ぜぜ日記

ブログです

RubyKaigi 2024 参加してきた日記

3行まとめ

  • RubyKaigi というプログラミング言語についてのカンファレンスに参加してきた
  • 難しいテーマが多かったが、セッションで言語開発に学び、ハッカーの生態に触れることができた
  • Ruby 最高、Ruby の未来は明るい。貢献したい

RubyKaigi とkaigiに参加した経緯

Ruby という日本人がつくって世界中で使われているオープンソースプログラミング言語があり、RubyKaigi というカンファレンスというかお祭りめいたイベントが毎年開催されています。

Ruby は日本だと食べログCookPad、Timee など大きな会社でもメインの言語として使われているし、GitHub やShopify といった巨大なサービスもつかわれているので多くの人々が知らず知らず恩恵を受けているはず。

自分も仕事では Ruby をたくさん使っているし、好きな言語ではあるのですが、この RubyKaigi では Ruby でなにかやっているというよりは、Ruby 自体を開発している人が多数発表しており、難しい内容が多い。また、率直にいってすぐ仕事に役立つわけではないためこれまでは参加を躊躇していました。あと、公用語が日本語(日本語の発表もあるけれど、スライドは英語、同時通訳あり)というのも少しハードルです。

例えばセッション一覧はこんな感じ。

Schedule - RubyKaigi 2024

RubyKaigiは年々規模が大きくなり、最近では1000人以上で3日間3トラックやるという大がかりなものとなっており、会場確保の都合と楽しんで参加するために京都、広島、仙台などと開催しているそう。

esa-pages.io

そして、この2024年は沖縄開催でした。平日3日間仕事を止めることにためらいもあったのですが、家庭カレンダーにRubyKaigi@沖縄とだけ入れておいたのを妻がみて、沖縄行こうよ、と背中を押してもらい今回参加してきました。自分が最初に荷物を妻の巨大なスーツケースに積めて持っていき、会期最終日に妻が3歳の子を連れて飛行機に乗ってきて合流し週末遊ぶという旅程でした。

RubyKaigi 各セッション

難しいセッションが多く、理解度どれくらいかを数字に出すのも難しい。ただ、Ruby の開発にかかわるみなさまをみていると、Ruby の未来はマジで明るいし、参加者に若く意欲的な方々も多く、今もナイスな Ruby はこれからもっとよくなることを確信できる会でした。特に印象に残ったセッションの一行感想

  • キーノート Writing Weird Code (@tompng)
    • 圧巻だった・・・
    • トリックのようなコード、パズル的だったり遊びな先入観があったけれど、言語機能の限界を突き詰めるものだと知った・・・。
    • https://github.com/tompng/selftrick2024
  • The grand strategy of Ruby Parser (@spikeolaf)
    • パーサとパーサジェネレータの変遷の話。LSPがそろうと開発しやすくなって便利だろうと思っていたけれど裏側はたいへん・・・
  • Namespace, What and Why (@tagomoris)
    • 複数バージョンのRubyやGemを使うための名前空間
    • 素朴なユースケースでは古いバージョンのRubyでしか動かないGemをどうにかして動かしたい場合に使えそうな気がしたけれど、テストとかによいのかなあ。
    • これまでブログやTwitterでおみかけして参考になる記事を多数書かれていた方
    • サイクルメットなアイコン画像から精悍なアスリートをイメージしていたけれど、気さくでな印象でした
  • An adventure of Happy Eyeballs (Misaki Shioi)
    • Socketの名前解決の仕組みがちょっと古かったのを EFC8305 で定義された Happy Eyeballs Version 2 に置き換えていく開発プロセスの紹介。
    • やや複雑な仕様を、状態遷移を明確にすることでコードを書いていくというプロセスがたいへんおもしろく、学びがあった
  • Leveraging Falcon and Rails for Real-Time Interactivity (Samuel Williams)
    • Falcon気になる
  • RuboCop: LSP and Prism(Koichi ITO)
    • みんな愛憎をもっているだろうRuboCopの話
  • Embedding it into Ruby code (Soutaro Matsumoto)
    • 型、どうなるんでしょう。安全さというよりはエディタの支援を得られるメリットのほうが大きそうな印象ではあるが・・・
  • Using Ruby in the browser is wonderful.(Shigeru Nakajima)

カンファレンスという場について

まだまだ続くコロナ禍を経験して、オンラインでもいろいろできることがわかってきていても、やっぱり同じ場所に集まるということは価値がある。身体性があることでやりとりできる情報量も多いし、偶発的な出会いも多い。

かつて一緒に働いた方、インターネットフレンズ、インターネットでおみかけしていた方とお話ししたり、懇親会で隣にいた方に技術的なお悩みディスカッションできたり、会社で利用しているサービスの開発者の方にお話をできたりたいへん有意義だった。勉強になった本を書いてくれた方もいてすごい。

大学2回生で授業を一週間休んできた大学生や、10代の高専生と若い人もいれば、若くしていけてるサービスをつくっている方々も。アイデアと意欲がわく時間だった。スタッフのみなさま、スポンサーのみなさま、登壇者のみなさますばらしい会をありがとうございました。

あと那覇というあまりなじみのない街に4泊してうろうろできたことも楽しい。 RubyKaigi とは関係ないけれど、子が生まれて病院から家にやってきてから、2日以上子と離れて1人で過ごすのは初めてだった。夜が長い・・・!家にビデオチャットで話したら、早く帰ってきて・・・とめそめそしていてかわいそうでした。

来年

次回は愛媛県松山! 2025/4/16-18。どうしよっかな~。もうちょっと悩んでおきます。