ぜぜ日記

ブログです

「食と建築土木」でみるDIY精神

食と建築土木 ((LIXIL出版))作者:後藤 治,二村 悟LIXIL出版Amazon 書店でタイトルに惹かれてぱらっとめくって、すぐにこれは傑作だとわかって買った本。 農村漁村にある人の手による工作物をいろいろ紹介しているたたいへんいい本でした。 干しダイコンをつ…

『マーガレット・ハウエルの「家」』を読んだ

周囲?で流行っていた流れで手に取りました。 tymikii.hatenablog.com マーガレット・ハウエル、自分は知らなかったのですが有名なブランドで、シンプルな服をつくっています。その創業デザイナーの住まいについての本です。 www.margarethowell.jp (シャツ…

伊藤俊一「荘園」で学ぶ農地の成り立ち

このところ、なんとなく農地というものに興味があってその流れで手に取った。 荘園なんて歴史の教科書で地味にでてきた用語、と思うかもしれないけれど、じつは新書大賞2022で3位と注目されているし、日本の歴史を考えるうえでも土地は重要。 荘園 墾田永年…

技術オタクのビル・ゲイツの「地球の未来のため僕が決断したこと」はポジティブな気候変動対策本

「地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる」(2021, ビル・ゲイツ)を読みました。 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる作者:ビル ゲイツ早川書房Amazon みなさま知っての通り、ビル・ゲイツは Microsoft の創業者で世界的お金…

農作物の価格について、あるいはペティ=クラークの法則の行き詰まり

今月、尊敬するお二人が続けて新刊を出すことを知った。 1つは農業研究者の篠原信先生による「そのとき、日本は何人養える-食料安全保障から考える社会のしくみ」 そのとき、日本は何人養える?: 食料安全保障から考える社会のしくみ作者:篠原信家の光協会Ama…

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」はド直球ド迫力の宇宙SFだった

※ 前半に未読者向けに紹介文を書いて、後半に読み終えた方向けにネタバレ感想を書いています。 プロジェクト・ヘイル・メアリー 上作者:アンディ ウィアー早川書房Amazon 未読者向け紹介 (お知らせ)2022/7/13までKindleで半額セールをしているので買いまし…

「現代経済学の直観的方法」を読んで考える資本主義の未来

これまで勉強しても腹落ちしてなかったマクロ経済や貨幣のことがわかったというのもあるし、ブロックチェーンについてもこれほど明快に書かれている本は知らない(構成の妙もあるので要約しにくいので興味ある方は手に取ってください)。 一番刺さったのは、…

料理人のライフヒストリー『天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語』

天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語(2012, 石川拓治)を読みました。 天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語 (幻冬舎文庫)作者:石川 拓治発売日: 2017/04/11メディア: 文庫 単行本では「三ツ星レストランの作り方 嚆矢の天才シェフ・米田肇…

「土 地球最後のナゾ」を読んで考えた100億人をささえる食のこと

ここしばらくのあいだに人口100億人という言葉に2つの場所で遭遇した。1つは、土壌研究者、藤井一至さんによる新書「土 地球最後のナゾ ~100億人を養う土壌を求めて~」、もうひとつはAmazonプライムビデオでみたドキュメンタリー「100億人-私達は何を食べ…

戦慄しつつゲラゲラ笑える稀有な小説「ゲームの王国」

小川哲さんの「ゲームの王国」を読んだ。 基本読書さんの紹介でkindleで買って10か月ほど寝かせてから読み始めたんだけれど、これがおもしろい。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp *1 1970年代からはじまるカンボジアを舞台にした、つまり、クメール・ルージュ…

ありそうでなかった「20世紀の独裁者列伝」

「20世紀の独裁者列伝」を読んだ。 20世紀の独裁者列伝作者:桂 令夫,瀬戸 利春,司 史生,中西 正紀,福田 誠,松代 守弘発売日: 2020/09/15メディア: 単行本(ソフトカバー) 著者は桂令夫、瀬戸利春、司史生、中西正紀、福田誠、松代守弘ら戦史系?のライター…

「AIに負けない子どもを育てる」はただの教育本ではない

topisyuさんがブログで紹介していて手にとった本 topisyu.hatenablog.com タイトルはそこらへんに転がっている教育論のようではあるけれど、本書の著者、国立情報学研究所の新井教授は「ロボットは東大に入れるかプロジェクト」というキャッチーなプロジェク…

ソフトウェア開発を仕事にするなら読んでおくべき古典 Joel on Software

2000年から2005年くらいに書かれたJoel Spolskyのエッセイをまとめた本、"Joel on Software"をこの年末に読みました。 尊敬する友人である荻野氏がプログラミングを仕事にするうえで一番学びがあった本として、2011年に教えてくれた本だけれど、なんでそのと…

読書メモ 世界を変える偉大なNPOの条件

読んだのは2015年だけれど、書いてあったことを参照したく当時のメモを引っ張り出してきたのでメモを共有します。 世界を変える偉大なNPOの条件――圧倒的な影響力を発揮している組織が実践する6つの原則作者:レスリー・R・クラッチフィールド,ヘザー・マクラ…

経営おもしろ話、あるいはなぜ東芝はやらかしたのか(「ヤバい経営学」を読んだメモ)

「ヤバい経営学」という本を読んだ。 原著のタイトルはBusiness Exposed。直訳すると無防備な経営*1だけれど、ヒットした「ヤバい経済学」に乗ってこのタイトルになったようだ。書店で手に取ってもらうためには良いと思うのだけれど、語彙がヤバい・・・。 …

2016年読んだ本の棚卸し

こんにちは。いつのまにか2016年も終わりそうですね。あっというまです。 2016年2月までは毎月か隔月かで読んだ本について羅列していたのだけれど、3月以降、生活リズムの変化という名の怠惰により止まってしまっていたのでまとめてたなおろし。 この1年は読…

2016年1月に読んだ本

2016年1月。 進捗はどうだろう。なにをしただろうか。知識や関係を深めることはできたか。終わりなき日常を生きている感もあるけれど、脱していかねば。 やっぱり、まとまって本を読んではいないのだけれどいくつか読んでみた。 止まった時計 止まった時計 …

2015年12月に読んだ本

師走ですね。お元気ですか。無事ですか。 毎年ながらあっという間の年末という感じもあって、あいかわらずやりたかったことができていない、とも感じています。 人目を気にせぬ勇気を持とう。 書をもって街へ出ることをテーマにしていましたが、そんなに読め…

2015年10月に読んだ本

先月に引き続いてあまり本を読めていない。 ちゃんと読んだのこれくらい。 dai.hateblo.jp 文化的なことはなにかしたかなと振り返ると、巨大なカボチャをくりぬいてカボチャプリンをつくったり、もらいものの紅玉でアップルパイをつくったり鶏ガラから出汁を…

人体について人間が知っていること 「からだの一日?」読書メモ

だいたい知っていることばかりじゃないかな、とあんまり期待せずに人の体をテーマにした啓蒙書読んだらわりと知らないこと多くておもしろかったのでまとめてみた。 怪しい研究成果もたくさんあるけれど、398ページ中、50ページほどの参考文献があるので興味…

読んだ本 2015年9月

もはや10月も半ば過ぎてしまったけれど月例ということで9月に読んだ本を書いてみます。 業務に関わる専門書とにらめっこしていたりであんまり本を読めなかったうえに、読みかけてみたのも読みかけポイな感じです。よくない。 数量化革命 数量化革命作者:アル…

読んだ本 2015年8月

秋の風が吹いて、夏の終わりを感じるこの頃ですがいかがおすごしでしょうか。 涼しさに居心地の良さを感じつつも、あの焼けるような日差しと重い蒸し暑さがないことに寂しさも思えます。 夏の終わりの安堵と寂しさはなんなのでしょうか。 さて、2015年の夏も…

読んだ本 2015年7月

暑いですね。夏ですね。最高ですよね。 家を出た時のむわっとした空気、見上げると白い雲とどこまでも青い空、蝉の声。 刺さるような日差しとアスファルトから立ち込める熱気。汗ばむシャツと風鈴の音。 夏休みの子どもの声が響き、街ゆく人影はまばら、生ぬ…

読んだ本 2015年6月

梅雨ですね。5月ごろよりは涼しくて過ごしやすいですが野菜がちょっと心配。 また7月に入って1週間ほど経ってしまいましたが先月に読んだ本を書いてみます。先月に続いて低調なうえに読んだ本以外にほぼ記事をかけていない。 戦後世界経済史 戦後世界経済史―…

読んだ本 2015年5月

なにかと忙しく、もう6月も半ばに差し掛かってしまうけれど恒例の読んだ本を整理してみる。 そもそも、最近はどうもインターネッツにかかりきりで本をちゃんと読めていないのだけれど、まあこんな感じです。 土地の神話 土地の神話 (小学館文庫)作者: 猪瀬直…

読んだ本 2015年4月

待ち望んでいた春もあっというまにすぎて、夜の道に栗の花の匂いが漂ってきたと思ったらいつのまにかに初夏の空気になりました。みなさまいかがおすごしでしょうか。 今月もまたちょいちょい読んだ本のメモを書いてみます。 疑獄と謀殺 疑獄と謀殺 (祥伝社文…

料理と人生の亡命ロシア料理

すごい本を読んでしまった。 亡命ロシア料理作者: ピョートルワイリ,アレクサンドルゲニス,沼野充義,北川和美,守屋愛出版社/メーカー: 未知谷発売日: 2014/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 何かの折に評判を聞いて、ずっと読んでみたい…

読んだ本 2015年3月

ここ数年では珍しく小説を3冊も読んだ月であった。やっぱりすぐれた小説にはパワーがある。かなり心にくるものがあった。でも大衆にはなかなか届かないんだよな。 ただ、なかなかまとまった時間をとって本を読めていない。これは電車通勤でなくなったことと…

大学新入生にすすめる本 工学部版

いつのころからか、大学新入生や新入社員にすすめするブックリストみたいなものが流行りだして、人生経験豊富な先人たちによる推薦リストはもはや毎年の春の風物詩となっている。毎年毎年、雑誌の特集やブログ記事が出ているにもかかわらず中身は定番古典名…

読んだ本 2015年2月

今月は歴史系で大きな本2つを読んだ。 古代ローマのカエサルの戦いと、中国の毛沢東と共産党の支配の話。どちらも巨大組織で巨大事業を運営していったノンフィクション。それぞれ殺されたり、国民を大量に餓死させたりと失敗はしているんだけれど、大人物で…