Spectatorという雑誌(?)をはじめて買ってみた。年3回くらい出しているカウンターカルチャーっぽい雑誌です。 どの記事もおもしろかったんですが、特に坂田昌子さんという、宮本常一や網野善彦に学んで高尾山でネイチャーガイドをして圏央道トンネル工事反対運動などに取り組んできた方のインタビューがずけずけ回答していてすごかった。ちょっと要約しにくいので自然保護運動に関心ある方読むと得るものあるかも(自分が知らなかっただけれ有名な方?)。
私はいろんな運動の現場を見てきたけれど、言ってしまえば自分を愛してしまっているだけの人たちがすごく多い。
なんとなく想像はつく・・・
媚びずに対等に話すことがロビー活動では重要
はい。
ほか、内山節のインタビューで、環境問題を環境問題として語ってしまうと外部の話になってしまい解決不可能になる、という指摘がおもしろかった。自分ごとではないことで遠くなってしまう。あとは「思想が現実に先行することはない」とも
冒頭の特集(マンガ)のアメリカの自然観・環境保全運動史もよかった。
- ナチュラリストのジョン・ミューアが世界初の自然保護運動をはじめてヨセミテ国立公園をつくったり、現生自然法の制定に影響を及ぼしたり
- レイチェル・カーソンの告発が殺虫剤規制の法律をつくったり
- ピープルズパーク運動やアースデーをきっかけ(のひとつ)としてアメリカに環境保護局が創設されたり、1972年の国連人間環境会議につながったり
とボトムアップな動きがここまで法律や社会を変えてきたとは知らなかった。今の、生物多様性を守る運動(希少生物生息地の開発反対とか、魚の遡上しにくい河川工事とか)がなかなか行政に響いていないのを、いち市民として外野から感じてしまうけれど、ちょっとだけ期待を持てた。エコモダニズム運動のブックガイドもよい。
ジオエンジニアリングなどの強引な方法、かなり消極的には思うけれど今年の夏の猛暑を受けて、異常な金持ちが異常なことをしようとしたときに社会が制御できるかどうかと考えると暗い気持ちになる・・・