えます。 そう難しいことではないけれど、フルタイム共働きで忙しいとちゃんとやれているかは不安なところ(逆に都内の保活激戦区とかで入園失敗して親が1人でみるのはストレスすぎてたいへんそう・・・)。

さて、冒頭にどう育てるか学ぶために本を読むと書きましたがこれはHowの習得でしかありません。 目的・理由を考えると、どういう子になってほしいかという問いに行きつくのですが、これはコントロールできるかどうかはさておき、親の価値観がもろにでてくるところです。 こう育ってほしい、というのは、こうは育ってほしくないという思いの裏返しでこれは自分の中の差別感情でもあるし、夫婦ですり合わせることすら難しいようにも思えます。 そろそろ言葉を発するようになってきていて、どういうスタンスで子育てしていくのか整理しないとな、と感じました。

その他

書いている途中に、 id:gasuuu さんのこのエントリも発見。自分になかった視点がたくさんあって気になります。保育士向けの本などより実践的なものが多そう。本屋さんで探してみよ。

mamagasuuu.hatenablog.com

dai.hateblo.jp

子育て10か月目-12か月目

また時間が空いてしまいましたがこの3か月ほどを振り返ってみます。そろそろ1歳になります。

成長

10か月目ごろで保育園でつかまり立ちをして2週間ほどでちょっとだけつかまり歩きをしかけるようになってつま先立ちをするようになっています。 体つきもしゅっとしてきていて保育園の先生からそろそろ赤ちゃん卒業ですね、と言われる(10か月ごろだったかな)。

ただ、直前に発熱して寝込んだこともあってか、2021年5月→2021年6月の保育園の身体測定で体重が微減していて心配。離乳食の量が足りないのかもしれない。 離乳食は、週末におかゆ/米とおかずをつくってを冷凍して都度レンジで解凍したり、冷凍の切ってある野菜や豆腐や魚すりみなんかにしているけれど量感がよくわかっていない。 朝ごはんもちゃんとやらねばと思いつつバナナとヨーグルト(ダノンベビー)ばかり。

行動パターンはいろいろ変わったりできることも増えている。 11か月目ごろから親が「いただきます」というと手をバッチンバッチンと合わせるようになってきたし、「バイバイ」といって手を振ると手をぶんぶん振り返してくれる。かわいい。

8か月目くらいまでは、夜、ベッドに置いて部屋を暗くすると即寝てくれていたけれど、9か月目くらいからはなかなか寝なくなって部屋を出ようとすると泣く、一緒に30分くらいして寝かすということをしていました。ただ、11か月目くらいから暗いところにおいて泣きはするけれど2-3分ほおっておくとうつぶせになって寝るみたいになっている。

保育園では昼寝をさせてもすぐ起きてしまうそうで、家では大丈夫ですか?と心配されたけれど、3か月目以降、夜起こされたのは3,4回しかないのでだいぶん楽なほうな気がしている。

通園について

徒歩25分・車で10分の距離の保育園にあたったので通園はぼちぼちたいへん。 朝は車通勤の妻に自分も子も園の近くまで送ってもらって、自分が連れていって自分は駅まで歩くかリモートの日は家まで歩いて帰っている。週に1-2回妻が早番で7時に家をでるときがあってこのときは抱っこ紐で歩いている。週2回は自分が迎えに行って週3回は妻。

歩くのが暑くてたいへんになってきているのでようやく自転車を導入したところ。 重心の低い電動自転車に乗っていてかっこいいけれど10万円を越えるほど高いし、自分しか自転車に乗らないのでふつうのママチャリにチャイルドシートをつけてのっている。 信頼のOGK技研のものだと、リアチャイルドシートは、1歳から使えるものの推奨は2歳からとのことで迷って3歳までしか使えないけれど前につけるのを使っています。 2年間放置していた妻の自転車に取り付けてもらってスタンドをしっかりしたものにして整備もしてもらって2.5万円。やや膝がシートに干渉して微妙・・・

ほんとはburleyのキャリアーとかカーゴバイクがかっこいいんだけれど、置く場所がないので・・・

www.riteway-jp.com

note.com

こうなってる。 自転車のチャイルドシート

保育園について

ちょっと古いけれどいい感じな気がする。 いつも一緒にいる子ができたり、上のクラスの子に気に入られたりしているらしい。

通園準備とか布団とか少し大変だけれどなんとかなってる。 使用済みオムツを持ち帰らないといけないのは少しだるいけれど、オムツをどれくらい使ったかわかるので補充はしやすいかも。

2人以上お子さんがいるところの親御さんはほんとたいへんそう。

10か月検診

予約できる曜日の都合で自分がいってきました。 広いフロアに二畳ほどのマットがいくつか離されて敷かれていて、そこに一人ずつ待機して問診を受けたりする方式。なかなかおもしろかった。 発達の検査では、ものをつかめるかや、鏡をみたときの反応をみてもらいました。同じような月齢でももりもり歩く子もいればうちのようにまだ歩けない子もいて個性を感じます。

病児保育・病院について

保育園でRSウイルスが流行っていたころに、子も発熱(38.7度)だして病院に行って併設の病児保育に1日預けました。 1歳までの子を預けられる病児保育は限られているので少し遠いところ(電車プラス徒歩15分)に行く必要があってたいへんだけれど仕事はできるので便利。 まだ幼いからか、馴れていない場所に置いて親が去っても平然としているので気は楽。

その病院では発熱して色付きの鼻水があるというだけで強力な抗生剤を処方されてすこし疑問。

その2週間後にも発熱・ねばりけのある目脂が大量に出て結局4日ほど休んだ。このときは別の病児保育に行ったけれどいい具合におおざっぱで気楽なところで園の個性を感じます。お迎え、通院はたいへんだけれど、病児保育があるから働きやすくて整備してくれた前市長には感謝。

うちでは、週2回は自分がオンコール体制でなにかあったら迎えに行くことになっていて、車通勤の妻は週3回なんだけれどこれまで3回のお迎え要請は自分がオンコールのときにひいてしまっている・・・。 1歳を越えたら近所の病児保育も使えるようになるのでもう少し楽になるはず。

そんなこんなでなんとかやっています。学習の時間がなかなかとれていないのをなんとかしたいが・・・・

その他の記事 dai.hateblo.jp

「現代経済学の直観的方法」を読んで考える資本主義の未来

「現代経済学の直観的方法」(2020, 長沼伸一郎)を読んだので簡単にレビューというか書評を書いてみる。

現代経済学の直観的方法

現代経済学の直観的方法

著者の「物理数学の直観的方法」が評判だと聞いていたなかでkindleのセールでみかけて買ったのだけれど期待以上で楽しく読めた。これまで勉強しても腹落ちしてなかったマクロ経済や貨幣のことがわかったというのもあるし、ブロックチェーンについてもこれほど明快に書かれている本は知らない(構成の妙もあるので要約しにくいので興味ある方は手に取ってください)。

一番刺さったのは、最初の章での金利によって資本主義が加速していかざるを得ないというメカニズムと、最終章での社会が縮退していることとその処方箋の検討。現代の資本主義社会に問題意識を持っていて脱成長などの耳障りの良い言葉に惹かれている人が読むと得るものあると思う。

本書では「資本主義とはその外見とは裏腹に、実は最も原始的な社会経済システムなのであり、それ以上壊れようがないからこそ生き残ってきたのではないだろうか」と書いている*1。そして、金銭の力が社会を腐敗させることをいかに抑え込むかの知恵もあった、と。 例えば、イスラム教やカトリックでの金利の禁止と喜捨の文化は資本主義の暴走を抑える伝統的な知恵だったのではないかという分析。自分も、カトリック教会は信者間で金利をとることを禁止し、被差別民だったユダヤ人が金融業を営み稼いでいたことについて、教会がみすみす利益を逃していたように思っていたけれど実はそうじゃなかったのかもしれない。 これは「エンデの遺言」でのお金に関する危機感に通ずるものがある。

もし今後資本主義にとってかわる新しいシステムを作り出 すのであれば、満たす必要のある条件は3つあるという。 ①軍事力維持の基盤としての資本主義(旧英国型)
②人々に未来の夢を与えるための資本主義(米国型)
③資本主義から身を守るための資本主義(日本型)

1つ目について補足するとソ連共産主義が倒壊した直接的な理由として経済効率が劣っていたことにあるというより、むしろ金のかかる軍事力を維持するためにはむしろ資本主義の力が必要だったとも補足されている。2つ目は夢があるからこそ人々が参加してそのシステムを支えていることだと解釈。3つ目は自国の産業と雇用を守るためには同じ土俵で戦わざるを得ないということ。

この条件を満たす社会システムはあるだろうか? SFの世界で考えてみても、全世界レベルの管理社会が実現したときに①③を克服して、②を力ずくで抑えられる、というディストピアなものしか思いつかない。

そして本書最終章で提示されている概念「縮退」について。
例えば、地中海世界を版図におさめて繁栄したローマは無産者の増加と格差の拡大で退廃が進み、ゲルマン人に倒されてからもそのゲルマン人も商業的退廃に染まって軍隊の力を失いまた次のゲルマン人に滅ぼされてしまうという流れがったけれど、こうした一度サイクルが進むことで外圧がない限り退廃の道を進むことを縮退と表現している。 そして、現代社会の富は、単に巨大企業自身が活発化しているというより、昔の時代からの伝統や習慣で長期的に整っていた社会生活のシステムが、壊れて縮退する過程でしばしば生まれていると指摘している。これは、権力を握る立場になった政党や官僚、巨大企業が社会を蚕食して自らの利益を確保してますます権力を強固にしている現代社会ともかぶる。 本書では、まずこの縮退のメカニズムを理解することがこれを抑える理論を見つけ出す一歩なのでは、と結ばれいくつかヒントがあげられている。自分の想像力の檻もあるけれど、ひとつ考えてみたい。

あと、連想したのは、「エンデの遺言」で紹介されていたこの考え。ただ、悪貨は良貨を駆逐するように、なんらかの力で導入したとしても、プラスの利子をもつ貨幣が広がりそうな気もするけれど。

もしお金がマイナス利子のシステムのもとにおかれるならば、社会が実現した富はなるだけ長期的に価値が維持されるようなものに投資されるということです。これと対照的に、プラスの利子の場合には、より短期の利益をあげるものへの投資が優勢になります。

本書で触れられていなくて気になるのは現代貨幣理論MMTとか、ドーマーの定理での財政破綻とかでここらへんも著者の見解も読んでみたいし、本書自体に対する経済学者の方々の評価も読んでみたい。

そのほかおもしろかった話題メモ

シュンペーターの言葉「資本主義とは、金儲けを目的とせずに働く少数の人間の存在によってのみ支えられる、金儲けのためのシステムである」

→ お金を儲ける人ではなくその行為のため、というのがミソですね。

一般的に洋の東西を問わず、農産物の価格というものは長期的に下落していく傾向にあり、生産物を安く買い叩かれて産業全体がだんだん儲からなくなってしまう。そのためこの産業に従事する人々の数は減ってしまう(ペティ・クラークの法則)

→ 農業経済は工業経済に敗北する理由。 原料産出国の側が反撃に成功した例は一つだけあって、それは1970年代の中東産油国の石油戦略とのこと。

(要約)経済理論はどの層が同盟を組むかで考えるとわかりやすい。 投資家層・起業家層(生産者層)・労働者層(消費者層)の3階層があるなかで、19世紀には投資家層と起業家層が同盟しアダム・スミスから進化した自由放任主義を主張する古典派経済学を信奉していた。これに対抗する形で労働者層のマルクス経済学が生まれた。それが20世紀初頭の世界恐慌を受けて生産者層と投資家層が手を組みケインズ経済学が20世紀中盤を制した。1980年代にはいると、労働者層はソフトな消費者層に変化し、新自由主義による国際化の流れになっている。この同盟ゲームの中でマルクス経済学は基本的に多数派になることができない。ソ連は、中身は軍事独裁制で投資家階層を抹殺することで成立していた。

(要約)アダムスミス流の神の手では、縮小均衡になる問題には無力。 ケインズの一般的な欠陥は、ピラミッド建設のような公共投資を行うため、「大きな政府」を要求する上、その財源としてしばしば国債発行という手段に頼るため、財政赤字とインフレの温床になりやすいことがある。インフレという副作用は投資家たちの富を蒸発させる点でプラスの効果も期待できる(しかし、現在の投資家層が土地や株式という形でもっている現物の強さの前ではインフレはそう影響ないのでは?)

(要約)貨幣は、必ずしも当局が紙幣を増刷せずとも「虚」のマネーを増殖させる性質を持っている(信用創造というやつ)。この増殖の限界を決めるのは準備率。この増殖メカニズムは、社会が好景気で拡大したがる際にはどうしても要求される。

(要約)国際通貨の困難の根源は、経済の拡大に合わせてゆっくり増やしていくことは自由にできるが、その一方、誰もが自分の勝手で急速に増やすことはできないという半ば二律背反な性格を要求されていることにある。ビットコインなどの仮想通貨もこの性質を満たせず国際通貨にはなりえない(むしろゴールドに近い性質のもの)。 こういう意味では、お金の問題に踏み込んだ「エンデの遺言」で紹介されていたゲゼルのマイナスの利子をもつ通貨、ケインズが1943年に提案したマイナスの利子を持つ国際通貨バンコールというのはありえないのだろうか?とはいえ、鋭くもこの自己増殖する貨幣に問題意識を持っていたエンデの本で、腑に落ちなかったところが本書ではすこし解消された。

インフレのもとでは「機動性の高い人々」が得をして「動きの鈍い人々」が損をする

資本家・労働者が損をして起業家が得をする、と。

自由貿易とは要するに「一番最初に二階に上がった者がはしごを引き上げてしまう」制度

それなのに平等っぽく見えてしまうのが罪深い・・・

英国が「オタワ協定」によって英連邦圏をブロック化したことに始まり、米国が南北米国全体で、フランスが旧植民地でそれぞれ排他的な経済圏を作った(またソ連はすでに共産主義経済圏を作っている)。そしてそういうものを作れず、寒風吹きすさぶ世界経済の中に宿無しのように放り出されたドイツと日本が、自分たちもそういうものを作ろうとして強引な軍事行動に出たということが、通常第二次世界大戦の原因として語られている。(中略)大変皮肉なことに、そのステップへ進むことを可能にした一つの原因は、まさしくそういう破局の中に一旦まともに頭を突っ込んだこと自体にあったと言わざるを得ないようである(中略)。当時の日本の状況では重工業の育成には膨大な初期投資が必要であり、まともな経済の論理からすれば到底元がとれず、そのため本来ならばこんなアジアの国が重工業化に成功するなど常識的にはほとんどあり得ないはずのことだった。ところがここで、これまた常識的に考えれば遂行不可能なはずの戦争を本気でやろうとしたため、結果的にそれが可能となったのではあるまいか

→ ちょっと道徳的には受け入れがたいけれど、ソ連の5か年計画とかも似たようなもので尋常の民主主義国家ではできないのかもしれない。

*1:これは、「資本主義の終わりより、世界の終わりを想像するほうがたやすい」という言葉を想起したけれど、ちょうど今日見たTweetで、原典ではこれに「それは我々の想像力の弱さに由来するのだ」が続くと知った。

子育て8-9か月目。保育園入園。

f:id:daaaaaai:20210327105929j:plain 前回からすこし間が空いてしまいましたが続けていきます。 この8か月目ごろからは動き回るようになって子育てのステージがひとつ上がるのを感じ、また保育園に預けだしたことで生活も変化しました。

まず、生後8か月目ごろから腕の力で体の向きを変えることができるようになっていて、そこから数日で腕の力でずりばいできるようになり、すぐに部屋をぐりぐり移動するようになりました。

移動してなんでも掴んで口に入れるので、これまでは哺乳瓶をちゃんと消毒していたのももういいか、となったし、寝かせてほったらかしておくというのができなくなりました。

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こんなことになる

離乳食もどんどん食べます。一日2回になっているので量も増えています。

あと、ミルクを飲んでいるときにいやがったり飽きたりして最後まで飲まないことが増えてきた気がする。量が足りていない気もして少し不安。特にこれまでよく飲んでいたスパウトで飲みが悪い印象。

体はむちっとしてきて70の服はもうきつい。ものによっては80もきつく感じる。体形は成長曲線ど真ん中なので標準な様子なので服の選び方難しい。どんどんサイズアウトしていくのでもらったおしゃれ着もどんどん着ていかないといけない。前歯も伸びてきて後頭部のはげもなおってきた。手も器用になってきてものを掴んだりとったりする。

学習しているのも感じています。幼児用イス(バンボ)に座らせているときに、子が手でつかんでいたおもちゃを落としたのだけれど、よそ見していて落とす場面は目では見ていないし落ちた音がしたわけでもないのにすぐに下を覗き込んで探しだしたのです。これはものは落ちるという法則を分かってきているからだと思う。すごい。

相変わらず夜泣きはしないし、乗り物もすぐ寝るのでかなり楽な部類だとは思う(それでもたいへんなので夜泣きする子の親御さんはほんと尊敬・・・。

旅行

コロナがすこし落ち着いていた3月、妻が育休中でまた子が動き回る前でチャンスとばかりに2泊3日で京都府北部に旅行してきました。車で移動して地方でピークタイムをさけていたらあまり人目にも合わずいい時間を過ごせました。

一棟貸しのゲストハウスに連泊したところ子を風呂に入れるのも、安全なほったらかしておくのも便利だった。 お店も寂れていて貸し切り状態でよかった。またこれは旅行記を別に書くつもり。

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寿司に興味津々の子

保育園

そしていよいよ4月から保育園がはじまりました。第2希望だけれど昔からある園。ちょっと距離があって通園が大変なのとオムツを持ち帰りしないといけないのがすこし手間なくらい。

ひとまずあらゆるものに名前を書くために妻はテプラとか名前ハンコとか導入して進めてくれました。感謝。 0歳児で人見知りもするまえなので意外とすんなり受け入れたようで先生方も感じの良い方ばかりで安心しているところ。楽しんでいるし、本人もかわいがってもらえてる様子。 保育園のオムツやタオルの補充をちゃんとやれるか心配ではあったけれどまあまあ回ってる。

送り迎えは妻と半々くらいにしているけれどなかなかたいへん。 コロナ禍・病気の巣窟である保育園であることからすぐ風呂に入れることにしているんですがこれが負担になっています。いまは妻は1日1時間の、労基法により授けられた育児時間があるので(妻は復帰して1週間たってから気付いてとりはじめた)妻に迎えにいってもらうときもまだ楽ではあるけれどそのあとはどうしようか考え中。

働きはじめて送り迎えもあって、時間的にはたいへんにはなっているけれどそれまで丸一日つきっきりだった妻のストレスはさがっているようにみえるのでほっとしています。

あと、保育園関連で一番の反省は、ならし保育があるのをちゃんと認識できずに妻は育休明け4月1日からすぐ働き出してしまったこと。4月真ん中くらいからにするべきだったと思う。というわけでならし保育の一週間は自分が全送りして、有給使って迎えに行ったり、2日だけ義母に助けてもらいなんとかなりました。

次のひと月も頑張って生き抜くぞ

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