ぜぜ日記

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農業

「日本一の農業県はどこか」(2024, 山口亮子)感想文

日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―(新潮新書)作者:山口亮子新潮社Amazon さまざまなデータを鋭い切りくちで分析していたり、行政の人や農業者にインタビューしていて参考になるし地域差の事例もおもしろいし、主張に同意できるところも多い。自治体や…

「物語 アイルランドの歴史」(波多野裕造)を読んだ

従妹がアイルランド人と付き合いだしたものの、祖母が英語もアイルランドのこともわからないと言っていたので手に取ったんだけれどかなりおもしろかった。 物語アイルランドの歴史―欧州連合に賭ける“妖精の国” (中公新書)作者:波多野 裕造中央公論新社Amazon…

「スマート・テロワール」は地方の生存戦略になるか?

カルビーの二代目社長の松尾さん(故人)による農村再生マニュアル「スマート・テロワール」(2014,松尾雅彦,浅川芳裕)を読みました。 農村部の問題や、諸外国での事例、過去の研究などを引き合いに出して農村が自立して発展していくための方法を説いているし、…

「ドキュメント 日本の米づくり」(1987, 村野雅義)で米農家の悲哀を読む

たまたまみかけて*1買って読んでみた村野雅義の「ドキュメント米づくり」(1987)がびっくりするほどおもしろかった。 ドキュメント 日本の米づくり (ちくま文庫)作者:村野 雅義筑摩書房Amazon 1986年に福島県浪江町(!)の山側の標高600mほどのところにある…

「トウガラシの世界史」で読む作物と文化の共進化

トウガラシの世界史 - 辛くて熱い「食卓革命」 (中公新書)作者:山本 紀夫中央公論新社Amazon トウガラシという作物の来歴と、これがどう広がって各地の文化に影響しているかをトウガラシ大好きな研究者が書いた本。著者の山本紀夫さんは、1943年生まれで京都…

「食と建築土木」でみるDIY精神

食と建築土木 ((LIXIL出版))作者:後藤 治,二村 悟LIXIL出版Amazon 書店でタイトルに惹かれてぱらっとめくって、すぐにこれは傑作だとわかって買った本。 農村漁村にある人の手による工作物をいろいろ紹介しているたたいへんいい本でした。 干しダイコンをつ…

伊藤俊一「荘園」で学ぶ農地の成り立ち

このところ、なんとなく農地というものに興味があってその流れで手に取った。 荘園なんて歴史の教科書で地味にでてきた用語、と思うかもしれないけれど、じつは新書大賞2022で3位と注目されているし、日本の歴史を考えるうえでも土地は重要。 荘園 墾田永年…

技術オタクのビル・ゲイツの「地球の未来のため僕が決断したこと」はポジティブな気候変動対策本

「地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる」(2021, ビル・ゲイツ)を読みました。 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる作者:ビル ゲイツ早川書房Amazon みなさま知っての通り、ビル・ゲイツは Microsoft の創業者で世界的お金…

農作物の価格について、あるいはペティ=クラークの法則の行き詰まり

今月、尊敬するお二人が続けて新刊を出すことを知った。 1つは農業研究者の篠原信先生による「そのとき、日本は何人養える-食料安全保障から考える社会のしくみ」 そのとき、日本は何人養える?: 食料安全保障から考える社会のしくみ作者:篠原信家の光協会Ama…

「エネルギーをめぐる旅」、人類の未来を左右するエネルギー問題を考える

古舘恒介さんの「エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来」を読みました。 SDGsが定められる以前から石油の残存量は人類の未来を大きく制約するものとして立ちはだかっており、原子力発電や再生可能エネルギーなどさまざまな取り組みがなされてきま…

「土 地球最後のナゾ」を読んで考えた100億人をささえる食のこと

ここしばらくのあいだに人口100億人という言葉に2つの場所で遭遇した。1つは、土壌研究者、藤井一至さんによる新書「土 地球最後のナゾ ~100億人を養う土壌を求めて~」、もうひとつはAmazonプライムビデオでみたドキュメンタリー「100億人-私達は何を食べ…