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うんこめも

自律分散うんこ製造システムについてのメモ

Excel 特定の倍数の行に色を付ける方法と条件付き書式でIndirectとAndで不具合がある話

Excel

前置き

Excelでちょっとした問題にぶつかって解決したのだけれど、日本語で整理されたWebページが見つからなかったので記録を残します。

Qiitaに書くかどうか迷ったのだけれど、Qiitaは「プログラミング知識を共有しよう。」と銘打っているのでブログに書くことにする。

ExcelPhotoshopなどの複雑な機能をもったツールは、公式のドキュメントでは初心者にやさしくなく知りたいことをすぐ知ることができない。ちょっと使い方を調べるとYahoo!知恵袋や2000年代前半のほんわかしたインターネット記事がでてきて日本語や信頼性に疑問を持ちつつ参考にせざるを得ないこともあって、情報の鮮度について考えさせられます。

英語だと、ツールやOSなどをおもな対象としたsuperuser.comという、stack overflowと同じStackExchangeのサービスがあるのだけれど、Excelのようにローカライズされたアプリだとこの文言は英語でどう表現されるか調べるところからはじまってしまい検索性が悪い。

superuser.com

1.問題 Excelで3の倍数の行に色をつけるには?

「条件付き書式」→「新しいルール」→「数式を使用して、書式設定するセルを決定」

こんなふうに書いて、対象範囲を選択します。

=MOD(ROW(),3)=0

「=」が2か所あって気持ち悪いのですが、条件付き書式ではよくあること。 ちなみにMODは合同式です。1つ目の引数を、2つ目の引数で割ったあまりを表現しています。 行番号を3で割って余りが0、つまり3の倍数の行を対象にします。

2.条件付き書式で二重線にするには(応用編)

さて、これで3の倍数の行の色をかえることができました。 同じように、表を見やすくするために5行ごとに罫線を二重にしたい思いがあることはよくありますが、 これはすこし難しい。

なぜなら条件付き書式で選択できる書式には、直線や点線はあっても二重線はないから。

f:id:daaaaaai:20160421141438j:plain

ではどうするか。 無理矢理VBAで書くもありですが、逆に考えて、はじめから二重線にしておいて、それを一重線にかえる、という発想はありです。 特に、行があとあと挿入されたり別シートから抽出される場合には便利かもしれません。

3.もうちょっと複雑な条件式(そして本題)

条件式で複雑な条件をいれたいときああります。5の倍数で、かつ、ある列の値が特定の場合のみ、色を変える。 安直に考えると、MOD式で判定したものと、INDIRECT式とROW式をつかってその行の特定列の値を取得して判定したもののANDをとります。 が、これだとなぜか動きません。

いろいろ調べると、stack overflowやYahoo!知恵袋で困っている人がいたのですが、条件付き書式にて、AND式とINDIRECT式を同時に使うと不具合があるようです(WIndows8 32bit、Excel2013で発現)。

次の画像をみてください。 それぞれ、一行目の式で条件付き書式を指定し、その列の色を変えようとしています。ANDだけのC列やINDIRECTだけのD列はうまく動いていますが、両方をつかったE列はうまく動いていません(ちゃんと式を設定しているかどうか、ここからはわかりませんが、ちゃんと設定しているつもりです)

f:id:daaaaaai:20160421143136j:plain

同じようにORをつかっても動きません。 ではどうすればいいか。AND式ではなくそれぞれの条件式を*で乗じて論理積をとってやれば動きました。

これはバグのようですが、なんとも情報がわからないのでこのまま。

以上、なんというか、そんなに便利ノウハウでも深い知見というわけでもないのですが、ちょっとはまってそれを解決したけれどその問題と解決策が記述されている便利ドキュメントや記事がなかったので書いてみた次第です。

昨日の夢でみた啓示

Excelを殺すためにはそのExcelについて誰よりも深く知る必要がある

Railsチュートリアルを終えた話

システム開発 日記

いまさら感がなくはないけれどrailsチュートリアルをようやく終わらせることができた(Rails4.2対応 第3版)

http://railstutorial.jp/

Railsの基本的な機能、モデル、ビュー、コントローラ、テンプレート、パーシャル、フィルタ、検証、コールバック、has_many/belongs_to/has_many through関連付け、セキュリティ、テスティング、デプロイについて使い方を学べたと思う。 これからrailsで開発していくなかでちょっと困ったときにチュートリアルに戻って参照することもありそう。

つくっていただいたMichael Hartl氏と翻訳に尽力した安川 要平氏(@yasulab)に感謝します。

せっかくなので自分の現時点でのRails観とチュートリアルの紹介、そしてちょっとしたコメントを残しておこうと思う。

そもそもRuby on Railsとは(自分の認識)

https://github.com/rails/rails

Ruby製のフルスタックWebアプリケーションフレームワーク

ほかのフレームワークと比較すると以下のような特徴があると思っている(商用でがっつり開発した経験はない主観 だらだらまとめです)

  • 多機能であること
    • sinatraなどと比較し) デフォルトでも多機能
    • Java製のフレームワークと比べると)RubyのライブラリであるGemの種類とその情報も多い。ただし依存性の管理などに課題もある?
  • 設定よりも規約( CoC:Convention over Configuration)という考え方に基づいており、制約は多くなるがコード量が少なくて済む
    • ただし、理解が浅い開発者(自分も含まれるだろう)がレールから外れると理解しにくいコード量が増えるなど保守性が悪化するという指摘もある
  • 開発が活発でまっすぐ(に素人目には見える)
    • これは、いい点としては先進的な機能が使えるやバグ改修が早いということがあるが、悪い点としてはバージョンアップ時に後方互換性がなくメンテナンスコストが高くつくことも意味する
    • Java EEは思想は素敵に見えるんだけれど、利害関係企業の多さからか規格と実装の方向性がよく見えない。GlassFishのごたごたもあったりJava EE 7準拠でAPサーバなにがいいんですかね(いま調べるとWildFlyがいいのでしょうか?)
  • 一般人が安価に手に入れられる情報が多い
    • オンライン/書籍、日本語英語どちらもドキュメントや参考記事が多い。ただ、古いバージョンのものも多いので注意が必要
    • たとえばQiitaの記事数はLaravelの625、Djangoの397、springの256、Playの122に比して、railsは6358と圧倒的(2016/4/13)
      • (いずれも複数バージョンのタグがあるので乱暴です。。)
    • たぶん、特にJavaあたりでは大企業内にかなりの情報やノウハウがあるんだろうけれど、なかなか出てこないので、たんに情報ではなく一般人が安価に手に入れられる情報、という意味
  • 動的な型付けである(これはRubyの特徴)
    • とりあえず動かすためにはたいへん便利。ただ、大規模(コード量だけでなく開発者数も含めて)でミッションクリティカルなシステム開発には向かない。素直にJavaなど使いましょう。

Railsチュートリアルとは

ハーバードを出てカリフォルニア工科大で物理学の博士号を取得したMichael Hartl氏がつくって安川 要平氏をはじめとするみなさまが日本語に翻訳している便利Rails学習コンテンツ*1

Railsそのものだけでなく、Webアプリ開発の流れを学べます。 まず、ブラウザで使えるIDEであるCloud9で開発してBitbucketでバージョン管理し、Mintestでテストを書く(テストファーストにやるところもあるけれど厳格ではない)、Herokuにデプロイして確認できる。

各コラムや補足は理解を助けるのに便利。公式なドキュメントにはのらない実践的な知恵や文脈の共有もあって学びがあった。

とはいえ、プログラミング未経験者には、新しい概念が多すぎて難しいとは思う。 とはいえ、どの要素が実際に動くものにどう影響するか感じながら学習をすすめるのにこれより向く教材はあまり思いつかない(helloworldや、やさしいRubyなどから、Webアプリのことを理解するのは大きな断絶がある)。 ただし、困ったときにすぐ聞けるひとがいないとつらいかも。なにか困ったことなどあれば自分でよければ相談に乗りますのでお声掛けください。

また、Cloud9が速度も使い勝手もかなりよいことがわかった。ブラウザでみるWebアプリである以上、ショートカットに不満はあるしネットワークに依存するけれど。 https://c9.io/

Railsチュートリアルを効率よく利用するために

自分は2/9から4/13までかかったので2か月ほど。どれくらいの時間をかけたかは計測すべきではあったのだけれど細切れの時間でやっていてうまくできなかった。 10章のセッションまわりは認証のいろんなテクニックがあって難しく2周したけれどほかは素直でわかりやすい。

ほか、これからやる人に向けてのコメント

  • デュアルディスプレイチュートリアルとエディタを両方見ながらやるとよい。出先でノートPCだとけっこうしんどかった
  • 写経の教育効果については議論もあるけれど、typo時にどんなエラーがあるか、どうデバッグするかわかるのは開発時にすこし役立つかも
  • 頻繁にテストをはしらせて、失敗時にどんなメッセージが出るか確認するとよいかも

感想

すぐれた教育コンテンツは、正確な情報を載せるだけでなく、受講生を飽きさせずにつづけさせ、スキルないし知識を身につけるかそのきっかけを与えるものだと思っている。 このRailsチュートリアルは間違いなくすぐれた教育コンテンツ。初学者がプログラミングを学習するときに一番の障壁になる環境への配慮や、はじめは同じことを使うたびに説明してくれる辛抱強さとやさしい演習での理解の促進をたすけている。 そして、これをつくるには、対象についての理解だけでなく読者への想像力と柔軟な編集力が必要だと思う。ほんとうに尊敬する。

プログラミングやフレームワークの学習のためには、ケーススタディ方式が主流で、Railsチュートリアルもそのフォーマットにのってはいるけれど完成度が高い。 Webに公開することでコメントやフィードバックを得ているのもあるかもしれない。(自分も4か所ほど誤字について指摘をし、すぐ反映していただけた)

ほかの分野でこれだけのコンテンツ、つくれるのだろうか。PCひとつでだれでも動かせてすぐ結果が見られるプログラミングならではの側面もあるけれど、マニュアルや研修のカリキュラムつくるときは参考にしたい。

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Rails自体については、RubyRailsのお作法、シンボルやパスのルールなどはもうちょい慣れが必要かも。 開発しながら考えたり調べたり、教えてもらったりする中で理解を深めていけるのだろうか。

それと並行して、これがきれいなRailsアプリだ!みたいなものをもうちょっと読んだり書籍を読んだりしていきたいところ。

京都でRails使っていたり勉強している人いれば勉強会したい思いもあります(誰かいないかな、やりませんか)。

今後知りたいこと

  • みんなRails、どういう環境で開発しているんだろう。MacVimAtom?それともRubyMine??WindowsのひとはVagrantAtomとかかな。AtomだとどんなPackage使っているんだろう。cloud9の不足も・・・
  • 本番環境、みんなどうしているんだろ。PaaS?自前?ネットで調べると、OSがUbuntuな記事多いんだけれどなんでだろ?CentOSは非主流?
  • Rails暗黙知部分、どう学ぶべきか・・・

あと、あらためて感じたのですがDDDでいうところのユビキタス言語とプログラミング上の命名が直結している英語圏の人たち、けっこう優位だと思う。基軸言語の強み。 DDDについてもうひとつ書いておくとモデリングActiveRecordパターンをどうすりよせていくかはいろいろ議論されているようだ。DDDを実践できているわけではない知ったか話ではあるのだけれど考えておきたいところ。

この本にもちらっと書いてあった。

パーフェクト Ruby on Rails

パーフェクト Ruby on Rails

チュートリアル終わらせた人向けメモ)最後の演習について

12.5節、最後の最後の演習。どう書くのが正解だろうとすこし迷った

1ページ目のFeedが表示されているかどうかを確認するテスト。 無難な回答はこんなふうに、micropostのcontentがbodyに含まれているかどうかを確認するものだけれど、これだと順序の正しさはテストできない。

  test "feed on home page" do
    get root_path
    @user.feed.paginate(page: 1).each  do |micropost|
      assert_match CGI.escapeHTML(micropost.content) , response.body
    end
  end

これを確認するには、どのmicropostが何番目かを確認するテストにする必要があるのでこう書いてみた*2

  test "feed on home page" do
    get root_path
    @user.feed.paginate(page: 1).each_with_index  do |micropost, i|
      assert_select "ol li:nth-of-type(#{i + 1})", /#{Regexp.escape(micropost.content)}/
    end
  end

*1:2016.4.14 追記。多くの方々が貢献しているコンテンツです

*2:とはいえ、ちゃんとやるならfixtureで時間を指定してつくって、それがその順序になっていることを確認する必要があるのだろうけれど・・・

2016年2月に読んだ本

日記

もう3月も10日になってしまったけれど2月分を更新し損ねていたので書きます。 いろいろ読んだ気がするけれど、業務ドメインっぽいのが多かったので略。

2月はいろんな人に会えてよかったけれどプライベートではいろいろ後手にまわった月。 先回りしていくぞ、と思いました。

シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方

シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方

シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方

課題図書として読みました。「人とのつながりを深めて、もっと楽しく生きるにはどうしたらいいか」というすごい大事だけれど日常で見失いがちなことがテーマな自己啓発書

気になった言葉抜き書き。

「速さを追い求めるばかりが人生ではありません」 マハトマ・ガンジー

そうだね。でも速さを求めてしまう。

「創造性や、洞察力や、想像力や、人間性の核になるのは、ひとつのこと―アイデアでも、思索でも、相手でも、そのほかどんなことでも―に集中する能力だ」 グーグルベンチャーズ、パートナー ジョー・クラウス

マルチタスク殺してこう。

「これまでの人生で学んだ最大の(そしてもっともきびしい)教訓は、外の世界は内面の世界の反映であるということです」 トニー・シェイ(ザッポス社CEO)

自分が感じた現実は自分の脳が感じた現実でしかないってことですね

車のヘッドライトは数十メートル先までしか明るく照らせないので、「たいした明るさではない。あまり役に立たない」と言うこともできる。しかし、それだけの距離が見えれば、わたしたちは夜、アメリカ中をはしることができる。 (kindle763/2097)

どっかで使いたい

「するか、しないかのどちらかだ。しようとするはない」 ヨーダ

映画

友人たちとちょくちょく映画をみるようになった。 目的は、名作怪作を見ることで教養と文化の経験値を稼ぎつつ豊かな時間をすごし、あわよくば自主制作映画のインスピレーションを得ること。

ブレアウィッチプロジェクト

ホラー系モキュメンタリー。 Wikipediaによると「超低予算(6万ドル)・少人数で製作されながらも、全米興行収入1億4000万ドル、全世界興行収入2億4050万ドルという大ヒットを飛ばして話題となった。」ということで興味をもってみてみた。けっこう怖いけれど意味不明。 ホラー系はみんなで見ないといけなかった。

花とアリス殺人事件

よすぎる・・・。 めっちゃ笑いながら見れて幸せな気持ちになれるけれど、監督の女子高生観にとてつもなく恐ろしいものを感じる。

マンガ

だいたいdecobisu先生のおうちで読みました。

ヒストリエ 9巻

ヒストリエ(9) (アフタヌーンKC)

ヒストリエ(9) (アフタヌーンKC)

エウメネスがますます精悍になっている。蒼天航路っぽさでててきた。

ゴールデンカムイ 1-5巻

日露戦争後の北海道が舞台の西部劇感ある冒険漫画。 アイヌの知恵と文化に興味。

波よ聞いてくれ

衝撃的な一話が印象的だった作品。 その後はスローテンポかと思いきや高まってきていてすごい。 無限の住人も全巻読まねば。

1話は無料で読めるのでみんな読みましょう。 http://www.moae.jp/comic/namiyokiitekure/1

ボードゲーム

ボードゲーマーな友人とボドゲカフェにいきました。

枯山水

ニューゲームズオーダー 枯山水 新装版

ニューゲームズオーダー 枯山水 新装版

対戦型ではあるのだけれど、自分の作品に向き合うことができる優れて内省的なゲーム。とっても禅(雑)。

アグリコラ

アグリコラ (日本語版)

アグリコラ (日本語版)

農村開拓を舞台にした、情報やパターンがめちゃめちゃ多い大作。おもしろいのだけれど時間めっちゃかかる。食糧足りなすぎ。農業の生産性悪すぎ。 だれか京都でやるひといませんか?

つくった料理

タイカレー

簡単・美味しい。かつお出汁いれてもよい。

2016年1月に読んだ本

2016年1月。 進捗はどうだろう。なにをしただろうか。知識や関係を深めることはできたか。終わりなき日常を生きている感もあるけれど、脱していかねば。

やっぱり、まとまって本を読んではいないのだけれどいくつか読んでみた。

止まった時計

止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記

止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記

麻原彰晃の三女、アーチャリーの手記。なぜか住んでいる家のリビングにサイン本があったので読んだ。

オウム関連は、だいぶん前ではあるけれど、森達也による内部の取材「A」や村上春樹が信者へインタビューをした「約束された場所へ」、警察や公安によるオウムの捜査を描いた「極秘捜査」とあとはWikipediaとかで読んだくらいで、ひとつの組織(あとで分裂したが)に対して、これほど多様な見方があるのかなー、と思っていた。 そのなかで、地下鉄サリン事件時に12歳で、教団の教祖に次ぐ地位である正大師の1人であった著者が20年のときを経て著した本書は読ませるものであった。

感じたのは、階層的で閉鎖的な組織が外圧によって先鋭化していくことの怖さ。そして、人と組織の不確かさ。 教祖であった麻原彰晃全盲になり、まわりの人の言葉を信じるしかできず、その周囲の人間は「尊師の意志に逆らうのか」と権威をもって己の影響力を高め、さらに外圧を権威にすることで疑心暗鬼を拡大再生産していく状況はかなり特殊ではあるが、いわゆる日本的組織は無縁だろうか?これは、オウムは悪、という前提から信者は傷つけてもかまわないとする警察やマスコミとも通じるものがある。 そうした状況からの過度な期待や重圧、それによる軽蔑と憎悪の対象となり翻弄された著者の人生にすさまじさを感じる。オウム事件はなんだったのか、もう一度調べなおしてみたい。

それと、麻原彰晃が著者に語ったという言葉には学びがあると思ったので共有 「教団は一人一人でできている。組織をみてはだめだ。」(p84)

日本の雇用と労働法

日本の雇用と労働法 (日経文庫)

日本の雇用と労働法 (日経文庫)

日本の雇用の状況とその変遷、それに対応する法体制の変遷をするどく描いている。

労働に関する規範とルールがどう形作られてきたかが描かれていておもしろい。特に、戦時中の「皇国の勤労戦士」の生活を保証するための年功序列へ誘導する政策方向が、戦後、急進的な労働運動に継承されていったことが興味深い。それも、占領軍や国際労働運動の勧告は年功賃金精度を批判していたにもかかわらず。

本書でとりあげられる、各問題、法体制と現実の齟齬は、日本のメンバーシップ型雇用が通底している。 これは、欧米のジョブ型とは違い雇用契約で労働内容を明確にせずに正社員として採用する文化。これにより労働の柔軟性ももちつつ、手厚く保護される正社員と周辺の非正規労働者と格差、配置転換や自己犠牲など負荷が集中する正社員といった構造を持つ。

労働と雇用の問題、日本の社会の大きな問題だとは思うのでもうちょっと掘り下げたい。

新しい市場のつくりかた

新しい市場のつくりかた

新しい市場のつくりかた

要約「今までにない新しい市場をつくるような商品を開発しようとするときに必要なことは、新しい問題の設定である」

重要だと思ったことや思いついたこと - 潜在ニーズを発見しようとするのではなく、発明せねば顕現しない - 製品も機能ではなく、ライフスタイル - 「ある技術を必要としている文化」と、「それが必要な文化を見つけられない技術」をつなぐ場がないのでは - 本田技研工業黎明期の話。本田宗一郎が自転車に通信機用のエンジンを載せ、販売したら成功したというお話。このエピソードを「本田宗一郎は軽バイクの販売から会社を立ち上げ成功した」ではなく「本田宗一郎が発明したのはエンジン付きの自転車ではなく、女性が気軽にエンジン付きの乗り物を利用する生活文化だった」というのが重要 - ハーレーダビッドソンジャパンの話。簡単にいえば、機能性ではなくライフスタイル・文化を販売するということなのだけれど、このためにかなりの努力をしている。販売会社は、法改正(高速道路の制限速度を自動車とあわせたり高速道路でも2人乗りできるようにしたり)のためのロビーイングをしたりユーザ会を組織するなどして、代理店も顧客の家族も訪れられる店舗にしたりツーリングやオフ会などのコミュニティ活動を推進している。 - 顧客には医師や弁護士、会社役員など社会的地位の高い方が多いそうであるけれど、その中でも、地方から東京に出てきた人のなかで、年に1回村祭りに参加するようなコミュニティ参加意識の高い方が多いのではないか、という示唆があるのが興味深い。そして趣味のコミュニティをつくり社会参加できているのではないか、と。コミュニティ活動の媒介になるような製品がありえるということが発見。 - 「意図というのは、一種のフィルターです。そして、自分にとって最も手強いフィルターは、自分自身の意図です。自分の意志で自由に歩いているつもりでも、自分の思いどおりに歩ければこそ、自分は自分の思わないところには決して歩けない。こんな自由ほど不自由な状態があるでしょうか」 - うちのサービスを使っている顧客は、よい友人を得ているだろうか、また、よい友人を得ることの手助けをできているだろうか。

映画

恋はデジャ・ブ

めっちゃよかった。 簡単にあらすじをいうと、同じ一日を記憶をもったまま繰り返しているいけすかない男が、その1日を繰り返していくなかで人生を見つめていく話。1日を大事に生きようと思える作品。タイムリープものの傑作。

マッドマックス 怒りのデスロード

最高。狂気のポストアポカリプスは銃夢っぽさもあって、テンション高まる。 荒野に文明を築こうとしているイモータン・ジョー様尊敬です。アクションすごいのだけれど自立のための人間の闘いとしてもよい。

トースト

トースト~幸せになるためのレシピ~ [DVD]

トースト~幸せになるためのレシピ~ [DVD]

イギリスのごはん映画。 料理下手な母が病でなくなったあとに、父が雇った料理のできる家政婦がやってきて・・・。という裏面のあらすじからは想像できなかった内容の映画であった。と言っておく。 こまごまとした会話や演出のユーモアはよかったけれど、あまり気分良い映画ではないのと肝心の食事があまり美味しくなさそうでイギリス感あった。

そういえば、最近見たイギリス映画3本、どれもわりと脈絡なく主人公がゲイだったりレズビアンだったりする(間接的には主人公の悩みとつながっているとはいえ、観ていると唐突に感じられた)。流行っているのだろうか。

つくった料理

洋菓子

個人的に私淑しているお菓子の先生から、ほんとに美味しいパウンドケーキとカヌレラングドシャの作り方を学んだ。バター使いすぎるけれどほんとおいしい。つよい。

鶏ガラで水炊きを何度か作ったけれど、安定しない。鶏ガラの個体差なのだろうか。天天有スープつくりたい。

2015年12月に読んだ本

日記

師走ですね。お元気ですか。無事ですか。 毎年ながらあっという間の年末という感じもあって、あいかわらずやりたかったことができていない、とも感じています。

人目を気にせぬ勇気を持とう。 書をもって街へ出ることをテーマにしていましたが、そんなに読めていません。いわんや、2015年に読んだすげー本、みたいにはまとめられない。 とはいえ、今月読んだ本だけでもとりあげていきます。

すきやばし次郎、旬を握る

すきやばし次郎 旬を握る (文春文庫)

すきやばし次郎 旬を握る (文春文庫)

1994年にヘラルド・トリビューン・インターナショナル誌で世界のレストラン第6位に選出されたり、昨年はオバマ大統領来日の際に安部首相と会食をした超名店の店主、小野二郎に密着し、寿司についての考え方や技術を聞き出して解説したたいへん有用な本。写真が多くてたいへん便利。 なにより驚かされるのは、その味をさらに向上させるための工夫や試行錯誤をしつづけていること。 寿司モチベーションが上がってきたし握っていきたい。

もちろん、握るためではなく寿司を愉しむためにもよいと思う。副読本は体に美味しい魚の便利帳かな。

革新幻想の戦後史

革新幻想の戦後史

革新幻想の戦後史

共産主義日教組、大学運動、論壇・・・といった革新思想の流れが、どういったところから出てきて、どうなっていったかを著者の視点も交えつつ客観的に描いている。分厚い単行本だけれど読み応えもあり読みやすい。

革新幻想とは、反体制な側面もあり理想主義的ともいえるけれどより人類を進歩させよう、平和な世の中にしようというたいへん前向きな考えだったはずだけれど、、知識人たちの地に足のついていなさや、いつからか論壇でのプレゼンスや組織自体を目的としてしまって大衆から失望されてしまっているように思える。

スペインのポデモスのこと言葉は重い。 「左派は庶民に語りかけていない。庶民に届く言葉を発さなければ左派は勝てない」

個人的には「戦後」以降の革新勢力の趨勢や状況についてつながりが気になった。 労働組合農文協などはなぜその領域からでて原発再稼働反対や安保法制について明示的に主張するようになっているのか。社民党民主党の凋落、若い世代からでてきた革新勢力と前の世代のそれとのかかわりなどどうなっているのか、知りたい。

料理のコツ 解剖図鑑

料理のコツ 解剖図鑑

料理のコツ 解剖図鑑

絵が大きくて情報量は少なかったけれど知らないこともあっておもしろい

知らなかったことをいくつかピックアップ。それぞれに簡単に理由も解説されている。

  • まるごとのジャガイモは水から茹でる
  • 緑黄色野菜を茹でるときはふたをしない
  • じゃがいも、さつまいもの裏ごしは熱いうちに
  • にくずれしにくい粘質の芋(メークインやインカのめざめ)と、ほくほくとした粉質の男爵やキタアカリをつかいわける
  • ひき肉は成型する前に塩をしてよくねる
  • 魚を煮るときは落し蓋をする
  • 最初に入れるスパイスと最後に入れるスパイス

イベント

すし教室

中央市場で開催されていたので参加してきた。 参加者32名に講師6名ほどいてかなり丁寧に教えてもらえた。テーマは12月ということもあってパーティとしてのてまり寿司やちらし寿司メインであったけれど、いろいろ質問することができた。 参加費2500円はお得。

魚のさばき方から和食(中級)などいろいろな教室が日々開催されているなかですし教室は男性の割合多いらしい。みんなすし、目指そう!

とろあえずすし桶欲しくなってきた。

つくったもの

  • シュトーレン
    • クオカのレシピを 参考につくってみた。かなり手間かかるしお金もかかるけれど、美味しい。準強力粉が手に入らず強力粉オンリーでつくったらスコーンのようなさくさくさになった。 2本で材料費2000円くらいかかっている。ドライフルーツとアーモンドプードル(からつくったマジパン)、バターが高い。
  • パウンドケーキ
    • シュトーレンの残った材料でつくった。たいへん美味。粉の配合についてはお菓子大先輩から指南を受けて、ちょびっと強力粉をいれたところしっとりさくっとしてよかった。
  • ローストチキン
    • 先輩から丸鶏をもらって、調理してね♪とのお達しが出たので焼いた。たいへん美味だけれど、切り分けるのと後始末がたいへん。調理は楽しい。あとで残った肉と骨を鍋にいれてリゾットにしたら脂がたいへん染みてこれもよし。
    • いろんな鍋をしました。やっぱり、野菜が美味しい。きのこうまい。白菜おいしい。白ネギ、特に下仁田ネギは最高だった。にんじんやたまねぎをいれてもあり。ほか、いろんな葉物をいれてもよかった。今年は春菊があまり香りのっていないかな。時間があるときは鶏ガラから出汁をとる、なければ、合わせ出汁に味噌と醤油をいれて即席。とり野菜みそ好きです。もっと鍋したい。くじらとかいのししとかふぐとかぶりとかいれたい。

2015年11月に読んだ本

日記

あっという間に12月になってしまった。 例年になく暖かかった11月に読んだ本を感想を書いてみます。すくなかったのは暖かかったからでしょう。

わかる古事記

マンガ 遊訳 日本を読もう わかる古事記

マンガ 遊訳 日本を読もう わかる古事記

左ページはマンガで右ページは半分活字な本。 わりと知らないことも多くておもしろかった。まさに神話的で、人情味と残酷さが同居する世界。現代の物語にもモチーフが生き続けているのはすごいなあ、と思う。

好きなエピソードは神功皇后の聞いた神のお告げと知略、サホビメ(沙本毘売命)の兄弟愛あたり。兄弟・兄妹げんか物多くておもしろい。 神話の編纂によって正当性を主張するというのはある程度大きくなった会社が社史をつくるのに似てる?

変貌する民主主義 森政稔

変貌する民主主義 (ちくま新書)

変貌する民主主義 (ちくま新書)

これは、ポピュリズムと非難された小泉政権を念頭に置いて書かれたと思われる、2008年5月に書かれた新書であるけれど、かなり示唆深い本であった。関連情報を調べてまた読み直したいと思った新書はなかなかない。

民主主義という現代ではただひとつの政治体制として認められている概念の変遷を描いているなかで、気になったトピック

レーガン小泉政権新自由主義では、勤労意欲と不正を糺すというモラリズム(道徳主義)がポピュリズムを後押ししている。 モラリズムへの入れ込みが政治的自由をうばい、社会にコンフォーミズム(画一への強制)をもたらす。これは戦後マッカーシーイズム下のアメリカでも戦争下の日本でもおきたことで丸山真男をはじめとする戦後政治学も批判してきたこと。

民主主義で対応できないこと。たとえばアメリカの大統領選は中東の民衆に大きな影響をもつが投票権はアメリカ市民権のあるものに限られる。いま、ここにいるものだけであり子どもや未来の人間、また自然や動植物については影響されない。なかには政治をスキップして直接行動するNGONPO、ボランティアも増えつつあるがこれの位置づけはどうなるか。

民主主義、というもはや自分たちの世代では所与のものである概念がじつはどう変わってきているかを考えるきっかけにもなった。 これからの民主主義、どうなるだろうか。。

トリフィド時代

トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫)

トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫)

平田さん一押しのSF。ある日に世界中で見られた「流星群」をみた人がみな盲目になってしまい、わずかに残った目の見える人々と多数の盲目の人々による文明と人間性の試練。そして野に解き放たれたトリフィド。 冷戦期に書かれたこの状況設定はゆるやかな終末ものとしてかなりおもしろいのだけれど、悲観さを感じずにはいられない。

僕らの中の発達障害

ぼくらの中の発達障害 (ちくまプリマー新書)

ぼくらの中の発達障害 (ちくまプリマー新書)

知っていたことも多いけれど、発達障害の方や、そのご家族や周囲の方のことがちょっとだけわかるようになる新書。 発達障害のひとがいることで、定型発達のひとだけのコミュニティに「気付き」を得られるようになるという指摘は興味深いけれど、どうなんだろう。現代社会の必修科目かもしれない。

展覧会

太秦江戸酒場

いってきました。西村くんが書いているように江戸感はなかった。場所はおもしろくて美味しいお酒を飲めたのでよし。

あと、いろいろ写真を撮れて楽しかった一緒に行った野郎どもを撮るのは雰囲気もあって楽しかったのだけれどすこしだけ様子を共有します。

挑戦した料理

このところやったことない調理にいろいろ挑戦しているので書いてみることにした。

  • 燻製。ささみジャーキーなど。前職の福利厚生でもらった燻製器をつかっています。煙と温度の管理が難しいけれどおいしくできる。またやりたい・・・
  • 鶏ガラから出汁をとって、ポン酢も手作りして水炊きしたけれどかなり美味しかった(鶏肉は安いやつ)。まだまだ試行錯誤したい。
  • 紅玉もらったのでアップルパイにしたけれどめっちゃ美味しかった。きれいに切りやすくするにはどうすればいいんだろうか。
  • ラフランスもらったので洋なしのタルトつくった。美味しいけれど、赤くなる。綺麗に焼くのは難しい。

12月は鳥まるごとローストするのとシュトーレン作るのと、おせちの仕込みをやりたい。

誕生日

じつはこっそり誕生日を迎えました。いつのまにかもういい年です。彼女募集中です。

仕事ではいろいろさせてもらっていますが、なんでもやりすぎて技術力を高められていないかも。もっと潜っていけるようにしたいところ。しかし、一番難しいのは技術ではなく、ユーザの要求をどう落としこむか、業務にどう変革をもたらすかとも思っていて、その組織を動かす人間力的なところと技術とのバランスにも悩む。お金稼ぐの難しい。健全なお給料と休みをもらって安定しつつみんなの役に立つお仕事するの難しい。

持続可能なビジネスモデル、どこにあるんだ〜。

2015年10月に読んだ本

日記

先月に引き続いてあまり本を読めていない。

ちゃんと読んだのこれくらい。 dai.hateblo.jp

文化的なことはなにかしたかなと振り返ると、巨大なカボチャをくりぬいてカボチャプリンをつくったり、もらいものの紅玉でアップルパイをつくったり鶏ガラから出汁をとったり自家製ポン酢をつくって水炊きをしたりとごはん関係ばかり。 普段作らいないものをつくるのはレシピを読み比べたり、慣れない道具をつかってみたりと試行錯誤感があって楽しい。反省点も多いけれど、システム開発とかと違って失敗してもまあそこそこ美味しく食べれるので幸せ。便利です。

ごはん以外はどうだったかな・・・。

あとはひさびさに東京に行ったりしました。

11月もがんばるぞ。