日曜日の朝8時から仮面ライダーウィザードが9月29日で最終回を迎えた。
話的には先々週に終わっていたのだけれど謎の番外編的なおまけが2話あってやや混乱。
これは別世界でおこる仮面ライダーオールスター的な話だ。ニチアサ系の映画にありそうな話だったかな。とっさにダーク♂尺余りという言葉が頭に浮かんできたので良くない。
ただ、子どもが大きくなると怪人になるという世界観は奇妙に思えたものの仮面ライダーも怪人の一種という初代のオマージュを利用した仕掛けは悪くない。あとはお披露目された鎧武はつやつやしていたけれどデザインは悪くなかったとだけ。
ウィザードの全体の構成は無難すぎて盛り上がりにかけていたかと思う。綺麗に終わったけれど大きな起伏もなく、カタルシスも驚きも少なかったように感じる。
最初期から出ていたフェニックスさんとメデューサ様がいいキャラをしていたとはいえ、ミサが家族の敵であり姉の姿をしたメデューサを仮面ライダーとして倒すまで時間があきすぎたかなあというのと、設定的に重たくていい感じなのに子ども向けであることを意識過ぎていたように思える。サバトの絶望への予兆があってもよかった。デザインとキャラがスタイリッシュでコメディ路線に走りにくかったのもあるかも。
と、ここまで文句を言ってしまったけれど玩具を買わない自分はターゲットではないので的外れな指摘であることだけ付記しておく。ただ平成ライダーを見始めたオーズ、フォーゼがそれなりにおもしろかったので期待し過ぎだった。
子ども向けであり、玩具を売るという目的もあって制限が多いのは仕方ない。けれど、奇数回でゲストの悩みとそれにつけこむ怪人が出てきて仮面ライダーが苦戦、偶数回で弱点を見つけるか強化してそれを倒すというパターンはマンネリ化しすぎな感はある。ただ実際に途中から観てもついていけるような構成にしてそれぞれごとに変化とオチをつけようとする脚本はすごく難しいか。多くの利害関係者が集まる特撮で冒険はなかなかできないのかも。スタッフの苦労話を読んでみたい。
自分と仮面ライダー
自分と仮面ライダーの関わりについて書いておくと、ちょうど中学校のときに入部した柔道部で仮面ライダーが流行っていたのがはじまり。中学生にもなって仮面ライダーかよと思っていたけれど友だちの家で平成ライダー1作目のクウガを観てコメディ部分がわりとよくできてるなと思ったことを覚えている*1。その子とはその後ひと悶着あったのだけれどそれは別の話・・・。
そのあと石ノ森の仮面ライダーを読んで、そのダークな雰囲気と悪の組織と思われていたショッカーが実は国の国民管理政策に関わっていたことがわかるというシリアスさに衝撃を受けたっけな。
大学生時代はテレビがなかったのでほとんど見れなかったけれど就活だったか学会かで東京の友人宅に泊まりに行ったときにオーズをその場で観て気になって見始めた。そして就職してテレビを買ったとからオーズ、フォーゼとやや定期的に観ている。フォーゼはドラマ大好きな親類の女子高生も観ていて、ダイの大冒険のひとが脚本書いているんだよと教えてもらえた。この宇宙もので学園ものの作品はなかなかコメディ路線とテンションの高さが良い感じで楽しめたな。スタッフのブログがおもしろくてチェックしていたりこれに出てきた俳優さんが朝ドラやゴールデンのドラマでいい役についていくのが嬉しかったな。異常な味を出していた清水富美加さんの活躍に期待・・・。
エンタメについて
この頃はドラマというエンターテイメントを消費するようになってきた。
テレビは小説と違って考えなくて良いので楽。ただ本と違って時間を食うのと食った割にあとあとまで心に残り続ける作品は少ない。けれど、ドラマの楽しみとして観ている人が多いことからネットでもリアルでも他の視聴者と話ができたり会話のタネになったりするのは良い。これは特にあまちゃんと半沢直樹で感じた(後半4話ほどしか観ていないけれど)。と、ここまで書いて思ったけれどたまに自分が消費単位でしかないのを実感してかなしくなる。
ポスト工業社会では余暇産業の伸びしろが大きくなってくる。余暇産業とはエンタメでありドラマ/ストーリーはその大きな一角を占めている。これからお金を稼いでご飯を食べていくためにはこれらを考えることは不可欠だろう。
今の少年少女がはまる仮面ライダーは、彼ら彼女らが大人になったころの社会に影響がある。つまり仮面ライダーを観ることは将来の日本を考えることになると思うのでみんな観ましょう(適当)
ちなみに明日からは仮面ライダー鎧武がはじまります。これは最近かなり有名になっていてその発言からは特撮好きが窺える虚淵玄脚本ということでたいへん期待しております。
こちらからは以上です。
*1:自分の家はケーブルテレビがなく仮面ライダーは映らなかった