うんこめも

自律分散うんこ製造システムについてのメモ

6月の岡山駅

岡山駅に行ってきた。

すこし前に、ちょっとした用事があって岡山にいってきて時間があったので岡山駅あたりを半日ほどふらふらした。 岡山県自体は、高校の修学旅行で九州にいったときに新幹線で通ったのと西粟倉に遊びに行ったくらい。このときの西粟倉は、集落も田畑も山も人も食べ物も良すぎたけれどこれは別の話。

岡山に対する印象は、晴れの国、桃太郎ランド、大都会、果物、名門津山高専津山三十人殺し・・・あたり。岡山出身の友だちはいいやつが多いけれどさまざまな理由で留年しがち(失礼)。 大企業は、クラレ、ベネッセ、そしてら・むーとディオマートの大黒天物産さま(ちなみにディオマートと滋賀のディオワールドやアヤハディオは関係なさそう)。

岡山駅。桃太郎です。駅前はにぎわっていました。

駅の西側からみた風景。山がきれいに見えてうれしい。

駅の東側。路面電車ヤッターワンがいる。

目的もないときはとりあえず商店街をあるく。 奉還町商店街はのんびりしつつ新しいよい感じのお店も混じっていい感じ。繁盛しているかどうかはよくわからない。古くからの住居兼店舗の新陳代謝が進まないのはどこも同じ。

裏路地

トマト銀行(0566)は相変わらずギャグ感があるがなかのひとは自然に受け入れているのだろうか。

焼肉

ONSAYA COFFEE、レトロでいい豆あってなかなかよかった。

裏路地

理容

お昼はよいお寿司を食べた。地場セット 悪くはなかったけれど、3代目店主がやたら不愛想で、それなのにあとで来た常連さんにはあからさまにへこへこにやにやしていてちょっと気分が悪かった。

商店街のあと、後楽園をみにいくかと思って川まで歩く。途中、気になったお店。 ネイルだけれど入り口かっこいい。この辺は材木やさんも並んでいる。

よさげ

多国籍

看板が派手

配管がかっこいい。

ヤッターワン以外の路面電車とバスもかわいい。ねこ。

ガチャピン

岡山城がみえるところまで歩いた。

そばを流れる川の向こうは後楽園。

川岸は地元の人が散歩したりゆったりしていて気持ちいい。水辺が近くにあると嬉しい。

おしえてもらったカフェシファカで一服。

ケーキもおいしい。広々と気持ちいい店内では雑貨も販売。デザイン会社がリアルな場を運営するのよい。

そんな過ごし方をしました。 知らない街を歩くのはなんだか楽しいものです。

令和の未来予想

いつのまにか平成が終わって令和が始まりました。

ずっと未来だと思っていた2020年の東京オリンピックもいよいよ来年。
猪瀬都知事が鞄に5000万円を詰めたり、競技場のデザインがもめたりロゴパクリ問題や築地移転のごたごた、膨れ上がる予算など、ほんとにやるのか、という気がしつつもプロジェクトが進んでいるのは、官僚組織の強さを感じずにはいられません。
今なお過酷な現場で酷使されている、公務員や現場労働者、その他関係者のみなさまを思うと頭が下がります(命を大事にして欲しいです)。

さて、東京オリンピックを機にすこし昔を振り返ってみます。
まず、1945年の第二次世界大戦終戦で日本も世界も大きく変わりました。そして、25年後の1970年には高度経済成長期の絶頂で大阪万博があり、そのさらに25年後の1995年には冷戦もおわって平和かと思えば、失われた10年(いまでは20年・・・)に突入して阪神淡路大震災もあって世紀末ムードでした。そこから25年たって東京オリンピックと考えると、時代はどんどん変わっていると感じます。

そこから25年たって、2045年、令和27年には世の中はどうなっているでしょうか。

自分の、偏った狭い視野ではありますが、未来を考えておくと、なにか先手を打てたり、心の備えができるかもしれません。あとなにより楽しいです。
というわけで、2045年を脈絡なく考えてみます。一素人の思いつきばかりですがご容赦ください。



まず、ある程度確度の高いことを整理してみます。

人口

社会保障・人口問題研究所の2018年のレポート*1では、2045年には日本の人口は1億600万人、2015年から2000万人以上減ってしまいます。
都道府県別にみると秋田・青森では40%ほど人口が減って、自治体の維持にも困難をきたしそう。市町村単位でも7割以上で20%以上人口が減ります。高齢化も、東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・福岡・滋賀では、2015年から2割以上も65歳以上の人口が増えそうです。沖縄は6割も増えます。

いっぽう世界では国連の調査*2によると2050年には98億人。100億人の大台直前です(参考までに、銀河英雄伝説では自由惑星同盟は130億人います)。 国別ではインド16億人と前人未踏の領域。ナイジェリア4億人、コンゴエチオピアなども2億人前後になりそうです。

自然現象

破滅的な自然現象の候補もいくつかあります。

・首都直下地震は30年内70%*3。さすがにオリンピック前に起きたら中止になるかもしれません。
東南海地震も30年内に70-80%(と、ずっと言われている気がします)*4
・富士山噴火もいつ起きてもおかしくないと言われています*5。直接の死者は少なくとも、首都圏全域への10cm以上の降灰による電気物流麻痺農業への影響を考えると首都直下地震より影響大きいかもしれません。
・巨大な太陽フレアも起きてもおかしくないそうです(赤いオーロラの街でを読みましょう)
地球温暖化は諸説あってよくわかりませんが、干魃や水害が増えて、食料生産に大きなダメージがある事象は増えるのかも。

インフラ

国内のインフラ計画の大きいものだとリニア中央新幹線は2038年、北陸新幹線が大阪までつながるのは2046年の予定。
橋では第二関門橋計画も、大分と愛媛を結ぶ橋もまだスケジュールはできていなさそう。たぶんしばらくなさそうな気配です。
後述する経済力の低下や人口構造の変化にともない、道路やトンネル、水道管など生活に不可欠なインフラの老朽化もすすみ、メンテしきれなくなるのは間違いないでしょう。
そのなかで産業や生活に大きな影響をもたらす事故も少しずつ増えてくるはず。

社会の変化

国内では人口が減るとともに少子高齢化がますます進むのは間違いありません。
その結果、需要も減って国内向けの産業は少しずつ弱まっていくし、福祉の負担も増えて内容も希薄化する。つまり貧しくなっていくし、有権者の高齢化率もあがってますます若者向けの支援は難しくなってくると思う。

これが反転するとしたらよっぽど国民に不満がたまって強い政党がでてくることな気がするけれど、そういう政党はだいたいがナショナリズムが強いところになりがちで副作用も大きそう。

いっぽう世界では新興国の人口ボーナスと新技術の導入しやすいさによる勃興は引き続き続くし、先進国の、少子高齢化グローバル化による中間層の没落とポピュリズムの台頭は続きそう。国内では、これまでが恵まれていたとがんばってインバウンドがんばりつつ人件費も相対的に安くなって製造業で部品供給などがんばっていくかになりそうです。

景気のことはよくわからない。
ハイパーインフレが起きて年金も一回破綻したほうがいいんじゃないかというリセット願望の甘い誘惑もすこしありつつ、ドーマーの定理で財政がどうなるのかはよくわかっていません。とりあえず、なんらかの手段で、ハコモノではなく教育・研究まわりに安定的に財政出動してほしいですが、これは予想ではなく願望です。

上述したハード面のインフラの他、教育や医療などの社会インフラのなかでも、聖職視されがちで労働者の負担が大きいものも、じわじわとサービスレベルは下がっていくはず。それにあわせて一般市民が生活レベルを下げていくなかで何が起こるかは気になります。

社会不安は新宗教の隆盛など招くかも。
あるいは、かつてのマルクス主義のような、社会変革をもたらすような思想が生まれて感染していくかもしれません。
現在、その候補はなにかあるかな。加速主義は、ちょっと退廃的なユートピア待望でしかなさそうで違いそうな気もしています。

テクノロジーによる社会の変化・IT関連

産業革命緑の革命などさまざまな、政治体制以外の革命と呼ばれるものはテクノロジーの進歩が原因にあります。これからはどんなテクノロジーがでてきて、どう社会を変えていくでしょうか。

企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても国家や民族が消えてなくなる程情報化されていない近未来

とは、攻殻機動隊で表現された未来の姿ですが、民族意識はやっぱり根強いかも。自動同時翻訳の普及は、すこしはこれを希薄化できるかもしれません。

まず、ITについて考えると5Gネットワークが普及してコンピュータの小型化・価格低下も引き続きあるでしょう。あわせて高度なAIがさらに普及し、世の中にはりめぐらされたセンサーは、古典的なディストピアSFのような監視社会をもたらすかもしれない(国民のランク付けをしている中国はすでにそうなりつつある?)。 それによる、行動よりは言論の偏りが助長されることをすこし危惧しています。誰かが意図しなくとも、フェイクニュースやネットデマの広がり方、悪意の増幅をみていると伊藤計劃の虐殺機関的なこともありえそう。

すこし脱線しますが、このあたりの話は1987年に刊行された村上龍の「愛と幻想のファシズム」に、合成動画によるフェイクニュースによって国際世論を大きく誘導することや、全体主義的政党の台頭として描かれていて、30年以上前に書かれたとは思えません。IT普及以前ではありますが今なお色あせていないのでみんな読みましょう。感想聞きたいです。

もうちょっと予想しやすいネガティブな未来にはUNIXのtime_t型が桁あふれする2038年問題があるけれど、ちゃんと32bitなシステムのリプレースは進んでいくでしょうか。この問題自体はなんらかの手段で解決できたとしても、大企業でも苦労するレガシーシステムのリプレース(大企業だからこそ複雑でもある)に対して体力のない中小企業はどう解決していくのか謎。売上数百億円以上あるところでも、オフコンや古いシステムでメンテナンスに困難を抱えていてリプレースが計画できていないところは山ほどある。 人手不足倒産があるように、システムの不具合を解決できなくなって業務継続できなくなる倒産も出てくると思う。なんと呼ばれるだろうレガシーシステムトラブル倒産? 金脈ではあると思うので中高年エンジニアはお金を稼いで欲しい(金脈とはいえ汚染された金脈で精錬コストはめちゃ高そう)。

エネルギー

エネルギーについては、バッテリーの小型化・低コスト化とかで、電力事情がかわったりするかもしれません。ローマクラブは1972年に、石油はあと30年と言っていましたが、石油連盟は、2073年まではありそうとレポートを出しています*6核融合はまだまだ先でしょうか。

食料

また、国内での高齢化のなかでも第一次産業の高齢化は著しく、また、相対的な経済力の低下と海外の人口増で食料の調達コストはますますあがるでしょう。
直接輸入だけでなく、飼料の輸入コストや肥料の生産コストはあがって、国産の肉や米、野菜もあがっていきます。
これを解消するとしたら、ハーバー・ボッシュ法にかわる実用的で低コストにアンモニアをつくる方法を発明するくらいかな・・・。その実現性はよくわかりません。
代替食料が普及するよりも前に、低インプットでつくることのできる農法が脚光を浴びる可能性もあります。少なくとも食料流通は望まなくとも変わっていくでしょう。

その他

その他、ハイテク関連は全然明るくないんですが(ITも知ったかですが)、バイオ方面で期待されているオーダーメイドな製薬や、臓器クローン、遺伝子選抜、知能を増強するようななにかが進んで、健康面でも一般市民と富裕層の間の差は広がりそうな気もします。

と、なんか散漫に思いつきめいた未来予想を書いてみました。
ぼくらの未来はどうなるでしょうか。

コンピュータサイエンスの未来観の変遷

最後に、自分がかつて所属していた研究室の大ボスが言っていた、コンピュータサイエンス分野の未来予想についておもしろかった話をひとつ。

かつては、コンピュータサイエンスは、未来を楽観視していました。 たとえば、ノーベル経済学賞をとって人工知能やシステム科学を考えていたハーバート・サイモンは、マシンは20年後には人ができること何でもできるようになる、と言っていた*7り、パーソナルコンピュータの父、アラン・ケイは、未来を予測する一番いいやり方は未来をつくることだと言ったりもしていた。

しかし、そのあと、コンピュータサイエンスは何も分からない、という考えになってきています。 Webの父、ティム・バーナーズ=リーは、コンピュータサイエンスはコンピュータの中で何が起きてるかは分かるけれどWebのなかのことはなにもおしえてくれない、と言ったり、「Facebookはどういうロードマップなの?」という質問に、創業者のマーク・ザッカーバーグは、ただ6年コンピュータの前に座ってコードを書いただけだと言ったり。

そういえば、その大ボスが所属していた、京大情報学研究科の同窓会、超交流会2019が来週5/25(土)に開催されます。
同窓会ですが、大学・OB関係は2割くらいだったりする謎イベントなので関係ない人でも気軽にお越しください。有料ですがおもしろい人々がおもしろい話をしたりいろいろしゃべれる異様な場所です。
学生はなんと無料です。ビール飲み放題です。
みんなきてくれ!(PR)

www.johogaku.net

自分も運営スタッフしていてうろうろしているのでこの自分の駄予想についても議論できればと思っています。

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫)

さらに、そういえば4年前にも未来予想っぽい話を書いていた。 これを書いた頃と比べると自分の関心事とか視点の変遷がわかる気がする。知識・知恵がついた気があまりしていない・・・。

dai.hateblo.jp

Slackとコミュニケーションツールの選び方

Oracle社は14万人でSlackをつかっているらしい。

14万人がSlackを使うオラクル、メールでもチャットでもない魅力を語る(週間アスキーhttps://weekly.ascii.jp/elem/000/000/428/428690/

それだけいたらどれだけワークスペースがあるんだろう、とか、役員会とかもワークスペースがあって、そこになにかの案件でゲストとして招待されたら緊張するだろうな、とか考えたり。

14万人でEnterpriseプランだとどれくらいになるかわからないけれど、プラスプランの1人月1,600円だとしたら1年で26億円。すごい。 コミュニケーションツールは、データも業務フロー双方でかなりロックインされるしでしばらく抜け出すのは難しそう。

この記事で、おやと思ったのはSlackを、メールでもチャットでもないものとして取り上げていたこと。

Slackってなんなんだろう。

さて、ここから本題です。ある架空の組織での話で、Slackをコミュニケーションツール悩んでいる話を書いてみます。オチはないのですが、よければ感想など聞けたらと思っています。

前提

・ある、30数名くらいの組織にて、これまでメール中心にやってきたけれど人も増えてきてコミュニケーションを円滑にしていくのにチャットツールを導入したい。
・Slackを試験導入(無料)してみたところ一部チームではうまく使えているけれどどそのチーム以外にうまく広げられていない。
・無料期間という甘えもあって、本気で組織内普及もできていなかったということもあるけれど組織の内部だけでもメールとHangoutが使われ続けているし、Slackが難しいと感じていたりする人が多い。
・全員集まる機会はまれで、PCをほぼ使わないメンバーも多く、ITに不慣れなものも少なくないことも原因の一つかもしれない。
・でも、そろそろ人も増えてきてコミュニケーションの道具を整理してスムーズにしたい。しかし、有料化するにはSlackはやや高い。かつ、かなりロックインされるので戻れないため慎重に判断したい。

そして重要なのが、Slackがそれに値するよいものかどうかを、意思決定者が確信を持てていない(しかし、世の中の多くの先進的な企業に採用されているのであれば、自分がなにかを理解していないのではないか?)。

とるべき選択肢

・お金をかけてSlack有料化して全力普及する
・Slackをうまく使えているチームに旗を振ってもらって、組織内の普及を励んでもらって、その成果で有料化するかどうか決める
・ほかのツールを探す
・Hangoutがまともになるのを待つ

どうするべきだろう? まず、現在おもに使われているメールの欠点とメリットを考えてみることでチャットツールのことを考えてみます。

メールの欠点はなんだろう?

メールは、おもにITエンジニア界隈では古くさいものとしてみられがち(な気がする)
・リアクションが返信という、参加者のアテンションを奪うものしかないためハードルがありコミュニケーションのハードルが重くなる
(i一方のSlackなどでは気軽にリアクションできる。Typetalkとかでは何度も打てるスターがある)

・メールそのものの重要度を設定できないため、(組織によっては)コミュニケーションのハードルがあがる。
軽い話題も、重い議論も平等。
Microsoft Exchange(同士)では、メール送信者が重要/非重要のラベルをつけることができるとか、Gmailでは重要度を自動判断したりとかはある)

・宛先が固定されていて、その時点で正しく設定したとしても後のメンバーが話題を参照しにくい。特に、新規参画する人がいると、情報をキャッチアップしにくい。
(Slackでは検索して参照したり、過去のやりとりをリンクとして共有できて便利。話題を必要としていたり、興味のある人が参加でき、またあとで招待できる)

余談だけれど、一部で指摘される下記の問題はメールの欠点ではない。
・メールは(チャットと比べて)形式的になりやすくて送信コストが高い、とかは組織の問題でメールの問題ではない。メールでもみんな一行返信でいいよ。
・1つのやりとりで話題が増えると追っかけられなくなるはGmailのスレッド機能がある程度解決している。返信されなくなるのは、Slackでも同じ。

メールのメリットとして

・(特にGmailでは)処理済み/不要メールをアーカイブしていくことでメールボックスに残っているものは要対応なものとしてタスク管理的に使える(GTD的ですね)
→ 逆に、Slackメインの方々はタスク管理、どうやっているんだろう。都度都度、課題管理システムに起こす?(もちろんメールでも重いタスクは課題管理システムに登録すべきだとは思う)
Slackで質問があって、返そうと思っても、途中で別のことに気をとられたりするうちに、どこのチャンネルかわからなくなったり、チャンネルも流れていったりしがち。

・社外のひととのやりとりと社内を同じツールで使える。社内転送したりとか
(Slackメインの組織でここらへんの必ず発生する社外とのメールをどう連携しているかは気になる。二重管理にならざるを得ない?)。

その流れとして、Googleのチャットツール、Hangoutは一部よくできていた(過去形)
Gmailのメールの検索でhangoutのやりとりも引っかかる
・チャットに途中に参加した人も、過去ログを読める
Gmailの画面で送受信できるので気付きやすい
・モバイルアプリもぼちぼちよくできているし通話、テレビ会議もぼちぼち。

ただし、Slackと比べると、
・チャンネルのように話題ベースで発話しにくい(できなくはない?)。
・マルチメディアや別サービスとのインテグレーションが難しい
という欠点があった。

GoogleはG Suiteの一環でChatをつくりなおす!とぶちあげていたけれど、けっこう悲惨だった。
2019/10に新しいものつくるらしいので期待はしている。

脱線しますが、G SuiteはGoogle+の失敗の知見をうまく活かせているか心配。
冒頭でGoogle+を参照してプロダクトマネジメントの重要さを説いたInspiredという本がめっちゃいいので、ソフトウェア開発に関わる人(特に、経営者、ビジネスサイドのみなさま)読んでください。無料で読めます。

inspiredjp.com

第2版の日本語化も熱望しています(協力します)

Slackについて

さて、メールの話でもSlackに触れていたが、Slackについて検討するときも、メールと同じように欠点から見ていく。
まず価格。1人850円/月。30名で306,000円。少数精鋭なIT企業とかスタートアップとかならともかく、非デスクワークなメンバーやパートタイマーの多い組織だと割高に感じる。

もちろんこういう話題もあるけれど、価格というよりもツール自体に確信が持てていない。

一方でTypetalkの25ユーザから50ユーザまで年79,800円は魅力的・・・。Slackを試験導入しているので、また新しいツールか、という疲弊を含めたスイッチングコストは高いけれど。。
www.Typetalk.com
(あるいはSlackのエクスポートデータをインポートするのサポートしてくれないかな。データも見ていない。

あとは、ITツール不慣れな人に触ってもらうと、けっこう難しいと感じやすいと思う。
チャンネルとは何か、いつ返信すべきか、スレッド機能でクローズに返信しがち、それに気付かず放置されがち。
というかスレッド機能、デフォルトでそのチャンネルにも投稿してほしい。

近い話題で、Typetalkでは、ハッシュタグでまとめ機能つかえるのけっこういいと思う。

www.Typetalk.com

そのほか

そのほか、Discordを業務で使うのはどうなんだろう?ログインメッセージが恥ずかしい問題はあるけれど。
LINE WORKSつかっているひと知らないので使い勝手だれか教えてください。
ChatworkするならTypetalkかな、、(ちゃんと比較検討できていません)

フリーランスの方や、スタートアップ系でたまにいらっしゃるのだけれど、Facebookを業務のやりとりでつかうのはけっこうつらい。検索性が悪いし通知がきて返信しに行ったらついついウォールを眺めてしまって時間が消える。

そうこう書いていたらSlackに年30万くらいいいじゃん、という気持ちになってきたけれど、もうちょい確信が欲しい。

そういやMicrosoftに買収されYammerどうなったんだっけ。

以上、オチはありません。なにか後押しというか確信が欲しい。

コミュニケーション不全症候群 (ちくま文庫)

コミュニケーション不全症候群 (ちくま文庫)

極端な例を使うのは便利だけれど危ない

ソフトウェア開発では仕様を明確にするために極端な例を考えることが役立つ場合がある。
例えば、自動販売機をつくることになったとき、お金を入れることができる、という要求だけでは仕様をつくるに不十分で、いくらまで、あるいは硬貨何枚まで入れられることができるか考える必要がある。このとき、硬貨100枚は入れられないですよね、と問うことで、どこかに境界があるはず、と考えてみたり、記念硬貨は使えないですよね、どこまで使えるようにしますか。と考えることで2000円札を使うかどうか検討することにつなげる。極端な例を歓迎できる空気は、アイデアが生まれることにもつながる。ブレインストーミングの方法のひとつでもあるし、お昼ご飯を食べる場所のアイデアが出ないときに、マクドナルドにする?と提示することで呼び水となってアイデアが出るというマクドナルド理論(出典不詳)に近いかもしれない。

仕様の守備範囲を明確にすることで、問題に事前に対処できたり、開発のスコープを明らかにしてコストを守ることにもつながる。

ソフトウェア開発以外の例だと、環境問題への対処を考えてみる。そもそも環境問題がなんなのか明らかにするために、「人間が滅びれば解決する?」と極端に問うてみることで、それは本末転倒で、人間あっての環境だろう、と条件がより明らかになったり、とはいえ人口が環境問題の大きな因子なので、平和的に人口増加を抑えるためのリプロダクティブ・ヘルスライツの普及なんかが環境問題に有効かも、と議論できると建設的。ここで、人間が滅びれば解決など虚無主義者は出てけ!となってしまうともう建設的な議論はできなくなる。

この方法は、大学の研究室や、信頼関係ができている開発チームなどでは、自然に使われていることも多い気がする。
しかし、こうした議論になれていない人がいる場合には、極端なことを言って話題を脱線させたり揚げ足取りばかりするネガティブな人間だと思われてしまいかねず、環境問題の例でみたように信頼関係を失ってしまう危険がある。

たとえば、スマフォで決済するサービスがあって、マーケターが、予算をたくさんとってきたからお客さまが購入したときにランダムにX%くらいのひとには100%ポイントで還元させよう!ユーザ増やすぞ!これから各所調整していくぞ~ってテンション高くやってきたときに、エンジニアがそれって仕様大丈夫?お客様が還元に当選するまで返品繰り返したら大丈夫?とか、加盟店とグルになって当選狙ったりしたらどうなる?とか悪い例を質問し続けていったら、これから各所と交渉していこうとやる気に満ち溢れていたマーケターの人の勢いを挫くことにもなりかねない(もちろんこのお金を扱うビジネスの場合、そういう慎重さは絶対必要ですが)。そうして、一緒にサービスに取り組むべきマーケターとエンジニアのチームであるべきなのに、マーケター対エンジニアみたいな構図になってしまう(かなり簡略化して話しているので寓話だと思ってください。当然事業責任者とかプロダクトマネージャーとか法務と一緒にやる)。

そういう対立する構図になるのを避けつつ、前向きに、いい仕様をつくっていくために、チームに合わせたコミュニケーションが必要。

特に、すぐれたチームに長くいて、コミュニケーションコストが低い環境に慣れてしまった人ほど、チーム外の慣れていない人にすっと極端な例を使ってしまい危険かもしれない。

さらに、昨今話題になりがちな、Googleが生産性高い組織は心理的安全性がある!ということを半端に聞きかじった人がやらかしがちかもしれない。率直にものを言える環境であることが善、と信じ、そういう議論になれていないひとにもあまりに率直にものを話してしまい、傷つけたり衝突したりしてしまう。

自身もそれなりに知識がある分野なら、ヒアリングしたあとに、仕様を明確化するために、おそらくこうですけれどあっていますか?、とか判断を交えることで柔らかく伝えられるけれど、自身にとって土地勘のない分野にて、その分野に詳しいけれど仕様を明確化すること(システム開発とか)には不慣れな人*1に質問するときには、そういう知識に頼った配慮がしにくく難しい。
これは、メールの定型文のようで、冗長だけれど、例えば「仕様を明らかにするためにあえて極端な例を挙げるんですけれど・・・」と前置きをするとかはひとつの方法だろう。
なにかいいやり方・考え方があれば教えてください。


・・
・・・
ソフトウェア開発だと、まだ関係者が限られていて楽かもしれない。
利害関係者の多い、おおきな制度設計だとより難易度が上がる。社会問題への対策も、大義があることをやろうとしているのに細かいことばかり気にされて、本質ではないと反感をもってしまう人も多い。
小さな会社内のルールなら、モラルを期待できるけれど、行政がつくる制度では隙間をつかれないように注意する必要がある。けれど、あまり議論に時間をさけずに、なあなあですませるための妥協的制度になって、例外規則が増えて運用の負荷が増えたり換骨奪胎されてしまう。軽減税率のことです。

関連する話題
Twitterでの、人のたんなる感想や思い付きに対して、反例を挙げて論理的に間違っていると断罪したり、揚げ足をとる人々もこの一種なのではと思ったりもするけれど、別の根深さがあるので触れないでおきます。

この記事は、3/14の深夜にタルトタタンを焼きながら書きました。タルトタタンも定義がいろいろあってさまざまなレシピがある。

*1:ドメイン駆動設計でいうドメインエキスパート

読書メモ 世界を変える偉大なNPOの条件

読んだのは2015年だけれど、書いてあったことを参照したく当時のメモを引っ張り出してきたのでメモを共有します。

世界を変える偉大なNPOの条件――圧倒的な影響力を発揮している組織が実践する6つの原則

世界を変える偉大なNPOの条件――圧倒的な影響力を発揮している組織が実践する6つの原則


NPO、と題していますがそこに限らず、なにか社会の問題を解決するために、どうしていったらいいか、というのが主題です。
そもそも原題はForces for GoodでNPO限定というわけではありません。中身は、社会に影響を与えたNPOいくつかのケースを挙げて、うまくやる方法を抽出しようとしているもの。
民間でも大学でも個人でも、なにか世の中の問題を解決したい人は読んでみると参考になるかもしれません。


概要(というか抜き書き)

本書でとりあげるNPOは予算規模や組織の大きさではなく社会に大きな影響(社会的インパクト)を与えているかどうかで選んでいる。


調査の結果、社会に影響を与えているNPOには6つの原則があることがわかった。詳細は後述、

  1. サービスを提供するだけでなく、政府と協力して政策転換を促す。
  2. 市場の力を活用し、企業を敵視したり無視せず、強力なパートナーとみなす。
  3. 活動を支援してくれる個人が有意義な体験を行えるように工夫し、彼らを大義のために動いてくれる熱烈な支持者に変えていく。
  4. NPOのネットワークを築き、ほかのNPO組織を、希少な資源を競い合うライバルではなく仲間として扱う。
  5. 変化する環境に適応し、戦略的であると同時に革新的かつ機敏に動く。
  6. 社会変革の強力な推進者となるために、リーダーの権限を分担する。

調査の中で、これまで俗説として有用だと信じられていたものが間違っていたとわかったものもわかった。

  • 1.完璧な運営 2.ブランドに対する関心とマスマーケティング 3. 革新的な新しいアイデア 4.模範的なミッションステートメント 5.従来の組織評価の高評価(例:予算に占める諸経費の割合) 6.大規模な予算

これらは必ずしも必要ではない

補足

  • 組織の成長は影響力を高めるための一つの戦略ではあるが、成功するための唯一の方法ではない。
  • 偉大さとは、NPOが組織の内部の運営をどうするかよりも、組織の外の世界に対していかに働きかけるかという部分に関係が深い。
  • 組織の外を動かすことが必然的に内部環境にも影響を与える特別な実践を伴う。


社会起業家は、人に魚を与えるだけでは満足しない。魚の釣り方を教えるだけでも満足しない。彼らは漁業全体に革命を起こすまでは止めないだろう(ビル・ドレイトン アショカ財団 創設者)

(注・・・革命をゴールとするこの言葉は歴史にたびたび混乱をもたらしてきた純粋な進歩主義者っぽさを感じた)

正しいかどうかにこだわるよりも、社会を動かすことが大事だ(マーティン・イークス セルフヘルプ創設者)

6つの原則

1.サービスを提供するだけでなく、政府と協力して政策転換を促す。

影響力のある組織は、地域サービスと政策提言(アドボカシー)の両方を行い、この2つの活動を結び付けている。この2つは必要なスキルも時間軸も異なるが、それぞれ好循環をもたらす。

アドボカシー活動はほかの組織と連携しなければならない場合が多く、成功が何によっても荒らされたのか明らかにすることは難しく定量的に評価しにくい。

政策転換を成功させる5つの原則

  1. 実利主義と理想主義のバランス グリーンピースなどのような過激なアプローチは社会変革につながらないわけではない、メディアの注目をあつめ大衆の関心を集める効果はあるが、長期的な有効性が損なわれることが多い。
  2. 超党派を原則とする 「ほかの環境団体との大きな違いを挙げるなら、彼らは環境を守る最善の方法は政権交代だと考えている点だ。」(エンバイロンメンタル・ディフェンス 提携担当部長) 「永遠の友なし、永遠の敵なし、永遠の利益あるのみ」(黒人議員連盟のモットー)
  3. 信頼と高潔を維持する
  4. 政策通を雇う
  5. アドボカシー活動のための財源をみつける

2.市場の力を活用し、企業を敵視したり無視せず、強力なパートナーとみなす

市場の力を利用する3つの方法

  1. 彼らは企業が従来の手法を変えて社会的責任をもっと果たせるように力を貸している
  2. 自分たちの社会目的のために、寄付、ボランティア、社会貢献型マーケティングなどの形で企業と提携して、資源を彼らから獲得する。
  3. 事業収益を生むために自ら事業を運営する

補足

  • 企業を利用するだけでなく、NPOも多くのものを企業に与えなければならない
  • 企業によって利用されたり、仲間や一般市民からは身売りと受け取られたりするリスクはあるが、ここに多くの機会もある。
  • 必ずしも収益につながる事業モデルがない場合もある。

3.熱烈な支持者を育てる。活動を支援してくれる個人が有意義な体験を行えるように工夫し、彼らを大義のために動いてくれる熱烈な支持者に変えていく。

社会に大きな影響力を与えるNPOは。多くの人が活動に参加できる方法を生み出す。そして人々に”適切な”体験を提供することができたとき、そうした参加者を組織の大義への熱烈な支援者に変えることができる。

優れた組織では、個人の参加だけでなく、支持者たちのもっと大きなコミュニティをつくり出している。コミュニティ自体が目的とされ、これを動かして、より大きな社会変革を実現する。

参加意識を高める法則

  • 組織の使命や目標、価値を伝える・・・心に訴える仕掛けを準備することからはじめる
  • 意義深い体験の機会をつくる・・単に無償奉仕させたり、寄付をさせたりすることよりも、深いかかわりに招き入れ、組織の事業を直接体験させる
  • エヴァンジェリストを育てる・・・ボランティアをエヴァンジェリストに変身させる
  • 愛されるコミュニティを築く・・・メンバーたちがつながる方法を提供し時間をかけて育てる

4.NPOのネットワークを築き、ほかのNPO組織を、希少な資源を競い合うライバルではなく仲間として扱う

大きな影響力を発揮するNPOはネットワーク重視の考え方を採用する。

  • 全体のパイを大きくする・・・資金の総額を増やしネットワークあるいはその分野へ資源を配分する
  • 知識を共有する・・・情報をオープンにし、ほかのNPOが能力を高めるための訓練を提供する
  • リーダーを育てる・・・活動する分野全体のためにリーダー育成に投資し、同じような価値観を持つ仲間と人材を分かち合う
  • 連携する・・・連携して先頭に立つか後方支援に回るべきかを判断する

5.変化する環境に適応し、戦略的であると同時に革新的かつ機敏に動く

  • 堅苦しい官僚主義と自由奔放な創造性の均衡点を見つける
  • 外部環境や組織内で生まれるアイデアに耳を澄ます
  • 実験し、新しいものを取り入れる・・・プロダクトイノベーションとプロセスイノベーション
  • 評価し、学ぶ・・・なにがうまく機能し、なにが機能しないのかを厳密に評価し、その情報をネットワーク全体で共有する
  • 修正する・・・評価結果をふまえて将来の結果を変更する。

自由なやり方で適応していく組織もあるし、体制を重視し厳密な計画や制度を用いて革新を遂げようとする組織もある。こういった組織は実践と同じ程度、評価や計画から学ぶ。

組織が変化するのに伴い、追加する新しい計画の数と同じ程度に既存の事業を廃止する。

6.社会変革の強力な推進者となるために、リーダーの権限を分担する

  • 外部向けリーダーとしての役割と組織管理の役割をわける
  • 形式上だけでなく実際に権限と説明責任を与える。権限を与えることで優れた人材は組織に長くとどまる。
  • 優れたリーダーは在職期間が長い
  • 後継計画をつくる・・・組織内外にかかわらず
  • 戦略的で規模の大きな理事会をつくる・・・(これは成果を出したことの結果なのかも?)

影響力を持続させるために

野心的な目標を達成することと組織の能力を培うことは相互補完的

最初に人を選び、その後に目標を選ぶ(ジム・コリンズ、ビジョナリーカンパニー2)

はい

技能は重要。でも情熱ほどじゃない。後から学べるから(セシリア・ムニョーズ、ラ・ラザ全米協議会)

そうだね

集中力と姿勢は後から学ぶことはできないし、これらは組織のよき支援者となるために必要だ(セシリア・ムニョーズ、ラ・ラザ全米協議会)

使命とお金の両方が、この順序で重要である。
本書で取り上げた成功している組織12のうち10の組織では、同じ規模、同じ分野、同じ地域で活動するほかの団体と比較してNPOとしては最高水準の報酬を支払うことを目標にしている。大半の運営幹部への報酬は10万ドルを超えている(2005年)

非管理職(専門職)のキャリアパスを設ける

私たちは、解雇する責任を負うべきだと考えている。人を解雇しない管理者がいたり、そういう部門があったりすれば、その担当者と会う。いまここでは280人が働いているが、私たちは世界を変えつつあると思っている。もし。可能な限り優秀な人材を雇っていないなら、そして自分たちを甘やかしているのなら、この組織はおしまいだ(エンバイロンメンタル・ディフェンス、フレッド・クルップ

これらの組織はいずれも人材管理面で好循環を生み出しているが、リーダーの育て方や最高の人材を確保・維持する方法を知ったから成功したのか、それとも、活動が成功して、ある程度の規模と安定性を得たためにこういった人材を保持できているのかその因果関係を解きほぐすのは難しい。おそらく両方あると考えられる。

成功した組織は資金獲得先を政府か、民間企業か個人から獲得するか選んでいる。そういった主体は収入源として優れているだけではなく、問題を解決するのを助けてくれる。

継続性のある市民による大きな寄付基盤は強力だが、それを得るためには相当な資源を投入しなければならない。

原則を実践に移す

偉大さとは、言葉から受ける印象とは異なり、他者と協力し、他者を通じてなされることに関係する。社会のすべてのセクターを活用して、社会的価値を生み出す力と結びついている。

感想

アメリカン巨大NPOの成功事例からいろいろ知見を集めているのが本書。NPOで社会変えられるんだ!というのは日本の小規模ローカルNPOしか見えていなかった自分としては驚きでした。 気になるのは、この知見が日本でも活かせるかどうか。たとえば解雇規制やロビイングの習慣とかは違う。

思い付き

  • アメリカとの違いとしては、よく言われるのが寄付文化。寄付以外に政府や企業からの支援ということも書かれているが日本でやれるのだろうか。CSR活動を受注するなどはしているが使い道は厳しく制限されているように思うし継続性に難ありな印象
    • 寄付文化が根付くにはどうしたらよいだろか?
  • 政策提言はできうる?ロビイング。どういう法律が新規就農や農家の継続性を阻んでいるか考えるとおもしろいかも
    • 最近、耕作放棄地にかかる税金は増えたけれど・・・
    • GHQの農地解放で得た農地が、商業地や高速道路に転用されて大きな利益を出すのを待つために保持し続けているのいびつなのでなんとかしてほしい(例:売却益の何割かは地域に分担とか)

本書で書かれていなくて気になっていること

  • NPOが収益事業をつくりだすことの難しさと工夫や知見
  • NPOのライフサイクル。解決したら解散する?規模が大きくなると官僚化が進み組織のための組織になるきらいがある

国内NPOについての愚痴は機会があれば口頭で・・・

夫がすねて料理をつくらなくなる話

この2週間ほどのあいだに共働き子育て中のアラフォー女性3名から同じような話を聞きました。
3件続いたということはよくあることなのだろうし、自分もそういうところあるかも、と思ったので書いてみます。
みんな男がそうだという話ではないのでご注意ください。


ちなみに、それぞれ妻の友人だったり仕事関係だったり会ったのはばらばらで自分がアラフォー女性と積極的に会っているわけではないです。


共通するのは家事や子育てに協力的な夫が、たまにしていた特定の家事をしなくなったということ。
1人は、夫がたまにする料理を食べて、味付けにちょっと否定的なコメントをしたところ、その場ではなんともなかったけれど、それ以降料理することはなくなったというもの。
1人は詳しく聞けなかったけれど、これもたまにする夫の料理のなにかに苦言を呈したら、同じようにそれ以降料理をすることはなくなった。
もう1名は、オムツを交換するときに、おしりふきを使いすぎたよ、と言ったところ、もうオムツ交換してくれなくて、それ以降は妻に任せるようになったというもの。


どの場合も、男は幼稚だ、傷つきやすい、家庭をともにする気がないのでは、と男を批判することはできるし、実際にそういう側面もあるとは思う。
けれど、批判しても解決しない。


それぞれの妻の口ぶりからは、ほかの家事や子育ては積極的にやってくれるんだけれどなんでこれだけ・・と困惑している様子がみてとれる。もちろん、深い付き合いをしているわけではない自分の前で、その場にいない夫をひどく言わないのは当然だけれど。


なにが原因だろう?
自分にはそういうことがないかな、と振り返ってみると、ひとつあった。


ある日、枕カバーに穴が開いて、買わなきゃ、Amazonだと2日はかかるかな、と妻と話をしていたあとのこと。
仕事帰りに遠回りして枕カバーを買って、びっくりしてくれるかなと思ってこっそりセットしておいたところ、洗濯してないもの(神聖な)布団に乗せたらだめだよと怒られたこと。たしかに、悪かったなあ、と思いつつ、じゃあ、そういう布団まわり全部やってくれ、と一瞬投げやりな気持ちになったことがあった。この場合は幸い一瞬そういう気持ちが浮かんだだけで済んだけれど、あとあと考えると、感謝される・ほめられると思ってやったことが、否定的にとられるとけっこうショックが大きくてかたくなになってしまうのかもしれない。


最初からどうでもいいことや雑だと自覚していることで怒られても、あまり引きずらない。
感謝されるかも、と思っていることをスルーされても別にどうでもいい。
でも、感謝されるかも、とよかれでやったことが否定されるとかなりショックを受ける。


そう考えると、夫婦の関係・男だけにかかわらず世の中意外と多いのかも。上記の話は男女逆でもありそうだし、たとえば、近所のおばさんの善意のお節介をうっかり否定するとずっと恨まれるとか。子どもがなにかに挑戦したてのころにマイナスなことを言って、やる気をなくさせることも近いかもしれない。 ネットで人気の若者が、またおもしろいこと書いたぞ!と記事を書いて思わぬ炎上した後に、素直に撤回できずにかたくなに戦闘的になってしまうことも近いのかも。


こういうことをどう防ぐといいだろう。
否定的なコメントをする場合に相手を傷つけないように注意するのは多くの人がやっていると思うけれど、特に、相手が感謝してほしそうなときを見定める必要があると思う。
あと、関係性が構築できていると思っていて、正直になんでも言ってしまいやすい関係でこそ危ない気もする。

人の意見に否定的なコメントをすると、人格を否定されたと混同してしまうことは多い。
これが日本の教育の問題か国民性かどうかはさておき、建設的な議論をするためにはどうしたらいいだろうか?
やっぱり、おしりふきを使いすぎだと思ったら、しゅっと指摘してしゅっと受け入れて改善していきたい、よいやり方などあれば教えてください。


最後に自分がひとつ思いついたものを紹介しておきます。
プロジェクトファシリテーションの分野で使われ始めたKPTという振り返りの方法です*1
プロジェクトの区切りで振り返りをする際に、そのままだと悪いことばかり思い起こしてマイナスな空気になりがちなのを、議論の順番を決めておくやりかたです。最初に、よかったことで次も続けたいこと(Keep)を議論してから、悪かったことや反省点(Problem)を話し、最後に次回試してみること(Try)と、分けて話をすることで建設的な議論にしていこうというもの。
これにならって、よかったことを伝えてから悪かったことを話すとニュートラルに受け入れやすい、かもしれない。もちろんKPTなんて言葉知らずともあたり前のようにやっている人は昔から大勢いるとは思いますが。

ちなみに、私ども夫婦では今年から月次家族会議でこのKPTを導入しています。また学びがあれば共有します。


最近作った料理 tsukurioki.hatenablog.com

メンテナブルVBA

こんにちは。これはSpreadsheets/Excel Advent Calendar 2018の8日目の記事です。 adventar.org

小説スプレッドシートがよすぎます。

また、昨日はつくりおきアドベントカレンダーに寄稿しました。15分でパスタをつくる話です。 tsukurioki.hatenablog.com

さて、VBAという言語があります。VisualBasicMicrosoftアプリケーション向けにしたもので、おもにExcelAccessを操作するのに使われています。

昨今、RPAというマクロっぽいツールが流行っています。 人件費の高騰や人材難に対応するために業務をロボットにやらせよう、という発想のもので、うまくつかえば省人化につながり有用なのですが、安易な導入は業務のブラックボックス化を招き、長期的なコスト増につながる可能性もあります。

本当はちゃんと業務システムを組む必要があるのですが、まともにシステム化するにはお金も人も足りない。 パッケージや既存のサービスを利用しようにも合うものがなかったり、組織が合わせられなかったり、選定能力もなかったりする。

そんななんかでいびつな業務を処理し続けないといけなくて疲弊する組織というのもまああるわけです。 ここから身を守るための道具として、貧者の業務システム、ExcelVBAを考えてみたいと思います。

ExcelVBA、つかったことありますか? Excelがあれば気軽にはじめられるので、エンジニアのひとも道具箱にいれておくといろんな現場で便利なことがあるかもしれません。 自分は未検証ですが最近はMacOSでもきちんと動くようです。 そして、重要なのが、非エンジニアでも取り組みやすく、理解しやすいこと。

このエントリでは、そんなVBAを知ってもらうのと、VBA初心者が業務を助けるアプリを書くときの注意点を書いておきます。 文法などは書いていないので、適宜ググってください。

ただ、自分も3か所くらいの現場での、引き継いでメンテナンスした経験・ゼロから業務を分析してアプリを書いた経験などから書いているだけなので、偏ったかん考えなども含まれるかもしれません。
そういう意味では、ベストプラクティスではなくそれを探すためのたたき台のひとつと受け取ってもらえればと思います。
コメント・ご質問などお待ちしております。

ExcelVBAの特徴

プログラミング経験のないひとでもとっつきやすい。というのが重要な特徴です。 具体的には
・操作をマクロとして記録でき、そのコードを見たり変更できる。そのため、記法を調べなくてもコードができて、それを手直しすることができる。ただし、低パフォーマンスなコードにはなりがちなので注意。
・すぐに有用な動作を書くことができる。たとえば全シート名を取得するコードだったり、データを複雑な方法で集計するとか。
これは、よくあるプログラミング言語で、条件式と繰り返しを学んでも、それがどう役に立つのかわからずモチベーションを保ちにくいと比べ、小さく成功体験をつくれて、条件式と繰り返しの重要さを学びやすい。
これによってプログラミングの楽しさを見つけて自信をもってほかのプログラミングに手を出していく人もいる。
これは、初心者がいきなりRuby on Railsを学び始めて、気にすることが多すぎるあまり意味を理解せずコピペになりがちなのとの違いでもあるかも。

・データ(表)とコードが密結合になる
このため、そのままデータをもったファイルにマクロも書くと、そのファイルをコピーするとコードをもったファイルも増えていくため、アプリの配布とか、バージョン管理が極めて難しい(マクロだけエクスポートしてバージョン管理することもできなくはないが、煩雑)。
とくに、オブジェクト指向で書けるんだけれど、そのコードの置き場が難しい。複数ファイルで共有するのはできなくはないけれど、危ない。

・独自エディタ
行数表示させるのが難しかったりで好きなエディタをカスタマイズしている上級者には厳しいと思う。ただし、リアルタイムで構文チェックしてくれたり、自動インデントとか大文字小文字変換とかしてくれたり、ブレークポイントをつけてデバッグを容易にできるので初心者にとってはとっつきやすそう。変数の中を表示させつづけられるウォッチウィンドウも便利。

ユーザインタフェースが簡単に作れる
コードではなくドラッグアンドドロップで(wysiwygに)ボタンやフォームをつくれる。便利。

・印刷とかも簡単
帳票が簡単につくれます。しかも、テンプレートをExcelで簡単につくれるし、帳票をつくったあとに、ちょっと文字を変えたり、サイズを変更したりとが簡単にできるのはほかの帳票システムにはあまりない(もちろん帳票システムとしては、記録を管理しにくいとか重要な欠点はある)


・・
・・・
つまり、非エンジニアでも簡単に動くものがかけて楽しいけれど、そのソフトウェア設計の未経験さと、VBAのデータと蜜結合しやすいことからメンテナンス性が低くなりやすい。ということです。
現場で、なんらかの業務でExcelで手作業でなにかしないことは多々あり、短期的には業務が楽になっても、人員移動などで人が変わるとすぐブラックボックスになってしまいます。

こういうことを避けるため、おもに非エンジニア向けにちょっとした注意を書いてみます。

1. 書き捨てられる規模にとどめる

巨大なVBAをつくるのは地獄への始まり。いざとなれば1日でつくれる規模を心がける。

2.バリデーションする(入力をチェックする)

ユーザはあらゆる情報をセルに書き込むことができるし、Excelでエラーがあることもある。
数字を期待するところでは、セルに値が存在することを確認し、isNumericでバリデーションして行数と注意文を出力するべき。セルの入力規則もうまく使いたい。
メンバーがマクロをつかっていて、エラーが出てもあなたのところに来る必要がないようにしたい。

3.他ファイル参照時は相対パスで動くようにする

ときには、あるExcelファイルは別のファイルを参照することも多い。
そのときは、非本番データでテストできるようにしたりやユーザがポータブルに使えるようにするため、相対パスのみ、できれば、マクロを記述したファイルと同一ディレクトリにあるようにするべき。
複数ディレクトリにまたがるときは、そのファイルのパスはExcelファイル内の設定に記述できるようにする。

4.サブルーチン名・変数名は日本語にする。とわかりやすいと思う。

実際に業務で使う用語をそのまま日本語で使うとメンテナンスを引き継ぎやすい。DDDでのユビキタス言語ですね。
コード中にコメントはかなり丁寧目に書きましょう。

5.できるだけVBA内で処理せずExcelの式を使う。

VBA内で詳細な計算をするのではなく、そのデータの移動とかだけにとどめて、計算は表上での式ですると、エラーを発見しやすい。

6.VBAマクロのファイルとデータをもったファイルを分離する

データをもつファイルは、別のロジックの含まれるマクロを読み取り専用で開いて起動するくらいにとどめ、ロジックの書かれたファイルはユーザが開かないようにする。
ファイルサーバに置かれたものをユーザが使っていてエラーがでたとき、修正するためにファイルを閉じてもらう必要があるのはだるい。
なるべくソースだけでバージョン管理したい。
ただ、ショートカットで使うユーティリティ的なルーチンは別かな(複雑な優先度でのソートを数種類使い分けるとか)。

7.知っていてほしい概念

Dictionary・・・連想配列。ハッシュです。便利。ソートはないので、各自でソートを実装する必要があります(https://qiita.com/daik/items/682743bb8bcd8b5f0689
Variant・・・二次元のExcelのデータを取り込むのにつかいましょう。二次元配列的に扱えます。Excel上のデータに都度アクセスするより高速。
データの取得(Webクエリとか)・・・これはVBAとは違うのですが、DBMSのデータやWebページからデータをとってきてExcelのシート上に展開することが簡単にできます。うまく使えば、弥生シリーズ(内部にSQLサーバを使っている)とか、社内Webシステムのデータを、マスタとして取得して処理できます。たいへん便利。

8.上司同僚にはことあるごとにリスクとコストを伝える

はい。なんとなく自分が楽をするためにシステムを書いてきたんだとは思いますが、いつしかあなたのシステムはビジネスの一部になって、組織と深くつながってしまっていると思います。
システムがある以前の苦労を知っている方は、あなたに敬意を持ち続けると思いますが、それ以降に組織に加わったメンバーはそうではありません。
そのシステムがあることを当然に思ってしまうかもしれません。そうなると、そのシステムのメンテナンスに適切なコストが払われず、不健全なものになります。
それが有用なものであれば、ちゃんと業務として扱ってもらい、評価してもらいましょう。
そして引き継ぐための準備をしてもらいましょう。
そのためには、上司にはことあるごとにあなたが払ったコストを伝え、それが業務に蜜結合しているのであれば、不具合があれば業務に影響がある、そして、システムには不具合は避けられないということを伝えましょう。

9.参考になるサイト。

今回は実装の詳細とかコーディング自体については触れませんでしたが、やりたいことを言語化できればだいたいググって見つけることができる、気がする。

だいたい下記3サイトが相対的にまともでわかりやすい記事多めなのでググったときに優先的にみるとよさそう。
Office TANAKA Excel VBAテクニック カテゴリー:即効テクニック|Excel VBAを学ぶならmoug Excel VBA入門 | UX MILKVBAは公式も検索性が悪いし、エラーメッセージも日本語ででるため、英語の資源にアクセスしにくい・・・)

以上、それではハッピーVBA